AZさんが書いて下さいました~嬉しいです。
皆さんも続いて下さい。あ、それから、アーロンに歌って欲しい歌と、バリケードボーイズに歌って欲しい歌、
引き続き募集中です。よかったら、コメント欄に書いてね。それでは、4歳の小さなリラ、可愛いですよ。
リラのお家は大きな大きなお屋敷の中です。
このお屋敷のはじっこの方に、幾つもの小さな部屋のある廊下があって、リラはそのうちの一つの部屋にお父さんとお母さんと暮らしています。
他のお部屋にも、お仕事をしている他の大人達が住んでいて、みんなリラに優しくしてくれるので、リラはこのお家が好きでした。
リラにはお友達が1人だけいます。そのお友達は、お父さんもお母さんも忙しくてリラが遊んでもらえない時、いつもリラに話しかけてくれて、
リラを美しい世界に連れて行ってくれる優しいお友達です。
それは、リラが赤ちゃんだった頃に “おくさま” がプレゼントして下さったという、絵本に出てくる挿絵の天使でした。
大きな白い翼を持ち、透き通った青い目、輝く金色の髪(←後はユゴー先生よろしく)…この絵本はリラの宝物でした。
なかなか天使の絵がみつからなくて・・・
☆候補A:全裸
☆候補B:座ってるのが嫌 天使なら飛べよ
☆候補C
助けてる女(男)の子のスカートがタータンチェック~~?? 他にも色々いやだ、この天使
☆候補D 受胎告知・これアンジョルラスのママがくれるとしたら、この場面の絵本だろうなと。しかし、女の人にも見える
リラの住む部屋から少し離れた廊下の行き止まりには、美しい彫刻のある、大きくて立派な木の扉がありました。
リラが赤ちゃんの時に、お母さんに抱っこされて何度か扉の “あちら側” に入った事があるようですが、もちろんリラはそんな事は
覚えていません。
お父さんとお母さんは「この扉の向こう側は “だんなさま” と “おくさま” のお家だから、決して1人で入ってはいけないよ。」と
いつも言っています。
でもリラは「この扉の向こう側には魔法の世界が広がっているのだ。」と思っていました。
そして、いつか1人で探検に出かけてみよう!と密かに考えているのでした。
リラは4歳になり、とうとう扉の取っ手に手が届くようになりました。もういつでも冒険に行けるのです。
リラは待ち切れない気持ちを毎日絵本の天使に聴いてもらい、ワクワクして過ごしていました。
ある朝、リラが起き出すと大人達は皆忙しそうにしていて、あっという間に誰もいなくなってしまいました。
窓から見える広いお庭には沢山の馬車が停まっていて、美しいドレスの女の人や立派な上着の男の人が楽しそうにお喋りをしています。
ワクワクが最高潮になったリラは、今日を探検に出掛ける日と決めました。
これは、もう少し前の時代かな?男性の髪型がモーツァルトだから18世紀かも。
ギーッという音を立てて、何とか重い扉を開けたリラは怖々と向こう側に一歩踏み出しました。
胸のドキドキが恐ろしく大きな音になって聞こえてくるようです。
でも…思わず「うわぁ~☆」っと声を上げたリラ。そこには本当に魔法の世界が広がっていたのです。
長い廊下には美しい絵が飾られ、豪華な花瓶からは沢山のバラの花がうっとりする香りを放っています。
大きな窓から差し込む陽の光の中でキラキラ輝くシャンデリア、シミ一つ無い美しい模様の描かれた壁、そしてその壁には、
さっきリラがくぐって来たのと同じ立派な扉が幾つも並んでいました。
せ、節子~そこはエルミタージュ宮殿や、あ、そっちはシェーンブルン宮殿やで・・・
アンジョルラスんちと、ちゃうで~~(誰?)
