アロハなひととき

気になる印刷ショップの社長のアロハな日々。

十文字小屋から甲武信岳

2015-07-28 17:11:14 | 登山
ずっと気になっていた十文字小屋に行ってきました。

用事をすませて、渋滞をぬけて長野県川上村の毛木平駐車場に着く。

出発が掟破りの午後3時になってしまった。



「十文字峠は信州武州に跨がる山で、此処より越えて武蔵荒川の上流に出るまで上下七里の道のりだといふ。
その間、村はもとより、一軒の人家すら無いといふ。暫らく渓に沿うて歩いた。もう此処等になると千曲川も小さな渓となつて流れてゐるのである。
やがて、渓ばたを離れて路はやゝ嶮しく、前後左右の見通しのきかない様な針葉樹林の中に入つてしまつた。木は多く樅と見た。」  若山牧水の『木枯紀行』より

信州から秩父に向かう古道で、十文字峠をこえて秩父の栃本関所へと続く道である。
秩父の美しい深い森と渓谷の登山道はいまでも整備されていて、静かな山歩きができるようだ。いつか栃本から十文字、甲武信岳、雁坂峠と周回してみたい。


ゆるやかなジグザグの道を登ると尾根に出る。


ここから、まもなく十文字小屋に着いた。時間は5時だった。



小屋を運営しているのは、女性の主人だった。
「今日は他に泊まり客はいない」と聞き、テントを持ってきたのだが急遽、小屋の素泊まりに変更した。ダハハ


さっそく酒を取り出して、主人相手に飲みだした。山の話から始まって、小屋の話やらで盛り上がった。
百名山ブームもいいが、ピークハント的なただのピストン登山はどうだろうか?と苦言も。
ついには年金問題まで話題となり、彼女は「90歳まで山小屋の主人をやるわ」とか言っていたと思いますが、
持って行った酒(1L)を全部一人で飲んじまったため後半はよく覚えていない。山小屋の主人相手に飲めたすばらしい晩でした。
ありがとうございました。



思っていたとおり十文字小屋はいい小屋でした。翌朝、お礼をのべて小屋を出発。



右の丸い山が三宝山。そのむこうが甲武信岳。
甲武信岳に向かう原生林は、秩父のなかでも美しいと言われている。静かな山歩きが楽しい。





三宝山に到着。
ここからいったん下って急坂を登ると甲武信岳の頂上だ。



天気も良く、頂上は登山客で賑わっていた。
甲武信小屋でテント泊も考えたが、川上村で宿泊と決め下山する。


千曲川源流の沢沿いの道を下って、駐車場に到着。

著名な文人が泊まったという白木屋旅館は、新しく建て替えられていた。この日は満室で、オープンしたばかりの川上山荘を紹介される。


建物内部の吹き抜けのホールが食堂とか多目的に使えるようになっていて、壁はクライミングウォールでボルダリングが出来るようになっていた。

川上山荘のご主人は、ヨーロッパを自転車で巡ったという自転車の屈強な愛好家だった。そのほかオーディオも詳しいようだ。
食事はセルフで、「バイキング風無国籍料理」という奥さんの手料理がたくさん出てきた。



野菜がたくさん入っているカレー3種。
これからサイクリストや登山客、スポーツ合宿などの宿泊を増やしたいと話していた。
スポーツツーリズムの宿ですね。

アットホームな奥さんと娘さん。ありがとうございました。

近くにはクライミングで有名な尾根岩がみえる。

高原の川上村を走って早めに帰ってきた。



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