某ブログで「紹介する価値なし」とまで書かれていたので、
覚悟して読んだわけですが、わたしにはおもしろかったですね。
そのブログでは「誰も読んでないような古臭いSFをただ紹介してるだけ」なんて書かれていて散々ですが。
たしかに前半は20世紀初頭SF黎明期に書かれたSFを紹介しているだけです。
そこが横田順弥の「日本SFこてん古典 」のアメリカ版と思えば楽しい(ただし作品例の数は少ない)。
問題は、「アメリカの危機が超兵器を発明することで回避される(あるいはされない)」という話だけを紹介していることです。
いくら20世紀初頭SF黎明期とはいえ、もっと様々なテーマの作品が発表されていたと考えられるわけで、
これではフレームアップと言われてもしかたがない。
元版は5つの章立てだったものを、翻訳では2部と4部が割愛されているそうで、
もしかしたら割愛された部分にそのあたりの分析があったのかもしれません。
後半に展開される反核、軍備反対、という意見には異論はないですが、
読者を納得させる論考というより、勢いをかっての同志へのアジテーションのようにも思えます。
Garrett P.Serviss(ギャレット・P・サーヴィス)
Edison's Conquest of Mars(エディソンの火星征服)
エジソンの火星征服
■最終兵器の夢 「平和のための戦争」とアメリカSFの想像力 H・ブルース・フランクリン著 岩波書店
覚悟して読んだわけですが、わたしにはおもしろかったですね。
そのブログでは「誰も読んでないような古臭いSFをただ紹介してるだけ」なんて書かれていて散々ですが。
たしかに前半は20世紀初頭SF黎明期に書かれたSFを紹介しているだけです。
そこが横田順弥の「日本SFこてん古典 」のアメリカ版と思えば楽しい(ただし作品例の数は少ない)。
問題は、「アメリカの危機が超兵器を発明することで回避される(あるいはされない)」という話だけを紹介していることです。
いくら20世紀初頭SF黎明期とはいえ、もっと様々なテーマの作品が発表されていたと考えられるわけで、
これではフレームアップと言われてもしかたがない。
元版は5つの章立てだったものを、翻訳では2部と4部が割愛されているそうで、
もしかしたら割愛された部分にそのあたりの分析があったのかもしれません。
後半に展開される反核、軍備反対、という意見には異論はないですが、
読者を納得させる論考というより、勢いをかっての同志へのアジテーションのようにも思えます。
Garrett P.Serviss(ギャレット・P・サーヴィス)
Edison's Conquest of Mars(エディソンの火星征服)
エジソンの火星征服
■最終兵器の夢 「平和のための戦争」とアメリカSFの想像力 H・ブルース・フランクリン著 岩波書店
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