すみません、いくらなんでも豪華すぎ。多分どこかの宮殿です。良いんです、子供の目には、これくらいに映ったんです。
リラのドキドキはすぐにワクワクに変わり、お姫様になったリラは、長い廊下をスキップ(笑)したり、クルクル回ったり
しながら進みました。
大きな階段の前でリラは上に行くか下に行くか迷いましたが、下からは賑やかな声が聞こえて来ます。
内緒で冒険しているリラは、音の聞こえない上の方に行って見る事にしました。
三階の廊下はシーンとしています。リラはまた少しドキドキしながら歩き出しました。
それにしても何て広いお屋敷なのでしょう!リラは今まで家族で暮らしている “お家” より広い所を知りません。
廊下の角を曲がって広いテラスに出たり、違う階段を降りてまた昇ってみたり…魔法の世界はどこまでも続きます。
そして、ふと我に返ったリラは大変な事に気付きました。一体リラは今どこにいるのでしょう?! お母さんが帰って来る前に、
自分のお家に戻っていなくてはなりません。大急ぎでリラは元来た廊下を引き返しました。
ところが、行っても行っても “あの扉” は見つかりません。こんな広いお屋敷で迷子になってしまったリラ。
さっきまで魔法の世界だった美しい廊下は、寂しい森の中に変わってしまいました。
狼にあったらどうしよう・・・
お家にリラがいない事に気づいたお母さんはどんなに心配するでしょう?
いえ、このまま道に迷って二度とお家に戻れなくなったら(←4歳の思考なのでw)どんなに悲しい事でしょう?
途方に暮れたリラは泣きたい気持ちで廊下に立ち尽くしました。
リラは泣きたい気持ちで、また廊下をトボトボと歩き始めました。
すると廊下の突き当たりで、ついに “あの扉” を見つけたのです。
「ああ良かった!」リラはホッとした笑顔になってその扉を開け、中に入りました。
しかし…残念ながらそこはいつもの見憶えのある廊下ではなく、広くて天井の高い、とても変わった部屋だったのです。
大きくて立派な棚が壁一面を覆い、美しい彫刻を施された机と椅子が幾つか置かれ、そして棚という棚は数え切れないほど
沢山の本で埋め尽くされていました。
こんなに沢山の本を見た事がなく、こんなに厚い本がある事だって知らなかったリラは、呆気に取られて立ち尽くしてしまいました。
でも立ち尽くしてばかりはいられません。すぐに迷子になってしまった現実を思い出したリラ。
こんな見た事もない不思議なお部屋で一人ぼっちになってしまい、一体どうしたらいいのでしょう?
リラの目から涙が一粒こぼれました。
外にいる画像しか見つけられず。背景は無視して。
「どうした?こんな所で何をしているんだ?」突然、後ろから男の子の声が聞こえてリラの心臓は止まりそうになりました。
恐る恐る振り向いてみると…そこにはきちんとした身なりの少年が立っていて、不思議そうな顔でリラを見つめていました。
その顔を見たリラは、彼が誰なのかすぐに分かりました。
そうです、リラの宝物の、あの絵本の天使です。
困っているリラを助けるために、絵本から抜け出して来てくれたのに違いありません!
「お兄ちゃん、天使なの?(←byアナキン スカイウォーカー)」リラは自分を見つめている男の子に、こう聞いてみました。
男の子は「えっ!?」と言ったまま、少しの間ぽかんとしていましたが、すぐに下を向いてクスッと笑いました。
管理人も何のことやらわからず「えっ!?」と思ってしまいました。
スターウォーズ・エピソード1は、ジャージャービンクスがうるさすぎて、他のシーンを覚えていませんw
アミダラにアナキンが言った台詞かぁ。覚えてないわ。
今度はリラがぽかんとする番です。この人は一体何がおかしいのかしら?リラを助けに来てくれた天使じゃなかったの?
