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ミルキーホームズ クリスティ バークリー

2012年02月19日 | ミステリ
深夜アニメ今期最大話題作は「ミルキーホームズ2幕(第2シーズン)」で、
我がアニメマスターいわく「今が旬ですよ!」

第1シーズンは助走というところ、第2シーズンでアクセル全開、
第3シーズンに入るころは製作側が飽きているのでは?ということらしいです。

各話のタイトルが有名なミステリ小説やミステリドラマのパロディになっているところが面白いのですが、
本編はほんっとにくだらないです。

たとえば
「コソコソと支度」(ヨレヨレコートを着た大阪の探偵コロンちゃん登場) → 「構想の死角」
「エノ電急行変人事件」(江ノ電車内にカマクラの大探偵像爆破予告犯人がいる) → 
「オリエント急行殺人事件」(犯人の設定は「Xの悲劇」)

くだらない。ほんとにくだらない。でも「今が旬!」ですから。
さらに来月号のミステリマガジンの特集は「ミルキーホームズの系譜」。
おお…、大丈夫かミステリマガジン。
「ミルキーホームズの系譜」
※下のほうにあるグッズ欄のフィギュアで、「ゆるゆり」の赤座あかり&吉川ちなつのがあるんですが、
透明赤座あかりもある! 「アッカリ~ン」

クリスティといえば、
先日NHKでBBCスーシェ版の「オリエント急行殺人事件」が放映されてました。
原作ともシドニー・ルメット版ともちょっと違う設定になってましたね。
乗客のうちの探偵がカットされていたのは、キャラが整理されたせいでしょうか。
謎解き後の展開にけっこう長い時間を費やしているのは、
ポアロが正義と法律のはざまで苦悩する場面をいれたかったからですね。
となればあともう一歩で「カーテン」。
熊倉一雄さんが頑張っておられるので、お元気なうちに残されたポアロ作品吹き替え祈願。


生まれてはじめてアントニー・バークリーを読み通しました。
「ジャンピング・ジェニイ」(創元推理文庫)
中高生のころに「毒入りチョコレート事件」をほんの数ページで投げてしまった身としては、
身構えたわりに意外と面白かったこと正直に告白します。

しかし、バークリーの意図がこれ1冊では理解できません。
他の作品も読めばいいんですけどね、国書や晶文社から出ていたハードカバーは品切れのうえ結構な値がついている様子。
グラディス・ミッチェルとはまた違ったオフビート感ってやつですかねえ。
本格ミステリ黄金期に活躍しているはずなのに(だからこそ?)、
「袋小路に入ってどうにもならない本格ミステリ」への鎮魂歌に思えてなりません。
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