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今年は台風の当たり年に★

2015年05月12日 | 春ネタ

季節外れの台風が襲ってきている。強い台風6号は12日夜には温帯低気圧へ変わる見込みだが、東日本と西日本に大雨を降らせ、大荒れとなる可能性がある。すでに7号も9日に発生し、6月からのシーズン入りを前に発生数は5月までの平年(2・4個)の約3倍に達した。観測史上2番目の多さで、専門家は「今年は台風の当たり年になる」と指摘。竜巻や殺人豪雨をもたらす「5月の嵐」への警戒も呼びかけている。

 台風6号は12日午前9時現在、鹿児島県の奄美付近の西南西約90キロを時速65キロで北東へ進んだ。

 13日にかけて非常に強い風が吹く見込みで、東海や伊豆諸島でも大雨や暴風となる恐れがある。日本海には前線を伴う別の低気圧もあり、気象庁は、西日本と東日本の太平洋側を中心に1時間に50ミリ以上の激しい雨になる可能性があるとして注意を呼びかけている。

 中心気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。中心から半径80キロ以内で25メートル以上の暴風域、半径190キロ以内で風速15メートル以上の強風域となっている。

 気象予報士の森田正光氏は「通常、台風のシーズン入りは6月からだが、今年はすでに7個の台風が発生している。例年にないハイペースだ」と指摘する。

 気象庁が1951年から統計を開始して以来、5月までの台風発生数は71年の9個が最多。それに次ぐのが65年の7個で、現時点で史上2番目の発生数に並んでいる。なぜこれほど多いのか。

「偏西風と海水温の影響を受けているとみられる。偏西風が例年よりも北側に位置しており、秋のような気圧配置のため、台風が日本列島に近づきやすくなっている。加えて、赤道付近の海域の海水温が全体的に高くなっており、フィリピン東方海上で風がぶつかって渦を巻きやすい状況だ。5月の台風が多かった65年、71年は年間を通して、台風の上陸が多い年だった。同じ傾向になるなら、今年は台風の当たり年になる」(森田氏)

 台風だけに気を取られてはいけない。直撃を避けられても、別の気象災害に見舞われる危険がある。

 北極・南極などの極地で調査研究を行ってきた広島大の長沼毅准教授(生物海洋学)は、「台風(6号)の接近とともに日本海側の上空に寒気を伴う低気圧があり、前線が発達している。上空の寒気と地表面の温度差が大きいほど気候は荒れる。台風が温かい湿った空気を送り込んでくることで前線を刺激し、大雨や竜巻をもたらす危険がある。『メイ・ストーム』、いわゆる『5月の嵐』だ」と警戒する。

 昨年8月には、北海道付近から対馬海峡付近にかけて延びた秋雨前線に南海上の温かく湿った空気が流れ込み、西日本の広い範囲に記録的な大雨をもたらした。

 この集中豪雨で、広島市で大規模な土砂災害が発生し、74人が亡くなっている。季節外れの台風が招く「5月の嵐」も、同じような災害を起こす危険があるというのだ。

 長沼氏は「ここ数年、気象が激甚化しており、今後も台風が頻発する恐れがある。今回と同様の気象条件が整えば、台風が通過しても油断はできない。爆弾化する低気圧への警戒も必要だ」と注視している。



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