goo blog サービス終了のお知らせ 

以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

一発即終了の部分。。。

2018-08-30 08:08:12 | 日記
8月も明日で終わりと言うのにまだまだ大汗続きの寅です。。。

今回は毒車でありがちな故障、、、コレを喰らうと一発終了ってお話をちょっと。。。

ココでの一発終了とはコレを喰らうとその時点でほぼ即死。動けなくなるって最悪の事態を指します。

エンジンオイルや油脂類の漏れに起因するお話は日頃の点検不足とメンテナンス不良ですので除外します。。。

①イグナイター。

今年も暑さで結構壊れたと言う事例がありましたわ。
KEジェトロやLHコントロール車の「EZL」と称するイグナイターは直4〜V8エンジンまでは一基のイグナイターで点火コントロールをしているので此奴が逝くとエンジンは二度と掛からず終了になります。

モトロニック車は直4、直6共にHFMにイグナイターが入っているのでHFMとイグニッションコイルを結ぶハーネスの熱害劣化によるショートでイグナイターを飛ばす事例が圧倒的に多いです。
この場合、直4の多くはエンジン始動不良、直6は2気筒死亡による振動、、、エンジンが掛かっても乗れたモンじゃないです。無理して乗ると点火不良になったシリンダーの生ガスが触媒に溜まり、触媒で未燃焼ガスが発火して燃える事もあります。

イグナイター不良は前触れが全く無いのでKE車やLH車は自然故障に備えてスペアの準備。
モトロニック車は日頃のチェックとメインハーネスは消耗品、プラグホールソケットのエンジンオイル漏れによる点火コイルリークも定番なのでタペットカバー関係のシールも消耗品と理解して定期交換がマストです。

②オルタネーター。

此奴が逝くとバッテリーへの充電が死亡。。。( ̄人 ̄)
つまりKE車の様にエンジンの回転に電気は使ってなくとも、、、フューエルポンプには電気を使ってますからバッテリーが放電したら燃料の供給が停止して終了になります。

モトロニック車やLH車はエンジンの燃料コントロールにも電気を使ってますので更に短時間でエンジン停止して御臨終になります。

同時にオルタネーターに掛かっているベルト。。。
エンジン型式が103、104、119、120等のリブベルト車はベルトとテンショナーの日常点検と定期交換で殆どは回避出来ますが、、、Vベルトを採用している117系統のエンジン等ではプーリーの磨耗にも気を使わないと恐ろしい事になります。。。



最悪は破損したプーリーがラジエーターやエアコンコンデンサーをやっつける等の事態になる場合も考えられます。

117系統のエンジン搭載車に乗るならば対策プーリーへの交換が一発終了のリスクを軽減します。。。(笑)

オルタネーターの死亡も全く前兆がありません。。。中古車で個体を購入して不安ならば信頼出来るオルタネーターに予め交換してしまうのが賢明でしょうな。。。(笑)

③ラジエーター、サブタンク、ウオポン、ホース類、冷却ファンカップリング。

上記四点の何れかが逝くと、冷却水をザルの様に撒き散らし湯気を上げて汽車ポッポになります。
水を足し足し自走何てとてもじゃないが不可能って事態に陥る事が多い部分です。
前兆は色々とありますが、LLCの臭いとポンプの回転音が判断材料になります。
通常で水温が高めだと言う問題も前兆と考えて良いですね。

W124等では未対策ラジエーターでよくあったのがアッパーホースの付け根からポッキリ割れて終了ってパターンと、ラジエーター本体のアッパーホースのニップル脇に着いている細いゴムホースが接続されているニップル。。。メーカーでは「フィッテイング」とも呼ばれている部品。。。
突然このニップルの爪が折れてニップル自体がポンッと抜けてLLCの噴水になるトラブルも多いですな。。。

こうなると大体はラジエーター自体が劣化して詰まり気味になってたりします。。。
ニップル自体が触ってみて緩々ガタガタだったら、素直に諦めてラジエーターを交換しましょう。

で、、、更に怖いのは樹脂製のサブタンク。。。
此奴も劣化していきなり破れてLLC大出血祭になるリスクがあるのでラジエーターとの同時交換が望ましいですな。(笑)

ウオポンは結構前兆があるので自分で判断がつかなきゃプロに診て貰って下さい。
但し、エンジン停止後にウオポンの後部からプシュー!と蒸気噴出スチーム状態になる様であれば問答無用でウオポン交換です。
放置しておくとウオポンのシャフトが抜けて最悪、エアコンコンデンサーやラジエーターを一突きで即死何て事態も実際にあります。
ウオポンは社外品は怖いので純正品で交換しましょう。。。

ホース類もポンッと逝くと即終了になりますので定期交換は絶対ですな。

冷却ファンカップリングの劣化による空中分解→ラジエーターとエアコンコンデンサー貫通破壊ってのが過去にありましたが、此奴は温間時に回転が重くなった時点で要交換のシロモノで放置すると先に冷えなくなってオーバーヒートの原因にもなります。
同時に、水温が下がらないので電動補助ファンが常時高速回転になって電動補助ファンが故障するリスクも高まります。

因みにサーモスタットも劣化すると冷却系で問題を引き起こす消耗品ですが、、、
万が一サーモが開かないと言う事態でのオーバーヒートの場合には荒技ですがサーモ自体を外して近隣の工場まで自走と言う手もありますけどオーバーヒートの原因を判断出来て、サーモハウジングを分解出来る人に限ります。(笑)

④フューエルポンプリレー、フューエルポンプ。

フューエルポンプリレーも純正品は消耗品です。故障の前触れは殆ど判りません。
ある時、リレーの接点が酸化してフューエルポンプの電源が入らなくなって突然死ってのも多いトコです。純正品に拘る人は故障の度に予め準備しておいたスペアと交換出来る様にしておいて下さい。
リード線での端子間短絡にてエンジンを掛ける事も可能ですが、リード線には大電流が流れますので危険も伴います。
因みに弊社では社外品ですが独自に純正品ベースにてフューエルポンプ無接点リレーを製作販売し、フューエルポンプリレーの故障回避を狙っております。(笑)

フューエルポンプも動かなくなったらハイ!それまでよ〜。の消耗部品であります。。。
エンジンのアイドリング時にフューエルポンプから金属音がしだしたら交換時期だと判断して早急に交換ですが同時にフューエルフィルターもマストで交換しないとフィルターが詰まってまた止まるって事にもなりますし、新品のフューエルポンプも心中してしまう事が多いです。

この部分をケチるなら毒車には乗らないのが賢明です。。。

⑤コンパニオンプレート。

プロペラシャフトの前後に一枚ずつ入っているゴムのデイスクジョイント。。。

此奴のゴムが劣化してはち切れると、、、限界点に近くなると振動や異音も出ますが放置してしまうと最悪はプロペラシャフトの脱落に繋がります。
応急処置はありません。新品交換しか無いですが、格安粗悪社外部品も出回っている様なのでデイーラーさんの供給部品が一番無難です。

後は電動補助ファンの故障だとかも御座居ますが此奴は即動けなくなる部分では無いので今回の話からは除外しますが、即動けなくなる部分へのチェックと対策は重要になりますね。

但し、故障の前兆が現れて危険信号を発する部分ってのは他の部分にも沢山あるので今回は故障=即死の部分についてお話をさせて戴きました。
尚、乗りっ放しのメンテナンス不良の個体にあっては何が壊れても全然おかしくないので上記5箇所のお話を超越した故障があるかも知れませんね。

定期的なメンテナンスは重要だって事で今回のお話を終わります。。。





最新の画像もっと見る