54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

ニヤリ

2006年11月10日 | クリエイティブな思考への挑戦
ニヤリはネコ科の哺乳類。
足裏には肉球が発達し、音をたてずに歩く。夜行性で、瞳孔は円形から針状まで大きく変化する。長いひげは感覚器官の一つ。
古代エジプト以来神聖な動物とされる一方、魔性のものともされる。

笑いとは、楽しかったり、嬉しかったりなどを表現する人間特有の行動の一つ。

だから彼女のニヤリとした表情は、人間が使う意味での「ニヤリ」ではない。
しかし私は敬意を込めて、彼女を「ニヤリ」と呼んだ。

私は彼女の、顔の筋肉が弛緩し和やかな表情になる「ニヤリ」が大好きだった。
初めて道端でニヤリと出会ったとき以来、私はいつもニヤリと一緒にいる。
どこにいくときもニヤリと一緒。なにをするときでもニヤリと一緒。
ニヤリだけが私に微笑みかけてくれた。


ある日の散歩道、私は横断歩道の向こう側にいる一人の女の子に目がいった。
女の子は私に微笑みかけた。
誘われるように、私は横断歩道を渡った。
ニヤリもあとからついてきた。
私が横断歩道を渡りきったとき、背後でクラクションが鳴った。
振り向くと、大型トラックが走ってきていた。
あわててニヤリの方を向いた。
ニヤリはトラックの方を向いて固まっていた。
そして、私の方を向いてニヤリと笑った。
その刹那、トラックがニヤリをはねた。

トラックは走り去った。私はニヤリに駆け寄った。
ニヤリは死んでいた。もう表情はなくなっていた。沈黙。
もう二度とニヤリを見ることはできなかった。私はうなだれた。
そんな私を、女の子はそっと支えてくれた。

その女の子が、現在の私の妻だ。
彼女はいつも私にニヤリと微笑みかけてくれる。

もしかすると、ニヤリは私たちを結び付けてくれた、天使だったのかもしれない。。


笑み、、、顔の筋肉が弛緩し、リラックスした和やかな表情。
人間だけでなく、一部の動物も、極度に緊張した顔の筋肉をほぐすためにこのような表情になる。。


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喜怒哀楽のうち、楽以外の感情が欠落している瀬田宗次郎。
笑ってさえいればどんなことでも耐えられる。
笑いとは、人間特有の防衛反応なのだ。

泣いたり怒ったりしているうちはまだいい。
しかし、笑ってしまうようになっては、痛みは深い。

近年、お笑いブームが続いている。。

「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ!」(碇シンジ)


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