リラは今ものすごく困っているのに、それを笑うなんて…リラの両目はみるみるうちに涙で溢れ、それは頬を伝って
ポタポタと服や床を濡らし始めました。
男の子は泣き出したリラに気付くとハッとなり、そしてすぐに『しまった』という顔をしました。
「あの…悪かった。天使なんて言うからつい…泣かないでくれ。ほら、これ。」
男の子は慌ててポケットからハンカチを取り出すとリラに差し出しました。リラはそれを受け取ると、広げて顔に押し当て
涙を拭きました。
ハンカチからはお日様みたいな良い匂いがして、リラは何だかふんわりした気持ちになり、ようやく涙は止まりました。
男の子はリラが泣き止んだのを見てホッとした顔になりましたが、すぐに真面目な顔に戻り「どこから来たんだ?君の名前は?」
とリラに尋ねました。
リラは男の子の顔をもう一度よく見てみました。
外にいる画像だけど、背景は無視して・part2
本当に、絵本に出てくるあの天使にそっくりな美しい顔の男の子です。透き通った青い瞳に輝く金色の髪…
でもこの男の子の背中には翼がありません。
いつもの天使が来てくれたのなら、白くて大きな翼があるはずなのに…。一体この人は誰なのかしら??
「君はどこから来たんだい?」もう一度尋ねられて我に返ったリラは「おうち」と一言だけ答えました。
かわいい~~~www リラ、めちゃくちゃ可愛いw「おうち」ってなぁ~w
男の子はふーっと溜息をつき、リラを椅子に座らせると自分も隣の椅子に座ってこう言いました。
溜息アンジョルラスにも萌えw
「君はお父様が御招待したお客様の娘さんだね。パーティーが騒がしくて出て来てしまったんだろう?僕もそうだ。
そうかぁ、おにいちゃんもご本読んでたんだ。どれどれ、どんなご本?
『レミゼラブル・公式ガイド/完全ストーリー攻略本(これで君も読んだふりができる)』
『サルにもできるフランス革命/使えるアイデアDVD付き』
『漫画で読むルソーの社会契約論』
僕はパーティーの時はいつもここに来る。お父様には叱られるけど、ああいうのは苦手なんだ。だから今日もここに来たんだ。」
何の事を言っているのか分からないリラは、キョトンとしながら男の子の話を聞いていましたが、男の子が少し寂しそうな顔を
しているのは分かりました。
『慰めてあげなくちゃ!』 そう思ったリラは、小さな手を伸ばして男の子の頬に触れ、「だいじょうぶよ。」と言ってあげました。
男の子の頬は冷たくて、そして、それは今までリラが手に触れたどんなものよりも滑らかでした。びっくりした男の子は目を丸くして
リラを見つめていましたが、小さな声で「ありがとう。」と言うとリラに微笑みかけました。とても美しい微笑みでした。
・・・めちゃくちゃ可愛いなぁ、リラ。そして、めちゃくちゃ美肌のアンジョルラス。大理石だもんね(原作)
やがて男の子は真面目な顔に戻るとこう言いました。
「さあ、もうパーティーに戻ろう。君はドレスに着替えないといけないし、皆心配しているだろう。」そして立ち上がり、リラを促しました。
パーティー?ドレス?? 一体何の事でしょう? リラは首を傾げて「私はお家に戻りたいの。私のお家はここなのよ。」と言いました。
男の子は怪訝な顔で「えっ?ここが家って…?」と呟き、もう一度「君の名前は何て言うの?」とリラに尋ねました。
「リラよ。」名前を聞かれ、そう答えたリラ。
それを聞いた男の子は、小さな声で「リラ…??」と言いながら何か考えているようでした。
やがて男の子はリラに「リラ、ひょっとして君のお父さんとお母さんはここで働いているのか?」 と尋ねました。
リラは「ええ、そうよ!」と答えてにっこり笑い「こんなに大きなお屋敷でお仕事をしているの!すごいでしょう?」
と誇らしげに言いました。
男の子はおかしくて堪らないような、困ったような顔をしてリラから目を逸らし、「そうかな?」と呟きました。
