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●所得再分配機能が破壊: 「眠り猫」はアベ様を「支持」することで自分の首を絞めている

2015年01月06日 00時00分38秒 | Weblog


昨年末の新聞の二つの社説【年のおわりに考える 棄権は意思表示なのか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014122802000149.html)、
【年のおわりに考える アベノミクスと「芝浜」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014123002000118.html)。

 「自民党の「一強」は揺らぎません・・・・・・選挙結果だけを見れば、与党の「圧勝」には間違いありません・・・・・・国政選挙も低投票率時代に突入しつつあります」。
 ニッポン人の50%の「眠り猫」がアベ様の自公政権を支え、そして、自分で自分の首を絞めてるの図。「騙されることの責任」「考えないことの罪」を自覚しない自公支持者や投票者は覚醒することはなさそうです。

   ●小選挙区制は欠陥品だし、
      自公政権という「驕るもの」に「謙虚」さを求めても仕方ない
   『●やはり選挙で「No」を突きつけるしかなかったはず・・・
          「議席数 「改憲」減 「脱原発」増」とは言え
   『●衆院選の酷い結果: 本当に、
       「「眠り猫」は眠っているように見えて実は起きている」のか?


 「◆何のための消費増税・・・・・・◆所得再分配機能こそ・・・・・・しかし、減税しても、投資もせず内部留保をため込むのではとの疑念がぬぐえません」。
 トリクルダウンして「貧しい者」ではなく「アベ様の自民党」に「お零れ」が。所得再分配機能は破壊されたままで、アベ様は修理する気なし。ニッポン人の50%の「眠り猫」がアベ様の自公政権を支え、そして、自分で自分の首を絞めてる・・・・・・その構図にいい加減に気付くべき。

   ●格差社会を拡大する「トリクルダウン理論」:  
       「したたり落ちているのは、若い世代の悔し涙なのか」?
   『●「トリクルダウン理論」: 
        「貧しい者」ではなく「アベ様の自民党」に「お零れ」が!


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014122802000149.html

【社説】
年のおわりに考える 棄権は意思表示なのか
2014年12月28日

 今月十四日に投開票された衆院の総選挙は、投票率が52・66%と史上最低を更新しました。棄権は果たして、有権者の意思表示と言えるのでしょうか

 安倍晋三首相が消費税再増税の先送りと自らの経済政策を争点とする「アベノミクス解散」と名付けた選挙でした。

 自民党は五議席を減らしましたが、四議席増の公明党と合わせて与党は衆院で三分の二以上の議席を維持しました。

 野党は民主党が十一議席増、維新の党は一議席減、共産党は十三議席増と倍増以上でしたが、自民党の「一強」は揺らぎません。


◆政権基盤に不安定さ

 この結果に、安倍首相は二十四日、第三次内閣発足にあたっての記者会見で「今後とも自民党と公明党の強固な、安定した基盤の上に立って政策を前に進めてまいります」と述べています。

 選挙結果だけを見れば、与党の「圧勝」には間違いありません。三分の二以上という議席は、憲法改正が発議できる、重い意味を持つ議席数です。
 しかし、安倍内閣が本当に強固で、安定した「国民の基盤」の上に立っているのかというと、必ずしもそうは言い切れません。

 与党が実際に投票した人ではなく、全有権者のうちどの程度の支持を得たかという「絶対得票率」を見ると、小選挙区で25%比例代表で24%にとどまります。

 全有権者のうち四分の一の支持しかないのに、三分の二以上の議席を得ているのです

 理由の一つは衆院議員定数四七五のうち六割以上の二百九十五議席を占める小選挙区制の制度的特性です。比例代表で復活当選する可能性はありますが、敗者への投票は「死票」となります。民意の集約に重きを置く制度の「欠陥」と言えるのかもしれません。


◆若年層の投票率低下

 そして投票率の低下です。実はこれが最も大きな要因です。

 地方自治体の首長、議員選挙では、50%を切る投票率も多くなっていますが、国政選挙も低投票率時代に突入しつつあります。

 今回の衆院選では、半数近い有権者が棄権した背景に、さまざまな理由が挙げられています。

 首相の解散判断が理解できない▽民主党が百七十八小選挙区にしか候補者を擁立せず、選択肢が乏しい▽適当な投票先が見当たらない▽与党圧勝の情勢が報道され、自分が投票してもしなくても選挙結果は変わらない-などです。

 確かに、「アベノミクス解散」というものの、何を問うべきか、有権者側に戸惑いがある中での論戦でした。野党側の準備不足や、それを見越して首相が解散に踏み切った側面もあったでしょう。投票率低下を招いた政治の側の責任は免れるものではありません

 しかし、そうした政治家を選んだのも、私たち「主権者」です。政治に責任転嫁しても、天に唾するようなものです。

 選挙権は、明治期の自由民権運動や大正期に結実する普通選挙運動、昭和期の戦後改革など困難な歴史を経て勝ち得たものです。

 棄権も有権者の意思表示との意見はありますが、政治的な決定を相対的な多数派に白紙委任することにほかなりません。

 世論調査で特定秘密保護法や集団的自衛権の行使容認、原発再稼働への反対が多数でも、選挙結果に反映できなければ、止めることは難しくなります。

 特に、気掛かりなのは若い世代の投票率低下です。

 総務省が発表している抽出調査によると、前回二〇一二年衆院選で二十歳代の投票率は38%。一九六七年の67%から30ポイント近くの下落です。投票率の低下は全世代にわたっていますが、若い世代の落ち込みが特に激しいのです。

