医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

美しき月の存在と物理13

2007年09月01日 06時17分55秒 | Weblog
 アインシュタインは「自然界における実在はすべて局所的」と考えたかったようです。

 ではアインシュタインが嫌がった、局所的ではない「非局所作用」とは、どんなものでしょうか?

 一切何も仲介するものがないのに、二つがお互いに作用しあっているということです。

 量子の世界では、どうもこの非局所作用が見られるようなのです。

 アインシュタインは量子理論の育ての親、ニールス・ボーアが言う不確定的な自然に反対し、どう見ても量子力学は不完全な理論であると考えたのです。

 ボーアは当初、アインシュタインを尊敬して学問の動機としていたようですし、アインシュタインもボーアの擁護者であったようです。

 アインシュタインは、どうしても「非局所性」を認める量子力学を受け入れがたく思い、量子論は不完全であると、有名な「EPR」(共著者3人の頭文字)論文を書きました。

 量子の不完全性を言うための論文「EPR」は、後にベルの不等式により量子の正しさを証明してしまい、逆にEPRパラドックスと呼ばれるようになってしまいました。

 アインシュタインとボーアの論争には、「解釈」あるいは「信念」をめぐる哲学的な側面を持ってきたようなのです。



 さて、ルメートルが提唱し、ハッブルが観測した「ビッグバン理論」があります。

 ビッグバンはウィキペディアによれば、「それにより宇宙が始まったと考えられている一種の爆発(とてつもなく高い密度と温度の状態からの膨張)であり、約137億年前にあったとされている。」のことです。