新・日記どす(DOS)

写真は「ビートルズ」のヘルプごっこ(笑)~音楽からB級スポット訪問記まで、幅広くいろんなことを…笑いをこめて…綴ります~

2021夏…穂の国とよはし芸術劇場PLAT にて「立川志の輔独演会」…第1部

2022-09-05 05:49:12 | お笑い

2021年7月のこと…

この時期…
オリンピックどうなのよ??

と国のお偉いさんだけワクワクしてて、一般の国民は、むしろ、開催することに恐怖しかないと思えてた時

 

やはり、こうなったら個の努力!!

免疫力を高めておかなくちゃ!!国外からやってくる未知のウイルスに勝てないぞ!!と思って

免疫力を高めるために…免疫力を高めるために…免疫力を高めるために…

笑って笑って免疫力を高めるために

豊橋まで…

穂の国とよはし芸術劇場PLAT にて

「立川志の輔独演会」

へと…

 

 

 

私が…志の輔さんをご贔屓にしてる理由…

それは…

志の輔さんの落語は…
他の落語家さんよりも…
ウンとウンと分かりやすい…のよ

だって…
私…他の落語家さんの一席で…
不覚にも眠ってしまうなんてこと…あったけど…

長い歴史の中で…
「生」でもWOWOWでも…
志の輔さんの落語に何度も触れているけど…

眠りに落ちてしまう…なんてことただの一度もないのよ…笑

無観客開催でオリンピックは開催…

オリンピックは誰も「おらんピック」になるようですが

穂の国とよはし芸術劇場PLATは、しっかりと感染症対策を講じたうえで、超満員!!

みんなマスクもしてますし、よっぽど海外から訳のわからぬウイルスを運んでくる危険性のあるオリンピック開催よりも「安心・安全」だー!!と思いながら

豊橋だから「ちくわ」のように「穴」が空いてるかのごとく、風通しも…要は休憩も挟んで、換気対策もばっちりで、行われた

 

この「立川志の輔さんの独演会」のレポをば

だらだらと

 

以下は演目のネタバレになってしまいますので、立川志の輔さんの演目を、まっさらな気持ちで楽しみたい方はここでお別れを…明日は、またこの後篇を綴ると思うので

明後日にお会いしましょう…

 


さてさて
まずは、8番弟子、立川志の大さんが登場

師匠の落語の前、我慢の時間と一言告げて

題目「狸の札」

持ち時間の関係か、ちょいと早口で、間がなくて…話をおっていくのに一生懸命になってたけど…

噺はこんな感じ

お菓子をなんとか食べたいなと思って、その中に入った途端、罠にかかって子供たちに捕まってしまった狸、なんでも慌てて化けるのを忘れてしまったようで

そこを助けたのが、主人公の男

その男の元に、その狸が助けていただいた恩返しにやってきた…

なんでも親狸から、こんな素晴らしい方は人間にしておくのは惜しいなあと…かつ助けられた恩返しをしないのは人間にも劣るし、「狸の道」にも劣ることだと諭されてやって来たという…お礼をして帰らなければ勘当になるとのこと

お礼をするまでは、ここに居させてくださいと、そのまま、ここで寝泊まりを

眠る狸…これは狸寝入りかと笑わせる

翌朝、狸と話してみると、なんにでも化けられるとのこと

なんと、この日は、集金とりがくるので、お札に化けて欲しいとの男からの願い

支払う金額は3円五十銭なので、5円札に化けてくれないかと

化けるところは、人間にみられてはいけないらしい…

男に目を閉じてもらって、数えている間は目を開けないようにと「ひい、ふう、みぃ…」

目をつぶっている間にみごと5円札に化ける狸

化けてはみたものの、裏に毛が生えていたり、ノミまで這い出してきたりして

それでもなんとか見事な新品の5円札に化けることが…

ただし、この札のお約束があって、折り曲げたり畳んだりしたら、目が廻るからしないでと

さてさて、いつもだと支払いに渋るこの男が、集金取りに気前よく5円札を差し出すものだから、集金とりもおかしいなと首を傾げるが、どうもお札は本物…

でも、男は折り曲げたり、畳んだりしちゃダメだなどと妙なことを言ってるから、怪しいけど、何度みてもホンモノにしかみえない

無事に勘定を払うどころか、男がつり銭もいらないと言い出したので集金とりはびっくり…

狸のおかげで勘定は払えたものの、ちょっと心配な男

 

するとそこへ子狸が駆け込んで戻ってきました…

外へ出た集金取りは、こんな大金を持っているのを不審に思って、にせ札かも知れないと疑ってかかってきたと

お日様に透かして見たりするので、まぶしくてくしゃみが出そうになったのを我慢した

すると集金とりは本物のお札と納得して、小さく折りたたんでガマ口に入れたそうな…なので、お腹を畳まれション便が出て、苦しくてガマ口の底を食い破って逃げ出して来たとか