そしてまたリラの方に向き直り、今度は優しい顔で真っ直ぐにリラの目を見つめてこう言いました。
「君がまだ赤ちゃんの頃、僕は君と会った事がある。大きくなったんだな。」
男の子は白くほっそりした指先でそっとリラの頭を撫でました。
リラは何だか日向ぼっこをしているような、温かくて幸せで懐かしいような気持ちになり、目を閉じました。
再び目を開けたリラ。そこにいる男の子は、やっぱりあの絵本の天使にそっくりでした。
『キレイなおめめだな…』リラは心からそう思いました。
男の子に連れられてお家に戻ると、お父さんとお母さんはそれはもう驚いて、男の子に何度も頭を下げて謝ったりお礼を言ったりしていました。
お父さんは「リラ、お坊っちゃまにお礼を言いなさい。」と言い、お母さんはリラにお辞儀をさせようとしました。
でも男の子は「いいんです。」と言って、すぐに帰ってしまいました。
その夜、リラが絵本を開くと天使はいつものようにそこで微笑んでいました。
リラもいつものように、今日の出来事を天使に教えてあげました。「今日ね、あなたの他にもう一人、天使のお友達ができたのよ。」と…。
男の子のハンカチは、お母さんが洗って畳んでくれました。
リラはそれを大切に枕の下にしまい「今度これを返しに行ったら、あの男の子の名前を聞かなくちゃ!」と思うのでした。
そ、そうだよ、リラ~名前聞いたら、私たちに教えてよ~
あ、それと、ハンカチは私が返してくるから。ほら、貸しなさい、何で逃げるの~
なんか、やっぱりこの人が一番天使だと思うの。
AZさんから、コメント欄にこんな投稿が・・・
First Contactの後編を読み返して、またアラが浮上して来ました。
“階段問題” と一緒で、全くどーでもいい事なんでしょうけど、すごく気になっちゃって。
1→御招待されているゲストが、(子供とは言え)庶民の服でやって来て屋敷に着いてからドレスに着替えるって…
私が日本の結婚式と勘違いしている?
2→まだパーティーの真っ最中なのに、なぜ召使い夫婦が2人とも家に戻っていた?
3→ハンカチが乾くのが早過ぎ?お坊っちゃまのハンカチにアイロンはかけたのか?
そもそもこの時代に石炭だか木炭だかを入れて使うアイロンはあったのか?
ああ、そこは気になったわ。うそw なるわけない。
それより、4歳のリラの愛らしさと、11歳とは思えないアンジョルラスのかっこよさにクラクラですよ。
気にしだしたらキリが無いとはいえ、自分が書くと気になるよね。
でも、多分、自分だけだよ。私なんか、時代考証無視の絵、貼ってるし。国籍が違うのでもバンバン貼るし。
これからも書いて下さいね。面白かったです。
Angel, hold on to me
Love is all around me
Angel, hold on to me
Oooh, come closer
To me, don't go
Don't leave me
天使よ、私を抱きしめて
愛に包まれるの
もっとそばに来て
私をおいていかないで
Angel, hold on to me
Love is all around me
So sad that you love her
Like the stars above
So sad that you love her
Hold on, hold on
どうか私を抱きしめて
愛に包まれたいの
あなたが彼女を愛してるなんて、なんて悲しいんでしょう
空に浮かぶ星のように
Huh huh, huh huh
Hold on to me
Huh huh, huh huh
Hold on to me
Angel, hold on to me
I'll call, call out to you
It's paradise you take me to
