着物関係のお店に行った時のこと。
「気楽にお召しになっているのでいいですね」と言われた・・・。
私は、祖母が気楽に着物を着ていたので、頭には「年寄りが、気楽に着物を着る着方をする」ものだ。
と、思っていた。
家に帰ってあらためて「気楽そう」に、着崩れているのか?検証してみた。
たしかに、きちんと着ている。
でもたしかに、気楽そうにみえる。・・・・この着物は張りがあるのできちんと決まる着物のはずだった。
その時にはっと気づいたことがあった。
仕立ては、十年前のことだ。その時私の洋服のサイズは11号だった。
今は「9号」なのだ。・・・ということは、きちんとサイズをあわせて仕立てたため、身幅から
すべて現在とは違う寸法なのだ、ということだ。
お仕立て上がりの着物は、フルオーダーではないために、そう違和感はないと思うが、
フルオーダーになると、寸法が合わないことが出てくるのだ。
それも微妙、にずれてくるので、着物を脱いだ時にはっきりした。
しわだらけになっている。
昔は、着物を一度といて「反物」に戻し、洗い、その後、また仕立てる、というのが
自宅で行われており、寸法が合わなければその時に縫い直しをしていたのだろう。
なので、自分の体形がさすがに違ってくると「仕立て直し」も必要に応じて行われている。
和裁を習ったほうがいいよ、という、ふとしたときの母の言葉は、
「お金をかけず」に、「一生大事に着るなら、」必要だと思ったのかもしれない。
本当に後先まで、考える必要があるものなのだ、と思ったことだった。
だから、無難なのは標準サイズの「お仕立て上がり」の着物なのだとも思われる。
たまに、着る着物なら、そのほうが無難なのかもしれないとも思う。安いし。
その辺、どう、折り合いをつけるか。そのあたりまで、考えを巡らせたほうがいい
本当に思い知らされたことだった。
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紬と博多織の帯