以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

ROM交換って・・・意味が理解出来てますかな??

2013-11-07 17:12:20 | 日記
最近・・・ウチに戴くお問合せの中で「燃料が濃い!」って話が数件あったのでちょっと話題にしてみます。


車はW124 400Eや500E等LH制御の車が多く・・・。

「中古で購入したが何か吹けが宜しく無い。アイドリング時も何かガソリン臭い。」

って場合と・・・。

「ROMを交換したら暫くは良かったが何かアイドル時にガソリン臭い。」

ってな場合・・・。

で・・・診断機をかけたらインジェクターのオープンタイムが異常に長かったとかってオチが多く・・・。


スロットルアクチュエータと通信しているE-GASコンピューターのトラブルって話もありますし、GMモジュールが悪戯してるって場合もあります。

そんな場合は「ASR」ランプ点灯によるFAIL SAFEという現象が発生し、初期症状ではエンジンを一旦止めて再始動すると治ってしまうものが殆どです。


コレはハード系のトラブルですのでモジュール自体の修復でコントロール側は完治する場合が多いです。





が・・・スロットルアクチュエータやメインハーネスで問題を抱えているとモジュールを修理しても再度破損する場合がありますのでスロットルアクチュエータやメインハーネスの直近での交換履歴の無い個体は同時に交換だと思うのが正しい認識ですね~。


さて・・・そんな話で片付くケースは自然劣化の部類ですからまだ良いとしまして~。

LHコンピュータに内蔵されている「ROM」がノーマルから変更してある場合はまた話が変わります。





吸排気系がノーマルでエンジン自体ノーマルで、「ROMだけ変更すると速くなる。」等と間違った認識を持った方がROMだけ単体で交換してしまい・・・。

大抵、「チューンUP ROM」と謳われ巷で流通しているモノの殆どは何処かのメーカーさんやショップさんのチューンROMのマップをコピーしたモノが殆どで・・・。

例えばブラバスのROM!




★画像はイメージです。


コレはブラバスのカリカリチューンを受けた個体に燃調のセッティングを施したプログラムを読み込ませたROMを作成してSetすることを前提に出来ているROMで・・・。

ノーマルセッティングの車にブラバスのプログラムマップで燃調を指示したら・・・。

インジェクターの噴射時間が多くなる故にノーマルでは不必要な量の燃料が噴射されてそりゃ未燃焼ガスが出ますわ・・・。

点火時期や吸排気についてチューニングしてあるブラバスはそれだけガスを喰わせないと本領を発揮しないばかりかエンジンを壊す結果になりかねないので燃調もそれなりに合わせてあるワケで・・・。


コレはAMGだろうが何だろうがチューニングの各ブランドの何処でも言えることで、ノーマル車に適合する訳がない・・・。

チューニングのプロSHOPさんもチューニングの度合に合わせて個体個体でROMセッティングを行っているのでROMってヤツはチューニングの度合に応じて行うセッティング・・・。

つまりキャブ車の時代に吸気系や排気系を弄ったりそれに伴ってカムを変更したことで点火タイミングを変更したり・・・それに伴ってニードルバルブを弄ったりメインジェットの番数で温度や湿度等を加味したセッティングを行っていたのと同じ原理です。

故にフルノーマル車でメーカーが公道で問題無く走れる様にセッティングしたバランスの良い状態に対してセッティング変更をかましたROMをSetすれば何かがバランス悪くなって当然なんですよ。

巷ではチューンドエンジン用にセッティングされたROMのマップをコピーしたROMが出回ってる様ですが、結局はインジェクターのOPENタイムが長くセッティングされている等、ノーマルエンジンが快調に回るにはちょいと問題がある様なモノの様ですね。