 当選を目指す候補者が、投票しない人の言うことを聞こうとしないのは当然と言えば当然です。声を伝えようとしなければ、無視されるのが政治の現実です。


◆社会保障にも影響か

 今、若い世代の貧困問題が指摘されます。教育や出産・子育てなど、この世代に対する社会保障が手厚いとは言えないのも、投票率がほかの世代と比べて低いことが影響している可能性は大です。

 たとえ悩ましい選択でも、自分たちの利害に関わることに無関心ではいけないはずです。

 憲法改正が発議された場合、その賛否を問う国民投票ができる年齢が四年後から「十八歳以上」に引き下げられます。改憲の是非は別にして、国の将来に関わる重い責任を負うことになります。

 一票を投じる権利は、先達が苦難の末に勝ち得たものです。政治の進むべき方向を照らすたいまつを、今を生きる私たちから、若い世代、その次の世代へと受け継ぐ責任があると思うのです。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014123002000118.html

【社説】
年のおわりに考える アベノミクスと「芝浜」
2014年12月30日

 政府・与党が来年度の税制改正大綱をまとめます。振り返れば、経済の話題の中心はアベノミクスと、そして税でした。私たちはよく考えたでしょうか。

 すっかり年末の風物詩となった「今年の漢字」。京都・清水寺の森清範貫主が大書したのは「税」の一文字でした。「消費税増税」騒動に明け、「消費税再増税の先送り」騒動に暮れた一年だったということでしょう。

 四月に5%から8%へ十七年ぶりとなる消費税引き上げがありました。駆け込み需要の反動減が、政府や大半のエコノミストにとって「想定外」の大きさとなったのは周知の通りです。


何のための消費増税

 四~六月期、七~九月期の二期連続でマイナス成長。安倍晋三首相は二〇一五年十月に予定されていた10%への再増税を一年半先送りすることを決めました。

 政府は春の増税に備えて五・五兆円もの経済対策をまとめ、「これで夏以降、景気は回復する」と言ったはずです。

 それがアベノミクスによる物価上昇も加わって消費は今に至っても冷え込んだまま。追加の経済対策を迫られ、その規模は三・五兆円、合わせて九兆円に上ります。

 消費税を3%引き上げたことによる税収増が一年間で約七・五兆円ですから、景気対策に費やした額の方が大きい。何のための増税なのかという気になります。

 消費税は、導入時や増税のたびに巨額の景気対策が必要となるので、かえって財政を悪化させてきました。当然です、国内総生産(GDP)の六割を占める個人消費を破壊するわけですから。

 安倍首相は増税先送りの理由を「景気が低迷して税収が落ち込めば元も子もない」と言いましたが、ならば消費税はこれ以上、引き上げるべきでないはずです。


所得再分配機能こそ

 消費税増税と関連して軽減税率の議論もありました。低所得者ほど負担が重い「逆進性」対策との触れ込みですが正しくありません。富裕層も同様に、いやむしろ富裕層の方が恩恵は大きい。

 対象品目の線引きも難しいし、それをめぐり政官に新たな利権を生みかねません。軽減税率よりも低所得者に絞った「給付付き税額控除」の方が効果は高いのです。

 税制改正大綱は法人税減税が最大の目玉といわれています。消費税は増税する一方で、逆に法人税は減税する。理解に苦しむ方も少なくないでしょう。

 政府や経済界の言い分はこうです。欧州やアジアに比べて税率が高いので国際競争上、不利なうえ、海外からの投資(進出)も増えない。このままだと日本勢は税率の低い海外に逃げ、そうなれば法人税収は落ち込む、と。

 半ば脅しのようにも聞こえますが、海外の投資が増えないのは法人税だけの問題ではなく、規制や需要の低さなどさまざまなはずです。欧州は法人税こそ低いが社会保険の負担は重い。そもそも赤字やら節税やらで法人税を納めていない企業は七割に上るのです。

 それでも企業寄りの政策に熱心な安倍政権ですから法人税減税は既定路線でした。アベノミクスの第三の矢、成長戦略の柱として「数年で20%台を目指す」と海外と遜色ない水準にする方針です。しかし、減税しても、投資もせず内部留保をため込むのではとの疑念がぬぐえません。

 安倍政権の最大の問題は、アベノミクスでこれだけ格差が拡大しているのに、税による所得再分配に冷淡なことです。格差や貧困を放置していると言わざるを得ない。税には、財源調達機能とともに所得再分配機能という重大な役割があるのです。

 たとえばアベノミクスで潤った株保有者の譲渡益や配当への課税方法(20%の分離課税)を変えるとか、富裕層の資産への累進強化、所得がありながら年金も受給する高齢者の二重控除の問題など…。首相は株価が上がれば問題はすべて解決するとでも思っているのか、それとも株高に酔って民の声が聞こえないのでしょうか。

 年の瀬、酔うといえば、落語の人情話「芝浜」が思い浮かびます。早朝の芝浜で大金入りの財布を拾った魚屋の主人は、もう働かなくていいと大酒を飲んで寝てしまう。女房は夫に内緒で財布を届け出、夫には「夢を見たんだろ」と諭す。心を入れ替え、真人間へと立ち直った夫に、妻は謝って真実を打ち明ける…。


◆国民こそが賢妻たれ

 いうなればバブルに酔って自分を見失った夫を、機転の利く妻がたしなめたわけです。株高だけで実体経済を好転できないアベノミクスを「この道しかない」と繰り返すばかりの首相-。ここは国民が賢妻となって夢から覚めさせるしかないと思います。
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