Huh huh, huh huh, oooh
'Cause I love your love
Always free
私を抱きしめて
私はあなたに呼びかけるわ
私を連れて行ってくれる楽園があるわ
あなたの愛を愛しているし
いつだって自由なの
(なんか簡単なんだか、意味不明なんだか)
皆さんも続いて下さい。あ、それから、アーロンに歌って欲しい歌と、バリケードボーイズに歌って欲しい歌、
引き続き募集中です。よかったら、コメント欄に書いてね。それでは、4歳の小さなリラ、可愛いですよ。
リラのお家は大きな大きなお屋敷の中です。
このお屋敷のはじっこの方に、幾つもの小さな部屋のある廊下があって、リラはそのうちの一つの部屋にお父さんとお母さんと暮らしています。
他のお部屋にも、お仕事をしている他の大人達が住んでいて、みんなリラに優しくしてくれるので、リラはこのお家が好きでした。
リラにはお友達が1人だけいます。そのお友達は、お父さんもお母さんも忙しくてリラが遊んでもらえない時、いつもリラに話しかけてくれて、
リラを美しい世界に連れて行ってくれる優しいお友達です。
それは、リラが赤ちゃんだった頃に “おくさま” がプレゼントして下さったという、絵本に出てくる挿絵の天使でした。
大きな白い翼を持ち、透き通った青い目、輝く金色の髪(←後はユゴー先生よろしく)…この絵本はリラの宝物でした。
なかなか天使の絵がみつからなくて・・・
☆候補A:全裸
☆候補B:座ってるのが嫌 天使なら飛べよ
☆候補C
助けてる女(男)の子のスカートがタータンチェック~~?? 他にも色々いやだ、この天使
☆候補D 受胎告知・これアンジョルラスのママがくれるとしたら、この場面の絵本だろうなと。しかし、女の人にも見える
リラの住む部屋から少し離れた廊下の行き止まりには、美しい彫刻のある、大きくて立派な木の扉がありました。
リラが赤ちゃんの時に、お母さんに抱っこされて何度か扉の “あちら側” に入った事があるようですが、もちろんリラはそんな事は
覚えていません。
お父さんとお母さんは「この扉の向こう側は “だんなさま” と “おくさま” のお家だから、決して1人で入ってはいけないよ。」と
いつも言っています。
でもリラは「この扉の向こう側には魔法の世界が広がっているのだ。」と思っていました。
そして、いつか1人で探検に出かけてみよう!と密かに考えているのでした。
リラは4歳になり、とうとう扉の取っ手に手が届くようになりました。もういつでも冒険に行けるのです。
リラは待ち切れない気持ちを毎日絵本の天使に聴いてもらい、ワクワクして過ごしていました。
ある朝、リラが起き出すと大人達は皆忙しそうにしていて、あっという間に誰もいなくなってしまいました。
窓から見える広いお庭には沢山の馬車が停まっていて、美しいドレスの女の人や立派な上着の男の人が楽しそうにお喋りをしています。
ワクワクが最高潮になったリラは、今日を探検に出掛ける日と決めました。
これは、もう少し前の時代かな?男性の髪型がモーツァルトだから18世紀かも。
ギーッという音を立てて、何とか重い扉を開けたリラは怖々と向こう側に一歩踏み出しました。
胸のドキドキが恐ろしく大きな音になって聞こえてくるようです。
でも…思わず「うわぁ~☆」っと声を上げたリラ。そこには本当に魔法の世界が広がっていたのです。
長い廊下には美しい絵が飾られ、豪華な花瓶からは沢山のバラの花がうっとりする香りを放っています。
大きな窓から差し込む陽の光の中でキラキラ輝くシャンデリア、シミ一つ無い美しい模様の描かれた壁、そしてその壁には、
さっきリラがくぐって来たのと同じ立派な扉が幾つも並んでいました。
せ、節子~そこはエルミタージュ宮殿や、あ、そっちはシェーンブルン宮殿やで・・・
アンジョルラスんちと、ちゃうで~~(誰?)
