ふくちゃんの子供時代
ふくちゃんを家に招き入れてからすぐ、
親戚の家で法事があって、
どうしても
家族総出で４００kmくらい出かけなければならなくなった
それで
車で 東北のある県まで連れていったのだ
まだ、六ヶ月くらいの頃だと思う。
行き先まで４〜５時間
ずっとニャーニャー鳴いていて、
ケージの中に手を突っ込んで「大丈夫だよ」ってずっと手を添えていた。
猫は、移動が嫌いな動物なのでかわいそうだったけど・・・
この方が、
家に一人で置いていかれるよりもまだましだから
連れていった。
ふくちゃんの姿を見て、
猫は、
行く先にはちゃんと安心できる場所があること
など理解できないから
今がどこにつながるのか
分からないから、
こわくて仕方ないんだなと思った
私たち人間も、
知らないところへ、理解していないまま連れていかれたら
恐ろしくて、悲しくて、辛い気持ちがずっと続くだろう
その先にどんな幸福が待っていようとも
分からないうちは、恐ろしいという感情に支配されてしまう。
いつ、どんな運命で好転するか
またその逆もあるか 私たちには わからない
決めつけて、予測して、感情でいっぱいいっぱいになり
自分自身を苦しめてしまう前に
恐れで心を埋め尽くすまえに
もしかしたら、違う展開もあるかもしれない
いつか、違うことが起きるかもしれない
という
想像力や、余裕がある 心を保ち続けられたらと思う
結局 ふくちゃんはその旅の帰りもずっと泣きっぱなしだった
そして、ここへ引っ越してきた時も
下見に３回くらい来ているので
４〜５００kmの旅を
４往復くらいしているのだ
よくついてきてくれたと思う
猫をつれて、旅行に行ったり、引っ越したり
することにとても心配をしたり
不安に思ったりしている人も多いと思いますが、
なんとかなって
今、こうして
過ごしています。
