検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

自然エネルギーを普及する推進母体 連載小説268

2013年04月16日 | 第2部-小説
 将太は自然エネルギーの普及は町民参加をどれだけ多くするかにかかっていると考えていた。住宅用太陽光発電を普及するため町が補助金を出すことが出来れば、それが魅力になり、設置を誘導する。だが自主財政がない占部町はそこに補助金は出せない。
自然エネルギーで電力をまかなうことがどうして大切か。意義を1人でも多くの町民に理解してもらう。それは扇のカナメといっても良いと思う。

 副町長になった松本博に相談すると「自然エネルギー推進協議会を作るのはどうだろう」といった。
「協議会ですか・・・」
 将太がいまいち乗り気でない。
「ダメですか」
 松本は聞き返した。

「協議会というのは意見を出し、協議するだけでしょ。おそらくそこから出る提言を役所として検討し、実施するかどうかを判断する」
「言われる通り、そういう流れですね。それがどこか問題がありますか?」
「私は普及する推進母体のようなものがいいのではと思いますが」
「普及の推進母体ですか。いいですね、それ!」
 松本は大いに賛同した。意見が一致すると名称とメンバー構成を考えた。