すみません、いくらなんでも豪華すぎ。多分どこかの宮殿です。良いんです、子供の目には、これくらいに映ったんです。
リラのドキドキはすぐにワクワクに変わり、お姫様になったリラは、長い廊下をスキップ(笑)したり、クルクル回ったり
しながら進みました。
大きな階段の前でリラは上に行くか下に行くか迷いましたが、下からは賑やかな声が聞こえて来ます。
内緒で冒険しているリラは、音の聞こえない上の方に行って見る事にしました。
三階の廊下はシーンとしています。リラはまた少しドキドキしながら歩き出しました。
それにしても何て広いお屋敷なのでしょう!リラは今まで家族で暮らしている “お家” より広い所を知りません。
廊下の角を曲がって広いテラスに出たり、違う階段を降りてまた昇ってみたり…魔法の世界はどこまでも続きます。
そして、ふと我に返ったリラは大変な事に気付きました。一体リラは今どこにいるのでしょう?! お母さんが帰って来る前に、
自分のお家に戻っていなくてはなりません。大急ぎでリラは元来た廊下を引き返しました。
ところが、行っても行っても “あの扉” は見つかりません。こんな広いお屋敷で迷子になってしまったリラ。
さっきまで魔法の世界だった美しい廊下は、寂しい森の中に変わってしまいました。
狼にあったらどうしよう・・・
お家にリラがいない事に気づいたお母さんはどんなに心配するでしょう?
いえ、このまま道に迷って二度とお家に戻れなくなったら(←4歳の思考なのでw)どんなに悲しい事でしょう?
途方に暮れたリラは泣きたい気持ちで廊下に立ち尽くしました。
リラは泣きたい気持ちで、また廊下をトボトボと歩き始めました。
すると廊下の突き当たりで、ついに “あの扉” を見つけたのです。
「ああ良かった!」リラはホッとした笑顔になってその扉を開け、中に入りました。
しかし…残念ながらそこはいつもの見憶えのある廊下ではなく、広くて天井の高い、とても変わった部屋だったのです。
大きくて立派な棚が壁一面を覆い、美しい彫刻を施された机と椅子が幾つか置かれ、そして棚という棚は数え切れないほど
沢山の本で埋め尽くされていました。
こんなに沢山の本を見た事がなく、こんなに厚い本がある事だって知らなかったリラは、呆気に取られて立ち尽くしてしまいました。
でも立ち尽くしてばかりはいられません。すぐに迷子になってしまった現実を思い出したリラ。
こんな見た事もない不思議なお部屋で一人ぼっちになってしまい、一体どうしたらいいのでしょう?
リラの目から涙が一粒こぼれました。
外にいる画像しか見つけられず。背景は無視して。
「どうした?こんな所で何をしているんだ?」突然、後ろから男の子の声が聞こえてリラの心臓は止まりそうになりました。
恐る恐る振り向いてみると…そこにはきちんとした身なりの少年が立っていて、不思議そうな顔でリラを見つめていました。
その顔を見たリラは、彼が誰なのかすぐに分かりました。
そうです、リラの宝物の、あの絵本の天使です。
困っているリラを助けるために、絵本から抜け出して来てくれたのに違いありません!
「お兄ちゃん、天使なの?(←byアナキン スカイウォーカー)」リラは自分を見つめている男の子に、こう聞いてみました。
男の子は「えっ!?」と言ったまま、少しの間ぽかんとしていましたが、すぐに下を向いてクスッと笑いました。
管理人も何のことやらわからず「えっ!?」と思ってしまいました。
スターウォーズ・エピソード1は、ジャージャービンクスがうるさすぎて、他のシーンを覚えていませんw
アミダラにアナキンが言った台詞かぁ。覚えてないわ。
今度はリラがぽかんとする番です。この人は一体何がおかしいのかしら?リラを助けに来てくれた天使じゃなかったの?
