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チラシの裏

ゼラズニイよふたたび

2006年04月06日 | SF
ちょっと前にゼラズニイの「光の王」が再刊されました。表紙のイラストが萩尾望都ではなくなったのが惜しいですが。

80年代はけっこう翻訳されていたのですが、最近はとんと出ませんね。本人はすでに亡くなっているし、有名どころはほとんど翻訳されているので仕方がないのですが、まだ残っているでしょう。「新アンバーシリーズ」とか「闇と光の生物」とか。創元で出ていた「チェンジリングシリーズ」は誰かが書き継げば、それなりに売れる設定だと思うんですがねえ。

まあ、作風が最近のSFトレンドから外れているんでしょうがないですか。でも短編集「伝道の書にささげる薔薇」はキザっぽくって良いですよ。発表が60年代なので、かすかに50年代SFの残り香がありながらニューウェーヴにつながってゆくあたりが読みどころでしょう。

サンリオSF(毎度です)で出ていた「わが名はレジオン」「ロードマークス」「影のジャック」はサンリオでは珍しく良い選択眼でしたね。のちに早川や創元で出るゼラズニイのB級作に比べると、傑作といっていいんじゃないですか。
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