以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

HIDのサージ。。。

2014-09-30 19:36:59 | 日記
やはり、、、結構デカイですな~!(ーー;)

インバーター入力にあっては、、、

内部にインダクタンス回路がありますけん。。。

入力電圧カット時の発生逆起電圧は、、、まるで小さなイグニッションコイル状態ですな。。。(笑)


大陸製の安物HIDは逆起電圧の対策なんぞすることもなく、、、

これじゃあ、、、インバーターも飛びますわな。。。

装着した車体側のヘッドライト信号もH4方式ではリレーに入力するタイプが多いですが、、、リレーのコイルが発するサージ対策も全くナシ何て素晴らしい安物製品も普通に流通してますから素敵ですねー。。。

車体側のヘッドライトリレーまで心中させかねない設計の爆安HIDシステム、、、凄いですねー!Σ( ̄。 ̄ノ)ノ

ヘッドライトON!

ヘッドライトOFF!

再びヘッドライトON!

灯かねーーーーーーーーーっ!


サージで逝かれたイグナイターとインバーター。。。

サージで逝かれた切替リレー。。。

逝かれた半導体が温度上昇でブレークダウン!Σ( ̄。 ̄ノ)ノ

再起動時にイグナイターに入る信号電圧が低いから二次コイルで高圧がかからず、、、ウンともスンとも。。。(",_')

暫くして冷えると半導体の出力値が安定して何事も無かった様に復活。。。


リレーの場合はHi/Lo切替でHiかLoかどちらかが点灯せず、、、

サージでリレーの接点が死んだクチ。。。

さして使っていなくとも、サージってヤツは、、、ある瞬間にリレーを即死させるケースもありますけん。。。(°_°)


結局、、、昇圧コイルのサージ対策を丁寧にしていない大陸製HIDは色々と面白い故障を頻発させてくれますけん。。。

現在、大陸製HID御使用の貴兄にはせめて外部回路からのサージ対策をススメときます。。。(笑)


さすが!大陸製!万歳!(爆)






KEジェトロのF/Pリレー。。。

2014-09-30 08:08:54 | 日記
最近、、、御依頼の多いKEジェトロのF/Pリレーの修理&改良。。。

今回はW201のEvoⅡ用のF/Pリレー。。。

既に新品ユニットの調達は絶望的。。。

じゃ、、、ってコトで行ってみますか。。。(笑)


まずは本体を分解して基盤上の劣化した電子部品を外してゆくところから。。。



フューエルポンプリレーを外して接点の状態を見ると。。。





お約束の接点酸化状態ですわ。。。

接点のメッキは飛んでしまっていて、近い将来、、、接点不良によるエンストの可能性が高くなりつつある状況でしたね。。。

一旦、コールドスタートバルブリレーも外して、リレー下のダイオード類もリリース。。。



劣化で性能低下を起こす実装部品をリリース。。。



劣化の激しい電子部品と、ECOハンダが盛られた基盤と端子の接続部分もリリース。。。



更に電解コンデンサーの電解液漏れによる汚れ等をクリーニングする為の基盤洗浄。。。



クリーニングが完了しましたら、、、

交換対象の実装部品を載せて日本製の車載電子機器に用いられるハンダで固めてゆきます。。。

ハンダ凝固時の耐腐食性、伸縮性等、、、毒国のECOハンダよりも車載における耐久性が遥かに高いので将来のハンダ割れの可能性が下がります。

ノーマルのECOハンダは熱による影響も受け易く、、、

一旦、、、高熱に晒されるとハンダの凝固部分が「ハンダ荒れ」を起こしハンダ割れを起こし易くなります。。。

そういった箇所のハンダを打ち直し、、、



電解コンデンサーは耐熱性能の高い日本メーカー製にチェンジ。。。

F/Pリレー部分は弊社独自の無接点基盤を搭載して、、、

端子部分と合体!



端子と基盤部分の接続には先述の日本製ハンダを流し込んで、将来のハンダ割れの可能性を低くする対策。。。






無接点基盤にはF/Pモーターからのサージ対策を施し、安全面にも配慮。。。



弊社の無接点化したリレーには全てマストの対策として行っています。

因みに話が逸れますけどですね。。。

F/Pモーターのサージ対策は無接点化せずともリレー保護には有効で、その対策は車両側でも行えます。


さて、、、完成したF/Pリレーユニット。。。



これにて、、、F/Pリレーの故障のリスクは低減されるって訳であります。。。

ノーマルリレーの接点不良も無ければ、リレーコイル断線も無いのでリレー故障も皆無になります。

サージ対策込みで安全を買うのも一策ですね。。。d(^_^o)




サージ?サジ、、、投げません。。。

2014-09-27 23:33:01 | 日記
本日は、、、

すずたか先生が御来社です。。。(^O^)

FMCSのコントロール調整ってコトでしたけど、、、

テストモードで電動補助ファンの回転を確認したら、、、

回ってない!