ガマ口の中に10円札が2枚も入っていたので、ついでにお土産にと…それも咥えてもってきたと…

〇〇みかけるように話されるので、着いていくのに必死でし〇…

(あ、「た」ぬき、だけにね…)

 

マクラは英語と日本語について

日本語は実に、表現方法が多々あり、豊かだと…

たとえば、私のことを英語では「I」しかない…相手のことは「You」しかない…もちろん「Your」とか変化はするけど、日本語は違う…なんで落語が存在しているかというと、「わたし」「ぼく」「せっしゃ」「おいどん」など、いろんな言い方があり、それで、おおよその登場人物のイメージが伝わってくるからと…相手も「きさま」「きみ」「てめえ」…などいろんな言い方がある…

これを組み合わせていくと自分や相手のイメージがどういう方かが浮かんでくる

これが日本語の素晴らしいことで、英語にはできないこと…

「ごめんください」「なんだいおまえか」

「ごめんください」「これはよくぞ、いらっしゃいました」

これだけで、来た相手がどんな方なのかが瞬間的にわかる

英語だと、すべて「ヘイ・ユー」「オー・ミー」…

これだけ!!…笑…さっぱりわからない…

日本語の力はスゴイ…だから落語があるんだろうなと

 

ステージに台があってそこに座布団があって、マイクがあれば、しゃべる…さきほどしゃべった後に、彼の師匠がでるから、せめて座布団を替えるとかマイクを替えるとか、そんなことは何もしない…ただ座布団を裏返すだけ、これをお金を払ってみていただいていると

知らない人がみれば、これは大きな法事かなと思われると笑わせて

 

そんな豊かな日本語も使い方次第でいいようにも悪いようにもとられる

「古いカメラ」と言われるよりも「懐かしいカメラ」と言われた方が言われた側の受け取るイメージが違ってくると

同じことを言ってるのに、イメージが違う

「AさんとBさんはきれいだ」よりも「Aさんはきれいだ、それにもましてといBさんはきれいだ」と言った方がBさんは嬉しく感じるはず

ただし、「〇〇にもまして〇〇」と使う時は褒めるときにだけ使うようにと

「Aさんにもまして、Bさんは貧乏だ」

これはダメ!!

 

「松島や ああ松島や 松島や」

松島を3つ重ねるだけで、言葉を短くしたら、松島が一番きれいに見えると…

 

そんな日本語の言葉の使い方をマクラで語って

 

演目
「ちりとてちん」

旦那の家で予定していたお客さんが
急に誰もこられなくなって
用意した御馳走が、とてもじゃないが食べきれないけど、捨てるのはもったいないので、近所の、気のいい男を呼んで食べてもらうことに

その近所の男はいつもにこにこしている気持ちのいい人で
一緒にいると気分もよく
差し出した料理も喜んで食べてくれるので
お呼びして、御馳走することにした…

待っている間、ぼーっとしててもなんだから、地名でしりとりでもしようと誘ってみる…まずは「あ」のつく県の一番最初と言えば…秋田、青森、いや愛知、愛知が一番最初だ!

「愛知県」…でも、しりとりが続かない

 

料理を待つ間

お酒はいける口か…
このお酒は珍しい「灘の銘酒」…と差し出すと

その男、実に美味しそうに飲む…そのときの志の輔さんの演技は、もうさすがとしかいいようがない…ホントに吞んでるみたい

「この灘の銘酒の名前だけは知っていましたが、このお酒をいただくのは初めてでございます」

男は
とても嬉しそう…


それをみていて
差し出す旦那も気分がいい

これはいい香りをしていますな…

ごくごくごく

あぁ、評判通りの銘酒でございます…


いやいや、気に入ってもらえたら結構
どんどんやっておくれと旦那も上機嫌


お酒も進む!進む!!!

