最近当方のこの稚拙なブログに不幸にも辿り着き、読んでしまった毒者さんからお問合せを戴く事が多くなりつつ御座居ます。。。
お問合せの内容につきましてはスロットルアクチュエータの劣化に関するモノ。。。
ASR/ABSハイドロリックユニットに関するモノ。。。
後はSCオルタネーターに関するモノ。。。
どれも知らなきゃ知らないでぶっ飛んだり故障したら路上で動けなくなる部類のモノから壊れても取り敢えず走れっけど、その車種の正常な状態じゃ乗れないモノまで実に多彩ですが知らないでそのまま使えば二次災害も起きる様なお話なんですよね〜。。。
まあ、前述の三種の鬼門とでも言いましょうか、、、でもコレ以外にもメンテナンス費用に大金を要するATミッションやエンジンヘッド等も当然に要メンテナンスの位置付けにある訳でその辺を素人考えや毒車を熟知していない修理工場などで弄ってしまうと、、、二次災害を超越した痛い思いは必須となる訳でやんす。。。
先週何かこの稚拙なブログを読んでウチのHPを見ない方がイイのに見ちゃってウチに電話でASR/ABSハイドロリックユニットに関する質問をして来たW124 500Eにお乗りのお客さん。。。
「そんな故障もあるんだね。それじゃそのうちお宅に相談する様かな。分かった。有難う。」で、電話を切った2日後。。。
晴天の昼下がりにウチの所在地の南の方の街の「路上で走行中に突然息絶えて再始動不可になってレッカー待ちなのでお宅に持ち込んで良いか❓」とのヘルプコール。。。
ウチは救急救命センターを持つ金看板病院では無いけど取り敢えず一台なら入庫可のタイミングだったので取り敢えずOKって事で取り敢えずウチの狭いマンションの駐車枠に。。。
で、、、先ずはエンジン始動不良。。。
イグニッションキーONでフューエルポンプが回ってない。。。
オーナーさんにエンストの状況を聞くとアクセルペダルをグンッと踏み込んだ時にエンジンが止まったと言う。。。
では、フューエルポンプリレーの疑いはちょっと保留して。。。
先ずはよくあるバッテリー端子部分からチェック❗️
バッテリーのプラス端子に着いている10mmのナット。。。
バッテリー交換作業などでよく分かっていない人が緩めちゃって「あっ⁉️いけね⁉️」ってなるんだ。。。
で、、、改めて13mmでターミナルを緩めてバッテリーを脱着するも先に間違えて緩めてしまった10mmをそのままにしてしまうと言うお話。。。実に多い。。。
この10mmでターミナルに装着されているラグ端子。。。
GMモジュールの常時供給電源を供給している端子なので10mmナットが緩んでいると当然に常時供給電源の供給部分の接触不良となってエンストに繋がります。。。
よってその部分のチェックをするも、、、問題無し。。。
次にGMモジュールのNo.2のヒューズ。。。
見事に切れていた。。。
このGMモジュールのNo.2ヒューズはフューエルポンプコントロールの電源も兼ねてますので当然にフューエルポンプリレーはONにならない。。。
このヒューズを交換したら取り敢えずエンジンは掛かったが、エンジン停止の原因はまだ把握出来ていない。。。
配線図を見るとF2はASR/ABSハイドロリックユニットの動作電源としても分岐している。。。
よってASR/ABSハイドロリックユニットを検査するとヒューズが飛ぶ要因があった。。。
ハイドロリックユニットがASR-ON時にONで動作する油圧モーター。。。
油圧モーター自体ではなくモーター起動回路の実装部品に問題があった。。。
コレでヒューズ切れ→突然死の原因は解消したが、ASR/ABSハイドロリックユニットの配管図を見ているとハイドロリックユニットに流入しているフルードってのはブレーキマスターのタンクから入っているが普通にブレーキマスターのタンクからフルードを入れて各ホイールのブレーキキャリパーから旧いフルードを出してエア抜きしてもハイドロリックユニットは別油圧回路になっているのでハイドロリックユニット内の旧いフルードは抜けないし勿論エアも抜けない。
逆に考えればブレーキキャリパーラインのフルード交換&エア抜きでフットブレーキの油圧回路のみのフルード交換は完了となるのでハイドロリックユニットの配管を脱着でもしない限りはエアも入らなければフルードの入替作用も無い。
と、言う事は劣化したフルードがハイドロリックユニット内に残留したままとなる訳なのでフルードの酸化が進めばハイドロリックユニット内の電磁ソレノイドバルブや圧力モーターに影響を与える訳で。。。
今回は分解洗浄修理対応が可能だったのでASR/ABSハイドロリックユニットの分解洗浄修理にてお請け致しましたけど、このユニットがやられたらDさんでは新品部品交換対応で1,290,000円(税別)だし。。。
まあ、知らなきゃ知らないで新品部品交換修理を請れば宜しいコトで。。。
スロアク故障も同様。。。
スロアクがショートするまで使い込むってクチのユーザーさんはスロアクのショートで起きる高額な二次災害について知らないユーザーも多く、、、
まあ、知らなきゃ知らないで60万円位の予算を覚悟すりゃあエエ訳ですし。。。
ヘタすりゃスロアクのショートなどさせてるユーザーさんはメインハーネスのショートの可能性も大いにある訳でヘタすりゃHFMモジュールもフェイルセーフに入ったままで乗っているユーザーも実際に居る。。。
車が動いちゃったら構わず乗っちゃう素人さんはそれこそエンストして不動車にでもならないと工場にさえ入庫せず放置してしまうケースが最近多い。。。
その挙句に数百万円の修理費用にビックリしない覚悟が出来ていれば良いが多くは高額な修理費用に喘ぐ結果となるのはユーザーである。
何が言いたいかって言うと、毒車は旧い車なんだから何が起きても不思議は無いんだから毒車を熟知したプロに定期的に診て貰いなさいって事よ。
ウチも気が向けば診ますよ。(笑)気分が乗れば修理だってしちゃいますよ。(笑)
知らなきゃ知らないで知らない方が幸せって話もあるが、毒車何て新車から30年選手の個体に手を出すなら国産の新車や高年式車に乗る様な考えは捨てて常に危機管理意識を持つ事が重要だってお話です。
知らないまま突然毒車が炎上したり、知らないままブレーキが効かなくなって来たり。。。
ステアリングの重さが妙に変化したり、交差点の右左折でリヤからゴーゴーと音がしたり。。。放置すりゃあ♪GoGo heaven だぜよ。。。
知らない事が幸せなのか現実を知るべきなのか❓❓
まあ、事故する前に現実を知れってのがオイラの意見ではあるが。。。
毒車を維持するには「他に欲しい車が無い。」と言う気持ちを中心核にして相応の予算を絞り出す姿勢が一番大事ですな。。。