新・名も無い馬ですが・・・・・

2013年11月3日に旅立ったマイネルスティング。
その想い出と一緒に、これからも名も無い馬たちの応援をしていきます。

待ちわびた春を楽しむ馬達 part 1

2018-05-10 | 日記

毎年のことながら嵐の様なゴールデンウィークがやっと終わりました。
疲れもマックスに溜まった朝、顔を洗いに洗面所へ。
歯を磨くためにハブラシに歯磨き粉チューブをいつものよう絞る・・・ン、何だか妙に白い、いつもと違う。
手元を見たら、絞っていたのは洗顔クリームでした。
危ないところでした。
口に入れなくて良かった。
ホッとすると同時に思わず笑っちゃいました。

寝ぼけていただけですから、はい!
老化ではないですから、たぶん。

朝からハッピーなエドリンです、こんばんは。

    
ゴールデンウィークに入る前の4月の第3週、4週の月曜火曜、連続で日高ツアーやっちゃいました。
いつものごとくノロノロですが順次アップしていきま~す。
まずは4月16、17日から。

この日はお馴染みのNさんご夫妻といっしょです。
たいがいはNさんのご主人の運転で日帰りなのですが、今回は、ナイスネイチャの30歳の誕生日と云う事もあって、浦河まで足を延ばそうと一泊泊まりの計画をたてていました。
なので車は一路浦河まで。
この日は青空が広がって、春らしい良い天気。
それでも前日のメールで「お天気は良いですが、風が冷たく寒いので冬の格好でいらして下さい」との連絡があったので一応用心はしていきました。
絵笛の風の冷たさは毎度味わっているので私的にはかなり頑張ったのですが、それでも寒さは半端なく、ガッチリ用心してらしたNさんのジャケットを借りるはめになってしまいました。
恐るべし絵笛の寒さ!!

今日はナイスの誕生日なのでまずは真っ直ぐにナイスネイチャの所へ。

   
「ナイス、お誕生日おめでとう。沢山食べてね」


   
 「では遠慮なく」 by ナイスネイチャ


   
30才になったナイスはまるで悟りを開いた高僧のような表情をしていました。


  
 「僕のこともお忘れなく」 by セントミサイル 


彼らの向かいの放牧地には息子セイントネイチャーとヒカルのお笑いコンビがいます。


  
だんだんナイス、そしてウラカワミユキに似てきている気がします。ただ、まだまだヤンチャ坊主ですが(笑)。


  
 その良き相棒、永遠のわんぱく坊主、ヒカルです。

  

それから次はNさんのサポートホース春風君のところへと。
ここでビックリしたハプニングがあったのです。

奥の方で青草を食んでいた春風君、私たちの呼ぶ声が聞こえて顔をあげたら手に持っているニンジンの入ったバケツが見えて、
「こりゃ大変!」といそいそ近寄ってきました。
それからはバケツ独占状態であっという間にバケツが空っぽ。
その様子を隣の柵でじっと見ていたゲッケイジュやキララ達。
「きっと次は私たちの番だわ」と、ソワソワしながら待っていました。
空のバケツを持って、私たちも“次はお隣さん”と歩き出しました。
その時です。
春風がいきなり走りだし勢いよくジャンピングキ~~ック!!
そして再び走って2度目のジャンピングキ~~ック!!!
後ろを歩いていた私たちに降りかかる土の塊!
みんな一瞬アゼンとして固まりました。
ハッと我に返って放牧地の外に出ようとみんなで急ぎ足になった時3度目のジャンピングキ~~ック。

こういうやんちゃな春風を見たのは、牧場のはるみ奥さんも含めて全員初めてでした。
私達と一緒に柵の向こうからついてきていたゲッケイジュやキララ達も驚いたように立ち止まっています。
私たちが放牧地の外に出てしまうと、春風は何事も無かったかのようにまた青草を食みに奥の方へ行ってしまいました。
みんなビックリしながらも何だか可笑しくて笑い出してしまいました。
はるみ奥さんによると、こういう行動は「この人達は俺のとこに来たんだ。ニンジンも俺のためだ。そばに来るな!あっちに行け!!」と隣の仔達に威嚇したものだろうと云う事でした。


