以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

イレギュラーコース❓❓

2024-09-29 20:03:00 | 日記
最近結構連続して入庫率の高いW201の190E 2.3or2.5-16V系の個体。。。

またしても 先週エンジン不調修理で入庫です。。。

今度は東北地方は山形県からの御入庫で御依頼内容は温間時のエンジン不調と突然のエンスト症状の修理の御依頼。。。

この手の個体に多い黒煙排出ではなくどちらかと言えば今回はW124後期モデルに多い不調である。。。
それもその筈、、、この個体にあってはパワートレインがW124後期モデルの104の3.2Lエンジンに換装されていてインジェクションもモトロニック仕様に換装されているのだ。。。

現車のヒストリーを聞けば元々のオーナーさんは島根県の当社を厚意にして下さる自動車屋さんの元社長さんの愛車であったのだがココ一年、二年前に紆余曲折があったらしく売却された個体である。。。
当社に入庫後、元々のオーナーさんに御一報差し上げた上で売却時の状況等細かくお話を聴かせて戴いた上で今回の不調に至ったフローチャートを寅🐯の頭の中で組み立てて仮説をたてた。。。

売却後、一番最初の不調発生時にはOVPリレーが焼損してしまったと言うヒストリーから先ず最初に疑うべきは何処ぞの社外オルタネーターによる実害である。。。
当社に入庫時にはドイツの社外メーカーのオルタネーターが装着されていたが、過去にOVPリレーが焼損した段階で入庫した修理屋さんから当社への電話相談で社外オルタネーターの過電圧発生によるOVPリレーの焼損の可能性が大きいのでオルタネーターを純正品に交換する様にアドバイス差し上げた記憶もあるので恐らくオルタネーターを純正同等品と言う事で交換したのだと考える。。。

オルタネーターの過電圧発生はオルタネーターのICレギュレータ不良に因るモノが一般的だが、、、巷で格安で販売されている社外オルタネーターは大体ICレギュレータの半導体が製品個体毎にばらつきのある大陸製粗悪半導体が使用されていて充電電圧の振幅幅も大きいし、出力波形も実に汚い。。。オマケに充電電圧を12V車ならば14.0V以下にレギュレートすべきところをコンマゼロ何秒のタイミングで25V以上の電圧、、、酷いモノだと48V近い電圧を発生する場合がある。。。
過去にW124ブームだった頃に大陸で製造した構成部品を日本で組み立てて『日本製』を語り低価格で高性能を謳い巷の『専門店』と代理店契約を交わして乱売されたア◯バン◯のオルタネーターは特に酷かった。。。
当社のチラつき防止技術が入っているLEDのメーター照明がチラつくだけでなく、終いにゃ切れたと言う事例の100%がアド◯ンスのオルタネーター装着車だったのと、、、『オルタネーターを交換したらやたらとエンストする。』と言う問題もア◯バン◯のオルタネーターが発する過電圧が原因だったり、、、W124 500Eに至っては『アイドリングでしゃくる。』と言う問題もこの大陸製部品のオルタネーターが発する過電圧をGMモジュールが捉えて一瞬GMモジュールの供給出力電圧をカットしている動作だったとか。。。😱
酷いのになるとGMモジュールの制御電源回路に派手なダメージが及んでいたりして。。。😖

車両搭載のモジュール類の電源回路の入力上限電圧はメーカーの設計値でオルタネーターが逝った場合に一瞬出力される過電圧に対して安全牌を取って40V/秒程度のキャパは持たせてあるので社外オルタネーターでモジュールがダメージを受けたケースは稀だったが、、、それでも大容量を謳った出力140Aとかの大陸部品構成のオルタネーターだと破壊力は素晴らしくW124後期モデルのHFMを修理不可までやっつけた事例がある。。。最早Bomb❗️爆弾💣とも言える。。。

今回も疑わしきところで先ずはT/LLRモジュールを現車より脱着。。。

装着箇所はW124と同じ様な搭載位置だったので遭難しないで済みました。😅

モジュール内部検査の結果、モジュール内蔵基盤上の電源回路に大きなダメージを喰らっている事が判明しました。

取り敢えず弊社のテスト用T/LLRモジュールを接続してエンジンを始動。。。

エンジンが温まっても少々ダルな感じは残ってますが取り敢えずアイドリング不良は見られない。

が、、、ココでいきなりストーンとエンスト。。。

直ぐに再スタートを試るが始動困難。。。😖

10分位放置すると再びエンジン始動。。。数分後エンストの繰り返し。。。

エンジン始動動作の際は燃料ポンプコントロール電圧は出とる。。。

コリャ〜燃料ポンプ系統にも異常有りと言う判断になりますな。。。


先ずはモジュール類の修復と燃料ポンプ&フィルターの交換見積。。。
後は推奨事項として当社取扱いのDENSO製SCオルタネーターへの換装の御見積やね。。。

To Be Continued….