ごくごくごくごく

それをみていて
差し出す旦那も気分がいい


続いて差し出したのは
ウナギのかば焼き

先ほどのお酒を呑むシーンも素晴らしいんだけど
食べてる場面を演じる立川志の輔さんも、さすが!!
そーいえば、志の輔さん、映画にも出演して演じていましたね


旦那はそれをみて
「なんでも美味しい、美味しいと言って、きれいにこうして食べてくれることが一番うれしい…お前さんみてると、いっぱいやりたくなった…」と

お勝手にいる奥さんの「お喜代」に声をかけて

「私にも、お酒を、ついでに、簡単に用意できるものを出してくれ」と


そこに「お喜代」が持ってきたのは
先月のお豆腐
こないだお客さんが見えて、半分残ったからとってあったものだが
凄い臭いで
…もうかびちゃっていると…

そんなものはいらん、普段からものを大事にしなさいと言ってきたからといって、こんなものをとっておくなんて、勘違いしてしまってる…

と奥さんを嗜めながら

ここで、ひらめく旦那

裏に住んでる男、憎たらしい男で
何を出しても旨いとか美味しいとか言ったことが一度もない…
何時もお昼時に来て、私がご飯食べている時だから「食べていくか?」って言うと「食べたくないけど、食べてあげましょうか」って…
珍しいもの出しても喜ばない…
「前これ食べました。知っています。美味しくありません」
本当は、その珍味を知らなくても知ったかぶりをするんだ…
「お前さんと正反対の、家にくると憎まれ口ばかり、嫌なことを言う奴に、いつか仕返ししたいと思っていたんだ…これを材料にして…「どこぞの名物名産の珍味が手に入った」と言えば、知ったかぶりしてこれを食べるような気がする…そのもがき苦しむ姿をみて楽しもうじゃないか」と

腐っている豆腐を
豆腐っていうことがわからないように潰して
醤油を入れて味付け
毒消しにワサビを入れて…台湾の「珍味」ということにしよう

名前は三味線の音からとって
「ちりとてちん」ということで… 

呼ばれて
隣の男がやってきた…

どうしたんだよ!忙しいのに…
「こい!」って言いやがって

「お酒…口が肥えているから
しょうもないお酒は呑みませんよ…水っぽい酒だろう??
えっ?灘の銘酒…
しょーもないお酒だ…
名前ばかり売れて美味しくない…
こんなお酒何回も呑んでますよ
いや付き合いだから頂きますけど」

ごくごくごく

あー、不味い!!水っぽい

ごくごくごく

ああ、不味い!!水っぽい…もう一杯!

水っぽいんだったら呑まなきゃいいのに…



ウナギのかば焼きを差し出すと

どーせ、養殖だろ!!養殖!!

それに対して、ご主人「鰻は養殖じゃなくて和食です」…笑

 

俺はグルメなんだよ
こんなもんで、喜ぶわけがないと
ぶつぶつ言いながらも
隣の男は、パクパク、ごくごく!!

旦那さん
こんなありきたりなものじゃなくって
粋なものや洒落たもの
なかなか手に入らない珍味くらい食べさせてくれなくちゃ…


旦那さん
思い出したように
「食通が喜ぶもの…あ、思い出した…お前さん、食通だからすぐわかると思うよ…
台湾の「珍味」
台湾の食通は名前をきいただけで、あれだ!とわかる一品」


「「ちりとてちん」知ってるだろー???」

隣の男…
ちょいと戸惑いながらも考えて

「あー、懐かしいな…これ、台湾に行ったときに、何度も食べた「赤ちりとてちん」じゃないか…「赤」「青」「緑」とある中で「赤ちりとてちん」
これ一番好きなんだよ!!」と言いながらも
手にした「赤ちりとてちん」からは凄い臭い…

隣の男…
逃れる方法を思いつき

「懐かしいな…」とか言いながらも「持って帰って家で食おうかな」なんてあれこれ、なんとか食べないでおこうと言い逃れをしてる

この隣の男の動揺を読み取った
旦那はあえて挑発するように

「…お前さん、本当は「ちりとてちん」を知らないんだろう…それで、今、困ってるんだろう…知らないなら、そこに置いて帰っていいから…」

カチンときた隣の男

「懐かしいって言ってるじゃないか!!皿もってこい!!」
凄い臭い!!
目にピリッてくる…
これは新鮮な証拠なんだよ…
鼻にツーッとくる
「こういう癖のあるものは、一度食べたら病みつきになる…」

一口食べれば…
うぐっ…美味しい…汗

あれ?涙が出てるぞ??

「うまい!!」

涙が出るほど美味しい…

私は食べたことないけど
「ちりとてちん」は、どんな味がするんだ?

サゲは

豆腐が腐った味がします…笑


ふと演目「ちりとてちん」から
思い出されたのが
連続テレビ小説『ちりとてちん』



連続テレビ小説『ちりとてちん』がやってたのが
つい最近のことのように思えたけど
2007年…15年以上も前の話なんですね…

最近、10~20年前のこともつい最近のことと思えちゃうんだよね…汗

 

 

続いては

立川志の輔さんの3番弟子…

昨年真打ちに昇進した

立川志の春さん

去年の春に真打ちに昇進させていただいたと

4月1日に真打ちに…で、4月7日に緊急事態宣言…苦笑

「昇進(しょうしん)」が「消沈(しょうちん)」になったと上手いことをいいながら

真打ち昇進披露は大きなイベントで、これを機に世間にどんどんでていきなさいといったその披露目が、延期・中止でスティホーム、家に籠る日が続いて、なかなか思い通りにはいかなかったけど、そのおかげでこうやって師匠の会、この豊橋に出させてもらえることになって本当にありがたいと

