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以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

W126 計器類のO/H。。。水温計、燃料計、油圧計ユニット編

2020-02-14 18:30:00 | 日記
昨日、メータークラスターケースを塗装屋さんに出したW126のメーター。。。

今日は水温計、燃料計、油圧計ユニット部分を全分解O/H作業。。。



29年の月日を経た計器類にも経年劣化の波が押し寄せて来ています。。。

水温計の指示がピコピコとしたり、冷間時イグニッションONで水温計の針が50℃辺りを示したり、、、燃料計が常に満タンガソリン減りません気分はECOモード仕様になったり。。。

当該のメーターは水温計指示がイグニッションONで40℃付近を指すとの事。。。
この症状は水温センサー不良又は水温センサーまでの配線不良でも発生しますが今回はメーターO/Hの御依頼なのでメーターをキッチリと再生しときます。。。


先ずはユニット部分を全分解。。。

基盤のチェックとダイオード類の全交換。全ての半田箇所の打ち直し。
オイルレベルコントロールユニット基盤の電解コンデンサーも無条件で交換。

メーターコイルと基盤の接触部、電球類やサーキットヒューズの取付接触部を全て手作業で磨く。磨く。磨く。。。


基盤ユニットの再生作業が完了したらメーターコイルのアース部分の接触不良対策を施してコイルを取り付けて基盤裏からナットを締め込む。ココがウチのノウハウなので多くは語りません。。。(笑)


後は文字盤を載せるだけの状態に復帰させてトリップメーターのリセッターシャフトの古いグリスを大掃除して新たにグリスアップして取付。。。


元通り組み立てて復帰させてO/H完了〜。。。

って、、、文章で書くといとも簡単な様ですがメーター針の脱着やら弱点箇所の修復やらと一筋縄で行かない部分も多いので参考程度に読んで下さいね。

さて、次はスピードメーターユニットの分解点検。。。
此方は昨年大修理を施工しているので一年点検と言ったところでしょうか。。。

その前にちょっと一息。。。

今日はバレンタインデーでした。。。
ツレから有難き施しを戴いたので早速。。。

フォルクスワーゲンビートルのチョコレート🍫でした。。。(^。^)
車好きのオイラには何か嬉しくなります。

でも、口に含むとビートルを口の中で解体スクラップにしているみたいで微妙な気分に。。。(笑)

さて、甘いモノで頭を活性化してもう一仕事行きますか。。。
















メータークラスターケースのリメイク 塗装屋さん編

2020-02-13 18:18:00 | 日記
昨日、クリヤーシールドを分離して全分解したW126のメータークラスターケースをお付き合いの塗装屋さんに本日持ち込み致しました。。。




クラスターケース内の粉吹き模様は新品時にメーカーで塗装された塗膜が紫外線で化学変化を起こし泡状になって空気を吹き出した痕跡だそうです。

要するにクラスターケース内に塗装されている塗膜が劣化して発生した事象なので化学変化を起こした塗膜を剥がす必要が御座居ます。。。

この塗膜、、、既にメータークラスターケースの素材への食い付きも悪くなって浮いて来ていて触ると軟らかいゴム状の物質に変化を遂げています。。。

よって、この古い塗膜の上に塗装は乗せられないので古い塗膜を全て剥がす作業がスタートとなります。。。

水研ぎしながら浮いて来た塗膜を柔らかい樹脂製のスクレイパーで優しく剥ぎ取って行きます。




↑剥ぎ取った塗膜のカスがこんな風に垢の如く出て来ます。。。

狭い部分も手を抜かずに古い塗膜を剥がして行きます。。。😁


今日はひたすら塗膜を剥がす作業で一日が暮れました。。。

塗装屋さんの職人さん❗️お疲れ様です。
引き続き宜しくお願い申し上げます。🙇‍♀️




メータークラスターケースのリメイク。。。

2020-02-13 01:16:00 | 日記
只今、W126のメータークラスターケースのリメイク中〜。。。











定番の粉吹きですが、、、先ずはクラスターケースの前面のクリヤーシールドを分離せなあきまへん。。。

この作業を簡単に考えているユーザーが多いけど、、、とんでもないリスクを伴う仕事です。。。

先ず、第一にこのクリヤーシールドは分離する様にメーカーでは設計していないのでかなり強固に接着してあります。。。
よって強引に乱暴に扱うとクリヤーシールドは真ん中から見事に割れます。。。で、、、終了と言う展開に陥ります。