リラは今ものすごく困っているのに、それを笑うなんて…リラの両目はみるみるうちに涙で溢れ、それは頬を伝って
ポタポタと服や床を濡らし始めました。
男の子は泣き出したリラに気付くとハッとなり、そしてすぐに『しまった』という顔をしました。
「あの…悪かった。天使なんて言うからつい…泣かないでくれ。ほら、これ。」
男の子は慌ててポケットからハンカチを取り出すとリラに差し出しました。リラはそれを受け取ると、広げて顔に押し当て
涙を拭きました。
ハンカチからはお日様みたいな良い匂いがして、リラは何だかふんわりした気持ちになり、ようやく涙は止まりました。
男の子はリラが泣き止んだのを見てホッとした顔になりましたが、すぐに真面目な顔に戻り「どこから来たんだ?君の名前は?」
とリラに尋ねました。
リラは男の子の顔をもう一度よく見てみました。
外にいる画像だけど、背景は無視して・part2
本当に、絵本に出てくるあの天使にそっくりな美しい顔の男の子です。透き通った青い瞳に輝く金色の髪…
でもこの男の子の背中には翼がありません。
いつもの天使が来てくれたのなら、白くて大きな翼があるはずなのに…。一体この人は誰なのかしら??
「君はどこから来たんだい?」もう一度尋ねられて我に返ったリラは「おうち」と一言だけ答えました。
かわいい~~~www リラ、めちゃくちゃ可愛いw「おうち」ってなぁ~w
男の子はふーっと溜息をつき、リラを椅子に座らせると自分も隣の椅子に座ってこう言いました。
溜息アンジョルラスにも萌えw
「君はお父様が御招待したお客様の娘さんだね。パーティーが騒がしくて出て来てしまったんだろう?僕もそうだ。
そうかぁ、おにいちゃんもご本読んでたんだ。どれどれ、どんなご本?
『レミゼラブル・公式ガイド/完全ストーリー攻略本(これで君も読んだふりができる)』
『サルにもできるフランス革命/使えるアイデアDVD付き』
『漫画で読むルソーの社会契約論』
僕はパーティーの時はいつもここに来る。お父様には叱られるけど、ああいうのは苦手なんだ。だから今日もここに来たんだ。」
何の事を言っているのか分からないリラは、キョトンとしながら男の子の話を聞いていましたが、男の子が少し寂しそうな顔を
しているのは分かりました。
『慰めてあげなくちゃ!』 そう思ったリラは、小さな手を伸ばして男の子の頬に触れ、「だいじょうぶよ。」と言ってあげました。
男の子の頬は冷たくて、そして、それは今までリラが手に触れたどんなものよりも滑らかでした。びっくりした男の子は目を丸くして
リラを見つめていましたが、小さな声で「ありがとう。」と言うとリラに微笑みかけました。とても美しい微笑みでした。
・・・めちゃくちゃ可愛いなぁ、リラ。そして、めちゃくちゃ美肌のアンジョルラス。大理石だもんね(原作)
やがて男の子は真面目な顔に戻るとこう言いました。
「さあ、もうパーティーに戻ろう。君はドレスに着替えないといけないし、皆心配しているだろう。」そして立ち上がり、リラを促しました。
パーティー?ドレス?? 一体何の事でしょう? リラは首を傾げて「私はお家に戻りたいの。私のお家はここなのよ。」と言いました。
男の子は怪訝な顔で「えっ?ここが家って…?」と呟き、もう一度「君の名前は何て言うの?」とリラに尋ねました。
「リラよ。」名前を聞かれ、そう答えたリラ。
それを聞いた男の子は、小さな声で「リラ…??」と言いながら何か考えているようでした。
やがて男の子はリラに「リラ、ひょっとして君のお父さんとお母さんはここで働いているのか?」 と尋ねました。
リラは「ええ、そうよ!」と答えてにっこり笑い「こんなに大きなお屋敷でお仕事をしているの!すごいでしょう?」
と誇らしげに言いました。
男の子はおかしくて堪らないような、困ったような顔をしてリラから目を逸らし、「そうかな?」と呟きました。
そしてまたリラの方に向き直り、今度は優しい顔で真っ直ぐにリラの目を見つめてこう言いました。
「君がまだ赤ちゃんの頃、僕は君と会った事がある。大きくなったんだな。」