  
 「春風、久しぶり~。い~っぱい食べてね」



  
  「これ、みぃんな僕ちゃんのニンジンだぜ」 by 春風


  
  「ん・・何見てるん?」 by 春風

  
  「早くこっちに来ないかなぁ」 by ゲッケイジュ


事件はこのすぐ後に起こったのでした(笑)。

                      

  
「何かあったん?  さ、草食べに行こうっと」 by 春風  
    


    

確かに馬達は自分の所に来た人の事は分かっている気がします。
以前、スティングが生きていた頃いつものように会いに行ったのですが、たまたま一番そばの放牧地にビッグゴールドさんがいたので、私たちは特に何の意味も無くゴーちゃんの所でちょっと遊んでからスティングのいる放牧地へと向かいました。
スティングは奥の方で草を食んでいたので大声で呼びました。
が、スティングは聞こえないのか知らん顔。
その場に居た人達みんなで何分間か、代わる代わる名前を呼びニンジンの入ったバケツを見せたりしてやっとスティングがこちらに向かってノロノロと歩き出しました。
そして、私たちのいる柵の1メートルほど手前で止まり、また草を食みだしたのです。
「スティング~~!ニンジンだよ~~~~!!」
直ぐそばにいるのですからしっかり聞こえている筈なのに、我関せず的態度で草を食んでいるスティング。
「これはスティング、拗ねているんだわ」
牧場の奥様がハッとしたように言いました。

スティングは私たちが来た時から気付いていたようです。
そして、すぐに来てくれると思ったらなかなか来ない。
それどころかゴーちゃんの所からワァワァ騒ぐ声が聞こえてくる。
「何なんだよ~!おいらのとこに来たんやないんか?」
なかなか来ない・・まだ向こうで騒いでいる・・・その内だんだん腹が立ってきたスティング君。
で、ああいう態度になったのではないか、と後々みんなで推測したのです。
かなりしばらく呼び続けてからやっと、スティングは私たちのそばに来ました。
それでも、すっきりした気分ではなかったようで、ニンジンを食べながら何と牧柵を曲げてしまったのです。
金属の柵なのでかなり大きな音がして、それでスティングも我に返ったようで、私たちがみんなで曲がったところを少しでも伸ばそうと力を合わせて引っ張っているのを申し訳なさそうな表情で見ていた姿を懐かしく想い出します。
たまたまその日は宿泊したので、翌日は真っ直ぐにスティングの所へ行くと、いつものスティングで、すぐに寄ってきてニンジンのバケツ食いをしてくれてホッとしたものでした。

話がそれましたが、私たちは春風がここに来てすぐの頃から会っているのですが、こんな風に自分を出す彼を見た事がなかったのです。
来たばかりの頃は、騎馬隊での厳しい訓練が残っていて、走る事もせず、常に一歩引いていたおとなしくお行儀の良い春風でした。
それが何年か経った今、まとっていた殻が少しずつ少しずつ割れ落ちて本来の彼自身が出てきたような気がします。
“ここは自分のテリトリーなんだ。堂々としていても良いんだ”
やっと、この場所が自分の終の棲家だと信じられるようになったのかも。
驚かされはしましたが、春風の本当の姿を見せて貰ったようで嬉しい気持ちでした。
後でそう言うとNさんも同じ思いだったと聞き、何故か2人でまた笑いあったのでした。

「春風君、これからは馬らしく(?)生きて行って良いんだよ。
ただ、脚が良くないんだからあんまり暴れないでね。」

        

ニンジン騒動はもう一つありました。
なのでまだまだ続いちゃいま~す。



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