LORELEI ローレライ 母の歌 （世界の民謡より）

LORELEI　ローレライ


和楽の会民謡ファンの皆様　素敵な休日を送ってらっしゃいますか　　今日は７６年間生きてきた、私の母が歩んできた人生の道のりを世界の民謡に換え　皆様にお伝えさせていただこうと思います　　実は春のコンサートは日本の民謡が主ではございますが・・　私としては、余興で母のこの世界の民謡も披露させていただきたいと考えております。　大体、母は日本の民謡より世界の民謡の方が得意でしてね　　やっぱり日本の民謡は難しいです　

そして話は昨日の続きを書かせていただこうと思います。　その煌びやかな美しき女性は、なんと私に近づいて歩んでくるではないですか　　私は胸の中が破裂しそうに緊張感で一杯になっておりましたの　その緊張をなんとか隠そう、大人げない態度を出してはまずいのだと・・　焦っていたのです　　すると女性が私に問いました　　「あのー　髪を切りたいんですけど　ここで切ってもらえるんですか」

そういえば・・　このような質問はたまーにございました　私は基本的に床屋の主ですので、男性のお客様が大半を占めております　　女性のカットが出来ないわけではないのですが・・　毎日、男性ばかりのカットを行っておりますので、女性のカットといえば・・　美容室さんには正直敵いません　ただし、女性のカットでも、私でも得意なスタイルはございましたので・・　私は心の中で叫びました


　神様お願いです　私の得意な分野でありますように　　



半分くらいの確立だと思いました。　これは大きな人生の賭けだったのです　　すると　　「こんな感じに短く出来ますか」と・・　はい　短いスタイルの方が得意なのですよ　私は天に感謝をしてお客様に店内へと案内した。　お客様を迷いなく隠岐会長の座られた椅子へと案内した。　当店が清水寺から飛び降りる覚悟で購入した、この理容椅子・・　名は、タカラベルモントのマーベル　恐らく世界で最も高級な理容椅子である

ただ高価だけなんかじゃない　タカラベルモントの椅子は性能が確かなので、丁寧に扱えば３０年は持つ。　つまり私が７６歳まで使えるであろう。　当店一押しの会長椅子にご案内できて良かった　私は緊張をしながらも・・　時折、質問や会話を交えながら仕事をこなしていった　お客様は、もう９年も江田島に住んでいるそうでして・・　私は島の中心部に住んでおきながら一度たりとも会ったこともなかったし、まさか、こんなに素敵な若い女性の存在があるなんて想像も出来なかった。

正直、例えていうなら・・　綾瀬はるかさんが和楽荘に突然　こんにちは～　って遊びに来てくださったくらいの感じの嬉しさであった。　そういえば話は大きく変わるのだが・・　昔、私のお店にて、カープの高橋よしひこ選手がサイン会を開いてくれたことがあった。　父の友人を通じて、やってきてくれたのだった。　私は小学５年でとても嬉しかったのを思い出した。　だが、今回のお客様の来店してくださった喜びは・・　遥かに大きかった　それは雨雲続きの空にパット大きく美しい虹がかかった様であった。

人生というものは、悩み、苦しみ、それらを時の中でなんとか乗り越え、重なったあげく、今があると私は思う。　その人生の中で苦労や辛さを、なんとか乗り越えてきた、歩んできたからこそ味わえる喜びも大きくなる。　つまり、苦労や悩みも必要だということだと私は思う。　楽な人生なんて絶対にありません。　私は、痩せそうな淋しさから・・　彼女のお陰様で半年分、寂しさが薄くできる心の栄養と夢を頂けた

こんなに美しく素敵な女性が、私のふるさと江田島のどこかに住んで生きているのだと思うと・・　えらい江田島が素晴らしい島であるのかということに気がつかされた　私は彼女に聞いた　「何か夢はありませんか」と・・　特にないみたいだったが・・　きっと、これからどこへ行っても人が黙ってはいないと思う。　だけども、その中で良い人材と出会い、素敵な人生を送っていただきたいと私は心の底から願うのであった　　本日もご拝読、誠にありがとうございました　


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