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死の扉

2012年02月07日 | ミステリ
正統派フーダニットのミステリなんですが、いかんせんミスディレクションの弱さが残念。
クリスティならば、あらぬ方向に引っ張られていって驚かされるんですけどね。

いわゆるコージーミステリならばキャラクターで読ませるところですが、
キャラもいまひとつ立ってないところが惜しいなあ。

二重殺人の謎はけっこういいんです。
いいんですけどね、ネタバレをあえて言わせてもらえば、殺さなくてもいいのでは?
殺さないほうが謎として面白くなるような気がするんですけどね。

クリスティの「三幕の殺人」「予告殺人」あたりと似ているような、似てないような。

それよりも、著者のレオ・ブルースのプロフィールが気になります。
英国人ですが、各国の学校を転々として最終的にブエノスアイレスの大学を卒業。
しかものちに「BL」疑惑で投獄されるってことは。
「死の扉」は、やもめの教師(♂)と生徒(♂)が探偵をするんですが、
どうしてもこの略歴を知っているとBL系に思えてしまいます。
この相棒をつとめる生徒が生意気でどうしようもない。
でもこの生意気さが、BL的には可愛いのかな、と思ってしまいます。

■死の扉 レオ・ブルース 創元推理文庫
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