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チラシの裏

横田順彌とアラン・ムーア

2009年09月24日 | SF
某作家のブログで「好き嫌いの話だが、横田順彌の明治ネタ小説がつまらない」と書いてあって、
ああ、そうなんだよ、おれもなんだよ、と思ってしまったわけです。

たしかに好き嫌い、というレベルの話なのですが、なぜ好きじゃないのか、と胸に手をあてて考えてみたところ、
きっと「悪人が出てこない」からではないか、と思いあたったのです。
押川春浪たちの天狗倶楽部に肩入れしすぎて、
善人たちが大義名分で動き回るただのキャラクター小説になっているような気がするんですね。

横田順彌には分が悪いかもしれませんが、
同じ設定を使っているアラン・ムーアの
『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』
と比べるとしたら、違いがはっきりするかもしれません。






こちらは登場する人物はほぼみな悪人かMADな人たちばかり。
だからこそ、ドラマとその結末が胸にせまる、と思うんですが。
たぶん横田順彌はとても善い人なんでしょうね。
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