ネコのヒトビト

ネコにまつわるヒトビトについてのお話等

2008年 餃子事件を受けて書いた記事

2020-01-24 23:41:27 | まめちしき
昔書いたブログの、中国について書いた記事
今は事情が変わってきていると思います。


中国の労働、食料事情
02/03/2008

中国の2300万人(日本の総人口の1/5にあたる数字)の子供は父母と離ればなれになって暮らしているという。
留守児童というそうだ。
現金収入を求め、一億数千万もの出稼ぎ農民たち(民工と呼ばれる)が都会に向かっているという。
民工の稼ぎは  月1200元(日本円で18000円くらい)

中国の大卒初任給は2000元。
民工の稼ぎがあまりにも安く、都会で親子がまともに暮らしていける額では無いからだそうだ。

昨年10月21日中国重慶で無許可の花火工場が爆発し19人が死亡。
その中の12人は留守児童だったそうである。
その中の1人は
一日の食費は1.5元(22円)だったが最近値上がりし、その食費を自分で稼ごうとして働いていたという。
中国の2~3%の留守児童は子供たちだけで暮らしており農村は「親鳥の居ない巣」となっているという。

農村では一方毎年16万人もの農村女性が自殺しているという。この数は世界の女性自殺者数の約半数を占めるという。
中国の年間自殺者は約28万7000人と言われ、半数以上が農村女性。
中国の自殺率は農村が都市を、大きく上回っているという。
原因の一つは農村に置ける女性の地位の低さ 
民工の夫が村を出たまま戻らないケースが多くよそ者扱いされる嫁は力もなく仲間も無い中追いつめられてしまうという。
そして、その高い自殺率の一因に猛毒の農薬もあげられている。
農村自殺者のほとんどがペットボトルなどに保管された農薬を飲むそうだ。
多くが未遂の段階を経ずに死ぬという。
衝動的な自殺が多く、20%は人前で農薬をあおるという。
女性だけではなく働けなくなった老人も農薬を飲むと。

中国では物価高がすすんでおり、食肉用の豚が盗難される事件が相次いでいるという。
飼料価格の高騰などが原因だという。
夜中に110頭の豚が盗まれたという人もいるという。
食用肉、油、卵、牛肉 次々と物価が上がり、消費者物価指数は昨年8月以降6%を上回るという(2005~2006年は1%だったそう)
物価高騰が民工、退職者など社会的弱者に打撃を与えている。
年金生活者の女性は
ひと月100元で生活している。
以前なら20元もあれば肉も野菜も一揃え買えたのに、
今は小さな魚と拳大の鶏肉だけしか買えなかったと。
インフレが進み、格差が広がり(収入が多い10%の人と、低い10%の間に31倍の格差があるというデータもあるそうだ)
こんななか、スーパーで特売がありそこで殺到した客が折り重なるように倒れ30人が負傷し3人が亡くなるという事故が昨年11月に起きている。
怒り、不満を抱えた中国の人民の人たちが大規模な抗議行動を起こしかねない事態になっているらしい。

もともと中国にあった家族三世代が同じ屋根の下で暮らし、自分で作った作物を食べ暮らすという風景は農村から急速に消えつつあるという。

(以上 読売新聞2月2日付け 2月3日付け『中国疾走』という特集記事から)
その作物を、高いお金で買い取り、食べている国 それが日本だ。
中国の人たちは自分たちが飢えて、さんざん労働し、作った作物は安い賃金で買い取られていく
出来のいい作物しか売れないのだから農薬を使って見かけのいい作物を作る
農薬の使い方を充分に教えられていないか、その毒性を充分熟知しながら自らを疲弊させながら作物を作っている
どろどろに農薬を吹きかけられた作物
彼らの口に入る事はない。しかし自らも、その農薬の害を受けている

ぞっとする風景だ。

日本のフードマイレージは飛び抜けて高いという。
化石燃料を使って遠距離輸送された食べ物を食べるという事は環境にも悪影響を与えるといわれている。

中国の餃子事件からなにを学び取るかに、日本の将来がかかっていると言っていいのでは無いかと思う。









<ブログについたコメント>
物質文明の波が中国に及び、古き良き風景・生活が無くなっている。
かつて日本が歩んだ道ですね。

地方の戸籍の子供は、地方の学校に通わなければならない法律もあるようです。

中央と地方の格差が広がるばかり。
大きな抗議行動で、犠牲者が出ないことを願います。

<私が返信したもの>
地域格差がものすごいみたいですね。
前にNHKかなんかの番組で、
中国の出稼ぎに出ている子が、腕時計を妹にあげるという所を見た事があるのですが。
素朴な少女が時計に目を輝かせるところで少しぎょっとしました。
経済力を見せつけたり比較する事でもって
なにか大切なコトが見失われ始めているという感じがしました。

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