取り敢えず完了。。。

2024-09-27 16:45:00 | 日記
先日のセルモーターが空回りする500E君。。。

セルモーターAssy交換にてエンジン始動に不安要素は一つ消えた。。。

ここのところ金看板業者のケツの毛エステの成れの果てにお目に掛かる事の多い寅🐯です。。。

さて、セルモーター交換してエンジン始動に不安が一つ消えたところでエンジン始動をするとボコボコと燃料リッチな燃料噴射で排ガスも極端に生ガス臭く、勿論吹け上がりも重たいと言う状態。。。

診断機を接続してみてもシステムに進入が出来ない。。。

LH,E-GAS,ABS/ASR,GMの各モジュールに個別に進入しようとするとフォルトコードの検出モードやデータストリームモードには入るが、、、自己診断しきれていない感じ。。。
試しにLHモジュール何か『故障はありません。』って。。。😖
もう一度システムから退出して再度システムに進入すると、、、変なエラーコードの連発攻撃。。。

コリャ、、、コンピュータとしてのブレイン機能は完全崩壊していると思われる。。。

ってか、、、四年前に都内の金看板業者でO/Hしたって伝票が残ってた。。。😂

モジュールのお尻には超有名金看板業者の封印ステッカーが貼ってありましたが、、、

遠慮無くカットしてOPEN❗️






まあ、予想通りの展開と言いますか。。。😂

伝票記載の金額は35,000円って。。。電解コンデンサーが6つ交換されて後は手着かず。。。

肝心な箇所には一切手が入ってなかったわ。そりゃそうやねん。

金看板業者も外注さんにモジュールのO/Hを依頼するにあたってピンハネ分を考えたら外注さんは15,000円/台位でやらされているのだろうから必然的に仕事の内容はこうなるわな。。。😅

値段で集客されて網にかかったクチの顛末ってヤツやね。。。

コレで施工後数年で不具合になってもショップの言い草で『保証期限切れ』を盾にする事も出来るし、『不具合の原因をモジュールだと証明してから相談して下さい。』と、ユーザーサイドじゃ凡そ無理な条件を突き付けて逃亡も図れるわな。。。

だからショップ関係の下請け何かやりたくねえのよ。
本来ならモジュールのO/Hを受けて調子良くなって以降10年間はメンテナンス予算を消耗品の部分に回せて、続いてエアコンやミッションと言った大物に挑めると言った流れになるのが寅的🐯発想であるが、、、折角O/Hしたモジュールが数年で壊れていては『安物買の銭失い』以外の何物でもないし結果、モジュールの再修理費用の捻出が必要になる訳である。

そんな短期間で壊れる様なコスト優先のモジュールO/Hはウチの本意では無いし、、、第一に保証も出来ない仕事などやりたくもない。。。
此方の技術的ノウハウだってタダじゃねえし、モジュール毎の解析だって莫大な時間と経費が掛かってるんよ。
それを此方の人件費にもならん様な値段で強要される様な話など聞く耳持てんわ❗️

で、、、低コストO/Hの顛末は。。。








E-GASモジュールに至っては液漏れした電解コンデンサーを単純交換。。。
漏れた液体の清掃を怠って単純に電解コンデンサーを交換したと言う痕跡が残っていた。

EFPのアイドルコントロールを担う部分のタンタルコンデンサーも風化して崩れかけていた。

LH,E-GASモジュール内部の全ての問題を解決して再組立。。。


再修理品を再び現車にセットしてエンジンの始動確認の上で診断機でシステム進入。。。

問題無くシステムに進入してフォルトコードが拾えた。

現車においては未だ未だ要修理箇所が多数あるので手放しでは喜べないけど取り敢えずエンジン制御は正常に戻ったので後はセンサーやスイッチ類、、、急ぎはATミッション、エアコンかな。。。

明日、オーナーさんの元にお帰りです。。。






パズル❓❓

2024-09-14 16:31:00 | 日記
巷は三連休ですね。。。お暑う御座居ます。

ただ朝晩は結構涼しくて段々と秋の気配を感じる様になって参りました。。。

今夏は当社に現車持込修理の御依頼で持ち込まれたお車の台数で溺れそうな事態に直面する事が結構多く、、、其処に部品供給の遅延なども絡んで寅🐯の社用車をコインパーキングに一時退避などと言う事態に直面致しておりましたが9月も中旬に来て未だ未だ入庫予約は続きますが先月のお盆明けから比較するとやっと落ち着いて来た感じです。。。

