政府が今春の実現を目指す中国の習近平国家主席を「国賓」として招く計画に反対の声がある。中国公船による度重なる領海侵入や根拠不明の日本人拘束などの課題に解決の見通しがないためだ。国民の意見も分かれている。参院議員の佐藤正久氏と東京大教授の高原明生氏に話を聞いた。
佐藤氏「まず尖閣など解決を」
--習主席を国賓として迎えることに疑問を呈している
「日中の首脳が懸案を話し合い、将来に向けた道筋を示すのは意味があることで、国民の間にも習氏の訪日自体に反対する人は少ないと思う。問題は国賓である必要があるのかということだ。国賓は、国民統合の象徴である天皇陛下のお客さまだ。安倍晋三首相の客人として迎賓館で迎えるのではない。皇居で、まさに首相が端に控える中で、陛下自らお迎えするわけで、重みが全く違う。国賓として迎えなければならない理由が十分に説明されていない」
--昨年9月の言論NPOの調査では中国に良い印象を持つ日本人は15%、良くない印象を持つ人は84・7%に上った
「令和元年10月の内閣府の外交に関する世論調査でも、中国に親しみを感じるとした人は22・7%、親しみを感じないとした人は74・9%で、同じ傾向が出ている。この状況で、国民が習氏を国賓として迎えることにもろ手を挙げて賛成するだろうか。とてもそうは思えない」
--政府は国賓として迎える方針を維持している
「国賓として迎えるには環境醸成が必要だ。日中関係に刺さる“4つのトゲ”を抜くか、小さくしなければいけない。トゲの1つ目は中国艦船による尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の接続水域での航行や領海侵入だ。2つ目に日本人の拘束問題がある。ここ数年で15人が捕まり、うち5人は帰国したが、まだ10人が拘束されている。1人は公判がまだだが、残る9人のうち7人の刑が確定している。彼らの拘束理由や判決理由は明らかにされておらず、これは基本的人権の観点からもおかしい」
--3つ目は
「東京電力福島第1原発事故後の日本産の食品・飼料の輸入規制問題だ。日本側は安全性に関する科学的根拠を示しているのに、中国はいまだに新潟県産の米を除く福島、宮城など10都県の食品・飼料の輸入を全て停止している。これは日本人の対中感情を悪化させる大きな要因となっている。4つ目が香港やウイグルなどでの人権問題だ」
--香港やウイグル、チベットなどの人権問題への批判を中国は内政干渉だとしている
「人権は普遍的価値だから国際問題だ。香港デモで、警察は上方へ撃つべき催涙弾を市民に向けたり、警告射撃すらせず無防備の学生を撃ったりするなど行き過ぎた取り締まりをした。米英仏独は非難声明を出した。日本もダメなものはダメと言わないといけない。政府一丸となってトゲを抜かなければ、習氏を国賓として迎える雰囲気は醸成されない」 (平田雄介)
以上、産経新聞
日本は戦後、韓国と中国には利用されてきている。
今回も中国から日本を利用して米中貿易戦争で落ちぶれてきた中国の巻き返しに日本の天皇を利用しようという意図が透けて見える。
安倍首相は、見えないところで何しているんだろうか?
疑問ですね。中国から弱みを握られているのかな?