それを証拠に、未燃焼ガスが触媒から還元システムで戻る量が多くノーマルの還元ルートのキャパをOVERしている個体も多く見受けられます。

結果・・・関連するチャコールフィルターを詰まらせ、MOTバルブのチャタリング等の問題を勃発させます。

チャコールフィルターを清掃或いは交換しても燃料が濃いには変わらないのですからまた早期にチャコールフィルターは詰まります。

最悪は触媒を燃やしますから御注意下さいませ。

結局・・・単純なるROMの変更はセッティングのバランスを崩す結果を招く可能性が大きいってお話になります。

又、インジェクターのノーマル同士の交換についてはROMの交換等全く必要性が無いので誤解されぬ様念の為申し上げておきます。


よって・・・何も知らずに中古で購入した車でROMが変更してあったが故に燃料が濃くなっているケースも多いので注意が必要です。

前ユーザーさんの時代に大金を支払ってROMを交換してしまって調子悪くなって手放した何て話も実際にある位ですから・・・。

ノーマルで乗るならば「ROMは交換しない。」が鉄則です!




★画像はイメージです。

最悪は・・・何度も言いますが・・・触媒が燃えます・・・。合掌。(-人-)

虚偽表示??

2013-11-07 12:29:44 | 日記
最近何かと巷を騒がしております。。。

食品の虚偽表示ってヤツ。。。

車海老が実はブラックタイガーだったり、レッドキャビアが筋子だったり。。。

我々庶民はそこまでのレベルになると驚くばかりだけど。。。


まあ、国産とか自家製といった表示アリ~ので実は大陸産だったとか外部購入品だったとか。。。

こんな話が最近のニュースを賑わせてますけど、、、

ケンタッキーフライドチキンの昔のCM何か「国産地鶏」と宣伝しながらも「一部店舗では国産地鶏を使用していません。」って小さく謳うトコが実はミソ!

何処の店が国産地鶏であるのかは公表されておらず、何割が輸入鶏かは不明。。。

でも、偽装はしていない。だから問題視はされない。

昔、横浜の大黒ふ頭で40フィートコンテナに入ったケンタッキーマークの鶏肉を見たが。。。

コンテナもケンタッキー向けに何十本も輸入され水揚げされてましたからねえ。。。

国産地鶏が割合少でもCMでは嘘は言ってない。。。

挙げ足を取られない営業方法でキチンと採算性を確保する企業が結果的に長生きするのでしょうね。


ここのところの巷の話題は食品ですが、このまま行けば食品以外のメーカー製造品にも波及しそうな勢いですね。

ウチも国産オルタネータって謳ってますけどメーカーが海外に工場を移したりしたら「国内メーカー製オルタネータ」と表記を変更しなきゃならんでしょうけどね。




でも・・・電機製品内部に用いられる電子部品何か殆ど海外生産ですし、設計と生産を日本で行っても日本で生産していないもので機器を構成する必要がある場合には純粋な日本製じゃなくなっちゃうんですよね。

まあ、機械製品の場合は食品とは違って製品の製造が日本で行われていれば「日本製」は虚偽表示にはならないし、構成部品の公開は必要無いんですけどね。

食品の場合は加工食品にあっては「国内産」を謳う以上は原材料の表記までもが規制対象に入るらしく・・・。


これから製品の表記ってヤツ、、、メーカーや販売側は十分に注意しないと悪気がなくとも挙げ足取りの標的にされかねないですね。


利益重視の企業的詐欺は論外ですが消費者の価値観を裏切る様な姿勢には注意すべきですね。

我々庶民の手が届かない様な食材に価値観をもって相応のお金を支払う富裕層の信用を壊す事態は我々庶民よりも厳しいペナルティーを受けることとなりますよ。

庶民は事業者に対して返金を迫り訴訟などを起こすでしょうが、富裕層は「金持ち喧嘩せず。」で大騒ぎはしないと思います。

ただ。。。その事業者の関係する事業に全ての信頼を喪失し以降のサービス提供を受けない方向にもなるでしょうし、事業者は以降の未来的利益を喪失することになるということです。

増してや、、、富裕層向けを中心とした事業に関しては多くのターゲット層を失うことになりますのでかなり厳しい未来が待ち受けているということになるでしょう。


長年で積み上げた信頼が崩れる時は一瞬。。。

崩れてしまった信頼の回復は鋳薔薇の道。。。


不景気な時代が引き起こした背に腹は代えられない的な話も多いですが、経済復興政策に伴う国の借金のツケを単に国民に回すこの国の政府にも責任があることを政治家も役人も理解出来ているのだろうか?