日蓮聖人のご霊跡めぐり

日蓮聖人とそのお弟子さんが歩まれたご霊跡を、自分の足で少しずつ辿ってゆこうと思います。

具足山立本寺(京都市上京区一番町)

2018-03-20 23:21:52 | 旅行
日蓮宗本山・立本寺を訪問しました。
お天神さんで有名な北野天満宮から目と鼻の先に位置します。

日蓮宗ポータルサイトによると、宗門には本山が57ケ寺あり、そのうち京都市内には8ケ寺存在するようです。


山門です。
右に松、左に桜が配置され、いい雰囲気です。


境内には老人ホームもあります。
桜の多いこの境内だったらお年寄り、喜びそうです。


本堂です。屋根が見事!鳥肌モンです!!
建立からゆうに250年は経っています。


こちらのお寺では瓦に「立」の文字。


立本寺は妙覺寺と同じく、日像上人が創建した妙顕寺がルーツだと言われています。
これら3ケ寺は山号を同じくし、「具足山」といいます。
つまり3ケ寺で仏前を飾る三具足(香・華・灯)を表現しているようです。


本堂よりももっと歴史があり、334年前(!)に完成したといわれている祖師堂は現在、修理中でした。
長年の雨や風、地震に耐えてきたんです。しっかりメンテナンスして、いつか姿を見せて下さい。


刹堂です。
日像上人が開眼した鬼子母神、十羅刹女をお祀りしてあるそうです。
「北野の鬼子母神様」として有名だそうですよ!


立本寺は京都の他の日蓮宗寺院と同様、幾多の困難に遭ってきました。


1387年に妙顕寺は比叡山僧徒により破却されてしまい、京都を離れざるを得ない事態になりました。
ちょうど南北朝統一前の政情不安な時代で、京都全体も混迷していたと思われます。
1392年、明徳の和約をもって南北朝が統一されると、足利義満は荒廃した京都の寺領を整備し、その翌年、日実上人がもともと妙顕寺があった場所にお寺を再建したのが立本寺の始まり、ともいわれていますが、諸説あり残念ながら確証はないようです。


その後も法難は続いて移転を繰り返し、火災にも遭ってきたため、お寺のルーツを記録しているものが消失してしまったのかもしれません。
いかに京都の法華寺院が苦闘してきたかを感じます。


境内にある無数の桜の蕾ももう開花直前!
これが満開になったら素晴らしいんだろうな~


桜の季節が過ぎてしばらくしたら蓮の季節になって・・・
またその季節に訪れてみたいお寺です!
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