パワースポットと言っても

ボルテックスという強いエネルギーが大地から出ていると評判のエリアがある。

20年ほど前からパワースポットと言って評判のところらしい。私はこの75年生きてきて　霊感など感じたことがない。何かの予知も感じたこともないありふれた人生を送ってきた。

でも　ここに来る人たちが多いということは　それなりの霊感を感じるところなんだろうと　ちょっとは期待していた。10分ばかりメサで座禅もしてみたが　私には何のお告げもひらめきも感じられなかった。

そうだろうなあ　そんなに　簡単に万人が霊感を持っていたら　この世に科学や情報などという分野は発達しないだろうから。

それよりグランドキャニオンの素晴らしさには息をのんだね。周り全部が岩山。長い年月の間に浸食がすすみ　岩が削られ　そそり立っている。断崖絶壁の岩には何の柵もなく　一歩あしをすべらしたら　下が見えないくらい深ーーーーい谷底に　落ちるのだろうなあ。過去に70代の日本人が　滑り落ち　半年後　レインジャーに白骨化した姿で発見されたらしい。きっと　彼も神のお告げを聞こうと　一歩前に出てしまったのかもしれないと感じさせるところだった。

しかし寒い寒い。　ホッとパックを持ち　羽毛のむくむくコートを着て　マフラーを巻いていても　寒い。どれくらいの気温だろう。風が強いので　より寒く感じるのだろう。もう　こんなすごい風景を見ることはないだろうと　立ち去りがたかった。

こんなところには個人では来られないね。高速道路で何時間も走らなければつかないのだから。　

ルート66

セリグマンは　古き良きアメリカの時代をそのまま残している。
建物もガソリンスタンドもカフェも　みんなテレビ番組で見たものがそのまま残っている。

ときどき　西部劇の撮影に使ったと思われるものに出会い　思わず足を止める。マリリンモンローやジェームスディーン　　アラン　ラッドや　ほら　あの有名なガンファイターの　ああ　名前が出てこない　ああ　そうだ　ジョン　ウェインだ。実物大のパネルがおいてある。

みんな大きい人たちだなあ。ここではトッドもバズも姿はなかった。そうだろうなあ　彼らの先輩たちが偉大だったんだから。でもどこの店にも　道路にも　ルート66の看板が立っていた。

何か記念になるものを買いたかったが　裏を見ると　メードイン　チャイナとか東南アジアの国の名前なので買わなかった。そうだろうなあ　ここでそんなものを作る産業はないだろうから。

あちこちでルート66の登場人物になったつもりで　気取って写真を撮ってもらった。もう来ることないだろうからね。ここの博物館に　ふと入ったら　50年間思い出しもしなかった顔を見つけた。

おとうちゃーん　見て見て！！！ロバート　ミッチャムだよ　大好きな俳優だった。アメリカ人でもこの人のことを知っている人は少ないだろうなあ。うれしくて　じいいいいっと見つめていた。


満足だった。トッドもバズもいなかったが　半世紀以上前　私があこがれていたこの地に来られたのが何よりうれしかった。

なんだかんだとはやひと月

アメリカに飛び立ったのが　ちょうど先月のきょう。ちょうどひと月前になる。

つい昨日のような気もするし　ずうううううっと前のような気もする。
羽田から　アメリカに行くのは初めてなので　ちゃんと事前に下見をしてうろうろしないようにしたが　成田を見慣れていると　何とものんびり閑散としている。

ニュージャージーの空港に似てるね。韓国や中国からの便が多いのか　見るからに日本人と違う雰囲気の人々が多く目についた。

いつもは夫と二人旅なのだが　今回は中西部の田舎に行くので　交通の便は高速道路のみ。個人で行くにはあまりにも無駄が多いので　ホテルとバスは　大手の旅行会社にした。

機材はＤ航空。この航空会社には乗ったことがなかったが　この時期に空席があったこと　料金が安かったことで選んだのだが　いやはやの11時間。詳しくは言うまい。

ＬＡで乗り継いでマッカラン空港に深夜に着き　寝たのはＡＭ２；００　　　

いやあ長かったあ。

いつもの旅なら好きな時に起きて　好きなものを朝食に選んでゆっくりするのだが　何せバスの出発時間があるので　しかし　しっかり食べて7：30ホテル出発。

ルート66の懐かしい街を3つ訪ねるのだ。1960年代　トッドとバズが　この高速道路を旅したルート66は　マーチンミルナ―とジョージマハリスのかっこいい若者の番組で　日本でもアメリカでも人気の番組だった。

もう半世紀前になるんだね。

しかしこのルート66は高速道路の発達で忘れ去られ　ローカルで細々と地元の人が使っているらしい。
3時間で　懐かしい昔の風景が道路際で見られるところに着いた。キングマン　セリグマン　ウイリアムス。

バスから待っ際に飛び出したね。トッドとバズがいる感じがして。