きざみ漬けはおいしい

毎年この季節になると　きざみ漬けの販売が始まるので　いつも複数箱買って　冷蔵庫に保存しながら食べている。

夫はマヨネーズが嫌いだ。マヨネーズをつけるとおいしくなる野菜がいっぱいあるのだが　彼は　まるでウサギのように　ただもぐもぐと　何もつけないで食べる。

見るからにおいしくなさそうだが　塩もソースもつけるのをいやがる。

結婚してそろそろ55年になるので　何も強制せず　好きなようにさせている。

ところがきざみ漬けが来た時　ベビーリーフにつけて食べたらびっくりするほどおいしかったらしい。　それからは　ブロッコリ―　きゅうり　レタスなど生野菜につけて食べると　おいしいと言って　パクパク食べている。

私は嫌だな。　きざみ漬けは温かいご飯に乗せて食べるのが一番だね。手の甲にちょっとつけて　ペロっと舐めて冷酒なんかいいねえ。こんな時酒が飲める幸せを感じる、

84歳の姉

もう　2か月も　姉からメールが来ない。

今までは　必ず月に1回はメールが来るのに。　どうしたんだろう。

心配でメールを　1週間ごとに出しているのだが　返事はない。

聞こえないので　電話はできない。

コロナで　訪問することはできない。最後にあったのは2年前の6月　新宿で。

夫に頼んで電話してもらおうと思うが　夫は嫌がるので　だめだ。

87歳の夫と二人で田舎に住んでいる。

もう何年も前から　大腿骨の骨が痛くて　ろくに歩けないらしい。医者に行っても老化ですね。　無理しない方がいいですよ　と言われてほとんど家から出ないことは聞いていた。

プールで歩行訓練をするといいよ　と何回も言ったのだがプールのある所まで行くのが車じゃないとだめなので　なかなか行けないらしい。

たった一人の姉なので　おしゃべりしたい　会いたい。

こういう高齢者　案外多いのかもしれない。コロナ禍で　行き来ができなくて困っている人が。

自宅に押しかけても　どこでコロナにうつるか　うつされるかわからないので　会いに行けない。テレビ電話にしても私が聞こえないのでどうしようもない。

ああ　早く終息しないかしら。コロナめ。

魚のあら

スーパーで　きれいなタイのあらを売っていた。

私はこれが大好き。子供のころ　母が煮つけてくれて　骨の間の身をせせり取って　食べるのが好きだった。全部食べ終わると　それにお湯をかけて骨湯。

ちょっとしょっぱくて甘くて　何とも幸せな気分になるものだった。たいていは冬に食べたが体が温まって　幸せな食べ物。

しかし　夫は　それをろくに食べなかった。50歳を超えてから　これおいしいね　というようになった。姑は　そんな魚のあらは　貧乏くさいと言って　絶対買わなかったらしい。　おいしいのにねえ。

きょうは　少し砂糖とショウガを多めに入れてみた。弱火で煮たら甘辛さがあらに浸透してお店のような出来栄え。　これに冷酒はおいしいぞう。

午後　ふと思いついて　サンフランシスコの20年前の友人たちのフェイスブックを覗いてみた。

びっくり！！！

あんなにきれいで　はつらつとしていたE 先生は　すっかり白髪になっていた。あの当時の2年生の教え子は立派な青年になっていた。もう家庭を持っている子もいた。改めて　20年の歳月の長さを実感した。

そうだろうなあ。

あの時　60歳の私も　今は80を超えているのだもの。

鏡を見ると　20年前とは大違い。しわがたくさん出てきた顔で鏡のなかの私をにらみつけている。

年齢はひたひたひたと後ろから追いかけてきて　いつの間にか　天国に行く階段の下にいることに気づくのかもしれない。

うちに帰ると

ほっとする。

図書館で9時からジャパンタイムズのクロスワードをやり　10時半から歩き始め　30度を超えた中　1分間　120歩のペースで歩くと　汗が半端なく流れる。

ハンカチだとまだろっこしいので　リストバンドを両手首にはめて汗を拭く。

片手には湿度　温度計を持ち　危ない気温と湿度になったらすぐ　撤収することにしている。

何せ　こちとら80歳と半年だからね。

気温は31度。湿度は高い時で65％　まあこれなら大丈夫だね。

2時間歩いて　カフェで一休み。

リュックをおろしたら　リュックの中身まで濡れていた。汗だね。

レモン水を2杯。コーヒーを一杯　だんごを一つ。

さあ　これから1時間　頑張れる。

ようやくいつものプールに着き　水中ウオーク30分。冷たくて気持ちがいい。ただマスクをしないとだめなのが　ちょっと辛いね。

仕方がない　コロナ撲滅に協力しないとね。

よろよろと　帰宅して　体組成計で測ったら　骨量2.5㎏。推定年齢70歳だって。やったね。やっぱりつらい思いをしないと強い体はできないんだね。

バスは 貸し切り

駅前からバスに乗った。

8：47　始発だが誰も乗ってこない。

にぎやかな駅前を通り過ぎ　工場地帯　倉庫街を通ったが誰も乗ってこない。

9：23　目的地の小学校前で降りた。　とうとう私一人しか乗ってこなかったのだ。終点はこの3つ先。　多分もう誰も乗ってこないだろう。

降りるときドライバーに　”いつもこの時間　乗客がいないのですか”　と聞くと　”きょうはお客さんが一人乗ったのでいい方です’　と。

つまり私一人のために　バスを運行してくれたことになる。バス代は￥360。

コロナで行動制限がかかってから　毎日そうらしい。

バス会社の利益のことを考えると　本当に怖い。ガソリン代や運転手の給料　バスの消耗を考えると　少なくとも座席が埋まるくらい乗客が乗ってくれるといいなあと思う。

こんな駅から遠いところは　車かバスが住民の足だと思うけど　高齢者は車を手放したら　もう生活が成り立たなくなるのではないかと心配だ。