やまんばのひとりごと

あと何年 健康で生きられるかわからないけどその日まで この世に生きた足跡を残していきたいな。

じょうろがない

2022-01-20 18:53:35 | 日記
今朝植木に水をやろうとした時 青いじょうろがない。
確か 一昨日水やりをしたときはあった。 みかんの木の根っこに置いたことは覚えている。しかし今日はない。

風で飛んでいくほど小さくない。道路のそばだから誰かもって行ったのかしら。あんなにぼろいものをもっていったってしかたがないのに・・・・

うーーーん  いやな感じ。
ふと昔のことを思い出した。
私が子供のころどこのうちにもお風呂がなく風呂屋に行く時代だった。 
わが一家は 九州から子供の教育を考えて親子6人で上京した。
引き揚げ寮 と言っても つい2年前までは陸軍の兵隊の寮だったところに住んだ。

だだっ広い板の間で 畳もない。高いところに背嚢などを置く棚があるだけだった。母は教員免許状を持っていたので 教職につけた。なんとか住むところと食べ物は確保できたが 困ったのはお風呂。
引き上げ寮のそばにはお風呂屋が一軒あった。すごく混む。 昔はロッカーなどなく竹のかごに衣服を入れた。しかし それを見張ってないと脱いだものを誰かにもって行かれるのだ。

母と姉と私と弟は女風呂。でもお風呂に入るのは3人。一人は入らないで荷物の見張り。
それでも さりげなく盗っていく輩が居るのねえ。上がって洋服を着るとき何か一つか二つなくなっているのだ。いつとっていくのか。私がぼんやりしているからか 子供だと思って盗んでいくのか。そのたびに母に怒られた。
私だって一生懸命見張っていたのに・・・・と泣くこともあった。

その後小さい家を建てて 内風呂になったときはうれしかった。もう番兵をしなくてもいい。一人でゆっくり入れる と。

あれから72年 ものはあふれるほどあり 欲しいものはすぐ手に入るのに よそのうちの汚いじょうろをもって行く人がいるのかなあ。

でも どこを探してもないのだ。仕方なく 新しいじょろを買ってきた。