さて、先日からフェイルセーフ症状でニッチもサッチも。。。で、お付き合いの業者さんの整備士さんがサジ🥄投げたW124 500E君。。。






LHモジュールの過去に受けたO/Hが原因で昨今になってエンジン不調を招きエアコンが突然切れてしまうと言う症状。。。

寅🐯の見立てを裏付ける為に当社保有の試験用LHモジュールを現車に仮搭載して走行してみたところ、、、エアコンの突然切れは無くなる事から問題の主原因はLHモジュールと言う結論になりました。。。

が、、、エンジン始動後にA/CスイッチをONすると直ぐにONになる筈のA/Cコンプレッサークラッチが暫く間を置いてからONになると言う現象が数回見られたのと、、、本日の正午の外気温30℃超えではエアコンの高圧側の冷媒圧力はA/C-ON後1〜2分以内に20kg近くまで上昇してエアコンコンデンサーファン(低速電動補助ファン)が回転する筈だが5分以上経ってやっとコンデンサーファンが回転すると言う珍現象に始まり、、、エアコン全開状態でエアコン操作部の『EC』スイッチを押してACコンプレッサーの電磁クラッチをOFFにするもコンデンサーファンが延々と3分近く回転し続けると言う奇怪な現象も発生しているのでエアコンシステムの高圧側の圧力SW×二種も交換した方が良いかもですね。
コンデンサーファンが規定圧力で回転しないと冷媒圧力がエマージェンシー迄上昇してA/Cコンプレッサークラッチを緊急動作で強制OFFと言うフェイルセーフが掛かりますのでね。。。

後は欲を言えばA/Cコントロールの室温制御がラフなので室内の温度センサーも交換してやったらイイね。

今回の修理メニューはエンジン制御のブレインであるLHモジュールのフルO/H、劣化してコントロール動作に安定性を欠いたE-GasモジュールのO/H、金看板業者が意味不明なO/Hを施工したABS/ASRモジュールの適正化、エアコン冷媒システムの高圧側圧力SW×二種の交換、室内の温度センサーの交換って具合やね。。。

まあ、30年選手ですから色々と出て来ますけれど各パーツの劣化は仕方がないところですが、、、モジュール類の酷い修理の結果が未だ未だ出て来そうですな。。。

こうやってシステムの噛み合わせをピース毎に合わせてみて紐付けて行くのが寅🐯の仕事なのです。。。


はい❗️やり直し〜❗️

2024-09-12 11:14:00 | 日記
最近、、、暫く遠ざかっていて清々とした気分だったのにまた最近増えだした仕事に辟易としている寅🐯です。

特に金看板業者の後始末尻拭き仕事が多くて笑ってしまう。。。

前回のブログの500EのLHモジュールの『O/H』の痕跡もしかり。。。










やっつけ仕事の結果、起こるべくして起きた結果の後始末になる事も多い。。。

先日何か500Eの機械式ODO&TRIPを数年前に修理したが再び不動になったと言う某業者さんからの新規のお話で対応したら、、、非常に荒い仕事な上にODO&TRIPの駆動ギヤーを前回の修理で交換した様であったが歯数が合ってない故に2ndギヤーと3ndギヤーのギヤーの合わせの噛み込み(バックラッシュ)が適正でない状態で無理矢理駆動された故に3ndギヤーのギヤ欠けに至ってしまったと言う事例。。。
オマケに前回の修理ではステッピングモーターのピニオンギヤーと2ndギヤーが損傷したらしくこの二種類に関してカイダック素材の社外品ギヤーが組み込まれていた。
純正のギヤーは軟質のナイロン樹脂製なので硬質素材の社外品ギヤーとは相性も悪いので硬質素材のギヤーを用いるのであればピニオンギヤー、2ndギヤー、3ndギヤー共に同時交換がマストであるのだが、、、この案件では見た目に破損していなかったと言う理由であろうが、3ndギヤーは未交換のままであった。
そこに歯数違いの2ndギヤーを入れてしまったが故にバックラッシュに狂いが生じて軟質素材でしかも劣化している3ndギヤー側が負けてしまったと言う原理である。。。