はい?何故?どーして?

最高速号には電動補助ファンを予め設定した速度で停止させるシステムが装着されていますが、そのコントロール信号を断続する半導体が破損している。。。

一体、、、ナニが起きたんかいな??


で、、、リレーBOXのPWMスイッチングリレーモジュールを。。。

溶けている。。。えっ?ナニ??

サージ対策をしてあるにも拘らず、、、
意味不明。。。



全ての事象には必ず原因がある!

って、、、コトでまずはリレーモジュールを新品交換。。。

すると、、、リレーモジュールが直ぐに焼けた。。。


しかも、、、キックバック対策用サープレッサダイオードが。。。

今年の夏は問題無く回っていたと言う電動補助ファン。。。

不思議不思議のアッコちゃん。。。(・・;)


ココでハッキリしているのは既にマイナススイッチング回路にしてあるシステムに挿入しているサープレッサダイオードが丸焼けになると言う事実。。。

600Wもの余裕を見ていたサープレッサが。。。

で、、、マイナススイッチング回路を追うとですね。。。

行き着いたところはABS横の電動補助ファンコネクター。。。

コネクターを抜いてみると、堅い筈のソケットがスルっと簡単に抜けた。。。Σ(゜д゜lll)

電動補助ファン側のオス端子が何故かギボシ端子に。。。(b_d)

メス側の端子はギボシより若干大きい内径なのでギボシだとガタが出ます。。。

ソケット自体はブラケットで固定されますが、端子の遊びの部分は走行中の振動でガタガタと暴れますので、、、

端子同士の接触面積が変わり、、、

接触部分が離れてしまえばアークを発します。。。

そこにPWMの高速断続信号が入れば、OFF時に発生するサージも伴いますので大きな逆電流になって、、、

PWMの断続スイッチングをしているリレーモジュールを攻撃します。。。

よって、、、

コネクターのメス端子をカシメて、オスギボシをキチンと捕まえる様に加工。。。

更に、、、新しいサープレッサをコネクターに追加して完了。。。

電動補助ファンの回転試験の結果、、、

サープレッサも飛ぶことなく正常に復帰。。。


動力電源の接触不良はアークが出たり、サージのエネルギーを増長したりして機器を焼損させたりと危険な要素が一杯です。。。

特に、、、メルセデスの丸ロッドのφ4.0ソケット端子は大電力スイッチング回路に多く用いられますが、ギボシ端子に比べ接触面積が多く端子が遊ばない構造になっています。。。

因みにオスギボシの直径はφ3.98。。。

内径φ4.0のメルセデス純正メスソケットに挿入すると0.02mm程度の遊びが出来る計算になります。

純正端子同士は新品時はメスの内径に対してオスの直径がほぼ同じなので挿すのも抜くのも堅くて苦労します。(笑)

それだけ端子同士の接触面が確実となる設計なのですねー。。。(p_-)

比較的電流値の高い回路での接続端子同士の接触面積が少なくなれば抵抗となって熱を発生しますので過熱による発火の可能性も否めません。。。
端子同士の遊びが出ればガタつきによるアークで発火、サージの増長も考えられますのでギボシ端子への安易な変更や使用は控えるべきだと考えます。

ってなワケで、、、電動補助ファンの様な大電力回路では、ギボシ端子の単純使用は危険なので、カッチリとした接続が肝要であることをすずたか先生にも御説明の上、回路の手直し、補修を完了させお引き渡しとさせて戴きました。。。


皆様も電力負荷に対する接続につきましてはくれぐれも御注意下さいませ~。。。d(^_^o)





完治の確認。。。

2014-09-25 08:16:03 | 日記
先日、、、記事にした無接点化させて戴いたGMモジュールを御依頼主の九州の業者様にご返却。。。

この業者さん、いつもいつも弊社を御厚意にして戴きまして、、、

いつも有難うございます。m(_ _)m

しかしながら、弊社も色々とお世話になっておきながら御担当さんやメカさんともお会いした事が御座居ませんので。。。(・・;)

今回は別の仕事で九州入りする予定が御座居ましたので、この度御依頼戴きましたモジュールの修理物件の現車装着における動作確認の立会いを含めたご挨拶の意味でお邪魔させて戴く事に致しました。

で、、、9月20日(土)に、、、







熊本市内は藤崎天満宮のお祭りの真っ最中~!