さて世の中はどんどん変わって行って、そんな中でオリンピック…

みなさん、複雑な思いでいらっしゃると思うけど、近所の魚屋さんも複雑な思いだと

オリンピックに対して「キンメダイ」よりも「キンメダル」…笑

 

話題を替えてオンライン、コロナがくる前までオンラインで落語をするとは思ってもいなかったけど、やってみると新たな出会いがある

それは、今まできていただけなかったような年齢の方がみてくれたりする…落語の後、チャットをすると、その感想が斬新で…

落語って最初は雑談するんですねって…それはマクラ…雑談がすむと(古典落語のことでしょう)…時空が歪んでヤバい!と

そんな人たちの考え方がオモシロイと

落語の中でも、でてくる幽霊は現代とは違うと…

 

演目

「お菊の皿」

 

もっぱら幽霊が出るという噂が広がっている…それは

「番町皿屋敷」

このエピソードのことをよく存じ上げているのがご隠居…

そのご隠居が語るには

昔、青山鉄山という侍が住んでいたそうな…

そこで、働いていたお菊という腰元に恋をした青山鉄山…

しかし、お菊には、「三平」という許嫁がいた…彼に操にかけて、どんだけ口説いてもなびかない…青山鉄山の恋は、やがて憎しみとなり、鉄山は十枚組の家宝の皿の一枚を隠し、お菊に数えさせる。

一枚、二枚、何度数えても足りない。当然である。鉄山が一枚隠し持っているのだから…

そしてこの事をお菊の不祥事とし、お菊を斬り殺して井戸に落としてしまった。

…お菊は成仏出来ずに、夜な夜な井戸から化けて出て枕元で皿を数えるという…

でも、お菊は相当な美人だそうで…

そんな噂がぽつぽつと…

ご隠居の元には、近所に幽霊が出る屋敷があるらしいんだが、何か知らないかと連日、若い衆が訪ねてくる

 

…この日も若い衆がこの話を聞いたとたんに…

「さすがご隠居!なんでも知ってるね!!よし今晩でも行ってみるよ!!」

しかし、ご隠居は若い衆に忠告する…

お菊さんが皿を数えても最後まで聞いてはいけない…九枚目を聞くと祟りで死んでしまうと

「じゃあ、六枚めくらいで逃げればいいんだな…」

その晩さっそく皿屋敷へ向かう若い衆

待っていると、風がスーッと吹いてきて井戸から青白い顔の女が現れ…噂通りの美人!美人!!!

「うらめしや~」

さっそく皿を数えだす…

「一枚…二枚…三枚…四枚…五枚…六枚…」

さあ、逃げるぞ!

走って逃げだす若い衆…

この若い衆が街中に言いふらしたもんだから、次の日から連日、見物客が押し寄せてきた…

なので、

金魚すくいなど祭りのように露店もいっぱい…

「お菊饅頭」も売ってる…前座に許嫁の三平師匠の落語も

まるで人気演歌歌手のように大人気のお菊…

司会者が出て来て「皆様、お待たせいたしました、あの世の別れ、この世の別れ、別れの形は数あれど、失くした皿と引き換えに浮世に散った女の幽霊、あたしを殺したあんたが憎い、どうしても足りない後一枚、今宵も涙の井戸の上、一人で数えさせていただきます、それでは拍手でお迎えください!」

井戸から…あがる「打ち上げ花火」

のあとには

井戸から出てくる、お菊の幽霊…

「うらめしや~」「お菊~!待ってました!」

それに対して、お菊が答える!

「どうも…みんな今日は集まってくれてありがとう」

 

差し入れも次々と…プレゼントが…着物も白じゃなくてキラキラ衣装…

みんなも一緒に数えてくださいね

「一枚…二枚…三枚…四枚…五枚…六枚」

逃げろー!!!

 

これが毎日のように…大勢集まってきている

人がいっぱい

しかし、連日の興行で…元気のない…お疲れ気味のお菊さん!

「一枚…二枚…三枚…四枚…五枚…六枚」

そろそろ逃げるぞってみんな逃げようとするも、今日は人が多く思うように逃げられない…

「七枚…八枚…九枚…」

あぁ死んでしまう…!!!

「十枚…十一枚…十二枚…」

??????おい、どうなってんだ??

「十六枚…十七枚…十八枚…おしまい」

十八枚…おしまい??

やいお菊さん!「十八枚、おしまい」ってどうした??と尋ねれば

お菊さん…

「こう毎晩じゃかなわないよ。明日は休むんで、その分…

長くなっているので

これで、今回のブログは「十六枚…十七枚…十八枚…おしまい」…笑

 

また、明日お会いしましょう!!!