因みに前回の修理の後、ODO&TRIPの動作音『カチ カチ カチ。。。』も生じていてオーナーさんから『何とかならんの❓』と言われてしまい前回施工した某有名メーター修理業者に問合せたら『それは何ともなりません❗️』と言われてしまったとの事。。。
何ともならね〜のは機械工学の事象に対する原因と解決策を探求してねえからやろが⁉️

オイラもカチカチ音については過去10年前に結構難儀した案件だったが自分のW126を題材に解決策を模索検討した結果、ある工学誌に掲載された某精密機械設計のエンジニアさんの論文に目が留まり、その論文で提唱されていた方策を更に料理してW126のODO&TRIPに採用した結果、カチカチ音の消去に成功しました。

よって、この案件にも当社のノウハウを採用した結果、、、静かでスムーズなODO&TRIPメーターに変身してお帰り戴きました。😉

と、まあこんな問題を抱えた問題児が最近特に増加傾向にあります様で寅🐯の秘密の工房もど偉く多忙になり、去る今年の3月からの繁茂期が更にエスカレートしてほぼ開き直っている状況です。。。
でも、お客様から受けた一つ一つの案件は着実にこなさなければならないので一件一件じっくりと取り組んでおりますので時間を要しております。
 
『早い❗️¥安い❗️』をお求めのお客様はどうぞ他社さんに御依頼下さいませ。。。


なんじゃこりゃ〜⁉️

2024-09-11 16:51:00 | 日記
久々に毎週水曜日の定休日に大人しくしとる寅🐯でごわす。。。

さて、、、先週お付き合いの業者さんから依頼を受けた不具合修理のW124 500E。。。

御依頼内容は『突然A/Cが切れる。』なのですが。。。

この『切れる。』タイミングについて業者さんの整備士さんにお話を伺うとよくある原因とは一味違った雰囲気に痺れる予感が。。。

高速走行中では症状は一切出ていなくてアイドルで低速移動中にステアリングを切るとエアコンが切れる。。。又は都内のノロノロ運転時等でも症状が出る。。。

オマケに排ガスが生ガス臭い。。。

現在はノーマルエンジンでパワーアップROMなどの不調を招く愚策は行っていないと言うが。。。

診断機をあてるとインジェクターのOPEN TIMEが妙に長い。
O2センサーの補正データも燃料リッチを示すデータが出ていて触媒ファイヤーレベルまであと少しと言ったところですねん。。。

119系エンジンはV8で力もあるので多少燃調不良でも無理矢理にでもエンジンは回っちゃうので、こんなモノかと言われたらこんなモノと思って乗ってしまうユーザーも少なくない。。。😩

実際燃調不良で燃料が超リッチなまま乗り続けてオイラの警告⚠️も聞かずに放置した結果、華々しくファイヤー🔥させたユーザーも居るからね。。。

都内の金看板業者様に『エアコンの切れる症状はGMモジュールだ‼️』と安易な回答を受けてGMモジュールを新品交換しても治らない。。。
そりゃそうだ。。。🤣

寅🐯的には仮説としてモジュールによるエンジンマネジメントが不正に陥って燃料リッチになってみたりと燃調バランスがバラバラになって一瞬回転力が低下したエンジンの負荷を軽減しようとエアコンコンプレッサーの電磁クラッチを強制的に切り離していると言う図式が出来上がる。。。

現車は数年前に早くて¥安い有名業者にてLHモジュールのO/Hを施工していると言う。
では、寅🐯の仮説であるエンジンマネジメントの不正、、、つまりLHモジュールの不具合と言う事の大元凶を証明してしんぜよう。。。
因みにこの不具合関連の多くは診断機のフォルトコードにはメモリーされずHFMセンサー、O2センサー、インジェクターのコントロール状況等をリアルタイムにデータ化して総合的に判断する必要がある。

明らかに規格外のデータを輩出してくれちゃってるLHモジュールを現車より外して分解してみる。。。

と。。。







なんじゃこりゃあ〜‼️😱

過去のO/Hと称する作業においては電解コンデンサー一個のみの交換と本来タンタルコンデンサーであるべき箇所に寿命の短い電解コンデンサーが装着されていた。。。

後は何も手つかず。。。よく不良を起こすカムアジャスターの制御回路も手付かず。。。
勿論インジェクターコントロールやHFM値の積算回路もO2センサーのデータ処理回路も手付かず。。。

コレじゃデータもおかしくなってエンジンマネジメントも不正になるわ。。。

ご苦労様って感じ。。。

とっととO/Hして実車テストしましょうかね。。。

To. Be Continued…..