男の子は白くほっそりした指先でそっとリラの頭を撫でました。
リラは何だか日向ぼっこをしているような、温かくて幸せで懐かしいような気持ちになり、目を閉じました。
再び目を開けたリラ。そこにいる男の子は、やっぱりあの絵本の天使にそっくりでした。
『キレイなおめめだな…』リラは心からそう思いました。
男の子に連れられてお家に戻ると、お父さんとお母さんはそれはもう驚いて、男の子に何度も頭を下げて謝ったりお礼を言ったりしていました。
お父さんは「リラ、お坊っちゃまにお礼を言いなさい。」と言い、お母さんはリラにお辞儀をさせようとしました。
でも男の子は「いいんです。」と言って、すぐに帰ってしまいました。
その夜、リラが絵本を開くと天使はいつものようにそこで微笑んでいました。
リラもいつものように、今日の出来事を天使に教えてあげました。「今日ね、あなたの他にもう一人、天使のお友達ができたのよ。」と…。
男の子のハンカチは、お母さんが洗って畳んでくれました。
リラはそれを大切に枕の下にしまい「今度これを返しに行ったら、あの男の子の名前を聞かなくちゃ!」と思うのでした。
そ、そうだよ、リラ~名前聞いたら、私たちに教えてよ~
あ、それと、ハンカチは私が返してくるから。ほら、貸しなさい、何で逃げるの~
なんか、やっぱりこの人が一番天使だと思うの。
AZさんから、コメント欄にこんな投稿が・・・
First Contactの後編を読み返して、またアラが浮上して来ました。
“階段問題” と一緒で、全くどーでもいい事なんでしょうけど、すごく気になっちゃって。
1→御招待されているゲストが、(子供とは言え)庶民の服でやって来て屋敷に着いてからドレスに着替えるって…
私が日本の結婚式と勘違いしている?
2→まだパーティーの真っ最中なのに、なぜ召使い夫婦が2人とも家に戻っていた?
3→ハンカチが乾くのが早過ぎ?お坊っちゃまのハンカチにアイロンはかけたのか?
そもそもこの時代に石炭だか木炭だかを入れて使うアイロンはあったのか?
ああ、そこは気になったわ。うそw なるわけない。
それより、4歳のリラの愛らしさと、11歳とは思えないアンジョルラスのかっこよさにクラクラですよ。
気にしだしたらキリが無いとはいえ、自分が書くと気になるよね。
でも、多分、自分だけだよ。私なんか、時代考証無視の絵、貼ってるし。国籍が違うのでもバンバン貼るし。
これからも書いて下さいね。面白かったです。
Angel, hold on to me
Love is all around me
Angel, hold on to me
Oooh, come closer
To me, don't go
Don't leave me
天使よ、私を抱きしめて
愛に包まれるの
もっとそばに来て
私をおいていかないで
Angel, hold on to me
Love is all around me
So sad that you love her
Like the stars above
So sad that you love her
Hold on, hold on
どうか私を抱きしめて
愛に包まれたいの
あなたが彼女を愛してるなんて、なんて悲しいんでしょう
空に浮かぶ星のように
Huh huh, huh huh
Hold on to me
Huh huh, huh huh
Hold on to me
Angel, hold on to me
I'll call, call out to you
It's paradise you take me to
Huh huh, huh huh, oooh
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Always free
私を抱きしめて
私はあなたに呼びかけるわ
私を連れて行ってくれる楽園があるわ
あなたの愛を愛しているし
いつだって自由なの
(なんか簡単なんだか、意味不明なんだか)