ウチはウチのノウハウで時間と手間を掛けてじっくりと分離させて行きます。。。


集中力と冷静さが勝負の世界です。。。

W124もW126も小手先の仕事でこなせる程甘くは無い。

コレを簡単に外せると思っているド素人さんからの問合せを結構戴きますが、そう言った系のお話は全て拒否っております。

兎に角リスクの高い仕事なので「早く安く確実に美しく」何て戯言を求めるお方は他へ行って下さい‼️

さて、目出度くクリヤーシールドが分離出来てクラスターケース内部の粉吹きにアプローチです。。。








粉吹きに見える白いブツブツは既に下地が劣化して表面がボコボコになっています。

コレを素人さんは布で拭けば除去出来ると軽く考えている人が多数ですがそんな甘いモノじゃ御座居ません。
布で擦れば艶消し黒の面が白くカサカサになって更に酷い事になります。
シンナー等の溶剤を使えばクラスターの下地がベトベトに溶けて悲惨な事になります。

コンパウンドで擦ってもボコボコになった表面は結構深いので平坦にはなりませんし、色合いが可笑しくなります。。。





つまり、拭いてどうにかなるものじゃ御座居ませんのよ。オホホホホホホホ。。。😝

新たに下地を処理して塗装で仕上げる以外に方法は無いのです。

コレでお判りでしょうか⁉️

メータークラスターケースに浮き出た粉吹き模様を完全に封じ込めるには多大な手間と時間を要するって事が。。。

現在となってはメーカーから新品のクラスターケースが部品で供給されていないので現品を再生するしか手段は無くなって来ています。

リスクを覚悟でDIYで挑戦すると言うならば其れも其れですが破壊してしまってから何とかしろと言う御依頼は全てお断り致します。

何事にも簡単な仕事など無いって事です。


さて、このクラスターケースは明日、塗装屋さんに持ち込みです。。。






まるでメーター屋さんみたいです。。。(笑)

2020-02-08 23:23:00 | 日記
本日はW220のメーター修理。。。




メーター左側下の外気温度計の液晶パネルに滲みが目立ちます。。。





コレは液晶パネル自体の不良なので液晶パネル交換しか対処方法が御座居ません。。。

この液晶パネルのみの流通が無いので。。。

W220の解体部品でメーターAssyの比較的程度の良い中古品をGetしてドナーを準備。。。😉

予めドナーから外気温度計の液晶パネルを摘出しておいた上で現車のメーターAssyの取外し作業。。。


メータークラスター両脇のロックが馬鹿になってた為にダッシュボード周りを結構バラバラにする羽目に。。。😓

で、、、外したメーターAssyの分解作業〜。


基盤組立を取り出していよいよ外気温度計の液晶パネル部分にアプローチ。。。

液晶パネル部分を分解して液晶パネルをドナーから摘出した良品と交換。。。

交換完了後、メータークラスター内部を掃除して再び組立を行い、メーターAssyを現車に仮装着。。。

ING-ONでメーターの点灯を確認。。。

メーター針の指示を確認してメーターの本チャン装着。。。

コレで外気温度表示もスッキリしました。

後はダッシュ周りを組立てて完了どす。。。

さて、、、お次のメーター作業はと。。。まるでメーター屋さん状態の寅です。。。(笑)









理由は様々ですが其処じゃないですけん。。。

2020-02-07 13:31:00 | 日記
やっと冬らしい気候になって参りましたが体調など崩されていませんでしょうか❓

ココのところのコロナウイルス騒ぎでマスク不足やら観光地の宿泊施設の大量キャンセルやらで確実に経済のバランスが更に可笑しくなっているのを感じ取らずに居られない今日この頃の寅です。。。

さて、寅の仕事の話。。。
最近ウチで診たKEジェトロインジェクション車の不調パターンから実にテキトーな整備が大きく影響していた共通パターンのお話を。。。



☆画像はイメージです。


症状的にはコールドスタートで素直にアイドルアップしない。。。

又はアイドルアップするまで数秒間グズる。

最悪は冷間時にアイドルアップせずに暫くグズる。。。

温まってもアイドル時の振動が結構出てる。。。

この手の症状でウチに入庫して来るタマはオーナーが2回以上変わっているか、町場の軽自動車からベンツまで何でもやります修理工場を渡って来たクチが殆どである。。。
中には中古車で購入して買った販売店で修理をしても治らない様なお話もありますが。。。