夜は辛島町近くに宿をとり。。。

熊本県の友人と、、、







翌日9月21日は、全然車とは関係の無い仕事で玉名市に。。。

遅くにJR熊本駅前のホテルにチェックイン。。。

9月22日朝一で熊本市内から福岡県某所に移動。。。

レンタカーのマークXで九州道を不思議な走りをするUFOの攻撃を交わしながら、、、(笑)

午前11時過ぎ、、、

先方に無事到着です。。。


当方の到着数分前に、、、9月20日(土)に弊社から出荷したモジュール一式が先方に無事到着してました。。。

ご挨拶もそこそこに、、、

現車のW124 500E君とご対面~。

メカさんによってモジュールを装着。

モジュール装着後の学習作業。。。

で、、、まずはコールドスタート!


問題無くエンジンスタート。

で、、、暖機運転。。。


今回、モジュール修理前に特に酷かった症状で暖機後に再始動すると、、、始動不良。。。又は始動困難。。。

さて、、、温まったトコで再始動。。。

問題無くエンジンスタート。。。


問題の症状解決を確認。。。

更にDASによる故障診断の結果、、、

エラーは全て解消しましたね。。。( ^ ^ )/■


コレにて一件落着。。。(笑)


で、、、後はサービスフロントのマネージャーさんと暫し談笑の中で、今回のモジュール修理の報告書たるレポートと画像を載せたCDをご献上~。。。

ブラックBOXなモジュールの修理ってユーザーさんもピンと来ない部分があると思いますので、分解修理中の主要画像と報告をまとめてCDに収めておけば、御依頼下さった業者さんもユーザーさんに説明し易いですよね。。。

よって、弊社ではモジュール修理後のサービスレポートをお渡しするサービスを開始致しました。

個別の検査を要した場合には修理着手前の検査レポートもお出ししております。

これにより、ユーザーさんも謂わば、、、見えない部分について御理解賜り、修理にかけたコストに納得出来る材料となる訳であります。。。




で、、、今回はお邪魔したついでに弊社独自の資料を基に、、、

GMモジュールの電源スイッチングにおける良否判断の手法やA/Cコンプレッサーの電磁クラッチの良否判断作業についての手法をレクチャーさせて戴きまして。。。

コレをマスターするコトで、、、

DASで把握した故障データから、、、

更に一歩踏み込んだモジュール検査が容易になりまして、、、

GMモジュールの良否判断が行えますので比較的短時間でのトラブルシュートが可能になります。(笑)

修理工場さんでその場での検査、、、リレートラブル等の判断が出来れば、、、

「GMモジュール端子番号の◯◯番から出力電圧が出ていない。」

等と、弊社にお伝え戴ければ故障原因の可能性を絞りピンポイントにて検査が行えますのと、モジュールの修理前検査に長い時間を要する可能性が激減します。

結果、、、多くは早い折り返し対応にて正確な修理対応が行えますのでお客様を長く不安な気持ちでお待たせしないと言う結果になります。

そんなツールとして、今回お邪魔させて戴きました業者さんには弊社のGMモジュール検査Kitを納品させて戴きました。




コレでちょっと勉強して戴ければGMモジュールに起因する故障への対応が迅速になるかと思います。

この検査Kit.....九州ではこの業者さんが導入第一号店になります。



このツールの活用で更なる顧客満足度向上に努めて下さいませ。。。d(^_^o)


さて、、、この日のお昼御飯は。。。





夜は、福岡県在住の友人と、、、











ってな具合に暫しの楽しみ。。。(笑)

で、、、日付変更線を越えて。。。



翌日はまた別の業者さんと約束もあり、熊本県にカムバック!

なんだかんだとバタバタな出張の五日間でした~。。。(b_d)


出張先にてお電話やメールで対応させて戴きましたお客様~!

有難うございました。m(_ _)m

これより社会復帰目指して頑張りま~す。(笑)


GMモジュールの無接点化(後編)

2014-09-19 01:30:32 | 日記
前回に引き続き無接点基盤の製作。。。



チップ素子をのっけて、、、ここまで全てピンセット作業。。。



最後にメインのスイッチング半導体をのっけて。。。




119エンジン用の場合はリレーが三つなので三枚の基盤を製作。。。

で、、、こんな感じに載っけます。。。





コレで模擬電流通電試験を行って正常動作が確認出来たらFET基盤自体にシリコン絶縁、基盤全体に耐腐食性コーティングを施して完了です。


以降はリレーの接点トラブルを恐れずとも済む訳で御座居ます。。。