検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

計算が速い金持ち 連載小説272

2013年04月20日 | 第2部-小説
「余剰電力って何んですか」
「太陽光発電で100kwh発電をしたと仮定した時、家で電気を使った消費電力が仮に60kWhあったとすると、60kWhは通常通り、電力会社は請求する。これは払わなければいけない。そして消費しなかった40kWhは余剰電力と呼ばれ、これが固定価格買取制度の価格で電力会社は買い取ります」

「家庭の電力料金はいくらですか。そして固定価格買取制度ですか、その買取価格はいくらですか」
 住民のほとんどが聞く。
「電力料金は基本料金と使用電力量の2つで決まるのでご家庭によって違いますが平均的には1kwhあたり約22円です。固定価格買取制度の場合は10kW未満と10kW以上も同じ価格で1kwhあたり42円です」
 この説明をするとほとんどの人が考え込み「それじゃ10kW以上が得ですね」と言う。

「そうなりますね」と将太は相手に賛同の意を伝えながら、金持ちは計算が速いと感心した。
 この訪問活動で町長と将太は注意していたことがあった。