KE車のアイドル時の振動って一口に言っても色々なパターンがあるのでそのパターンに応じて考えられる原因箇所を潰して行くのですが。。。
勿論、点火系のトラブルも考えられるから一応点火プラグも外して確認しますが、多くは温まるとオーナーの感覚的にはモタついたりせずに普通に走れてしまうと言うからこの問題の主原因から外れる。。。

エンジンの冷間時始動と言う基本的な動作パターンから可笑しいとなるとコールドスタート時の燃調コントロールを疑う事になる。
冷間時のコールドスタートバルブの動作確認が出来た上でEHA(FUELガバナー)の制御信号を取得してみると多くはEHAへの入力信号不良が認められる。
この信号不良、、、いきなり正常値と大きくズレる訳じゃなくて時間を掛けて入力信号値が正常値と大きく掛け離れて行く。。。この部分についての解説は後程。。。

EHAへの入力信号不良はフューエルデスビ手前での燃調制御不良を招き多くは燃料が濃い目に推移して行く。。。
まだこの段階では冷間時の始動不良やアイドルUP不良には繋がらないが車検の排ガスのCO測定で基準値を超えてしまい車検はアウトとなる。。。
すると、、、多くの車検屋やロクな知識も有していない車屋はポテンションメータ式エアフローメーターのプランジャーの禁断のADJ六角ネジを回して燃調の燃料濃度を薄くして車検を通してしまう。。。
その時点では冷間時にチョイとクランキングが長い位で「こんなもんか」と乗ってしまうがEHAの入力信号不良は悪化の一途を辿り、、、季節が変わり温度、湿度の条件が変化する事でコールドスタート時の始動困難、アイドルUP不良などの症状に見舞われる事になる。。。

その時点でオーナーは「異常」と判断し、修理業者に頼る事になるがKEのシステムを理解していない整備士はインターネットの情報を基に手当たり次第の修理と称する弄り壊しに入る。。。😑

高価なアイドルエアバルブをパーツクリーナーで洗ってしまってパーにしてくれちゃったり、、、壊しちゃったから大陸コピー品に交換してその場を誤魔化して治したフリ。。。
酷い場合は出所も不明な中古部品でナイナイ。。。😑
手当たり次第の部品交換でオーナーに車を返して来るが結局は完治せず。。。

勿論、この時点でEHAを交換しているケースもありますが、、、EHAへの入力信号が不良なのではそりゃ新品のEHAでもキチンと動作しまへんわな。。。
更にココで先述の禁断のADJ六角ネジをグルングルンと回してくれちゃってたりしてその場はちょっと改善した気がするかも知れないが気温や湿度の推移に関係してまた再び冷間時始動不良やアイドルUP不良に見舞われる事になるのである。。。

こうなった個体がウチに入庫すると、、、最初に申し上げた様に点火系のチェック後、、、温間時に其処其処走れちゃう何て話だとEHAの入力信号不良を疑うのです。。。

このEHAへの入力信号はKEモジュールから出力されているモノでポテンションメータ式エアフローメーターや水温センサー、O2センサー、モノによっては外気温センサー等のデータを基に燃料噴射量をEHAに指示しています。
つまり、センサー類の不良によってEHAへの積算データが狂う事も御座居ますが最近はKEモジュール内部の劣化による積算不良のパターンが多いですね。。。

EHAへの信号不良はKEモジュール内部の基盤の劣化が招くトラブルですが、基盤上の電解コンデンサーの耐用時間超えによるキャパシタンス不良を始め、電圧検出回路上のダイオードの劣化不良、湿気と酸化による基盤上のハンダ不良等の要素が絡んで正規の積算値出力からズレます。
この出力値ズレも基盤上の各実装部分の劣化度合に比例して大きくなって行きますので、、、既に30年選手を迎えようと言う年式の毒車ですからねー。。。😅



☆画像はイメージです。


で、、、KEモジュールの基盤O/HによってEHA信号を正常化すると禁断のADJ六角ネジをグルングルンと回した弊害がハッキリして混合比が思いっきり狂っている事を知る事になります。。。😓

つまりEHA信号を正常化する事でその個体に対する「犯歴」が明確になる事も多い訳です。

KE車は何でも屋の修理屋だの中古車屋に手に負えないモノだとも言えます。

KE車は絶好調だと気持ちの良い乗り味が楽しめる個体ですが不調を抱えると気分もネガテイブになる個体です。

口ばかり達者で調子の良いフロントマンや自慢話ばっかしとるプライド高の整備士に御注意を。。。