ニュースの中のJW

WEB上のニュースや新聞などで扱われたエホバの証人のニュースを取り上げます。シリアスな話題から笑えるニュースまで。

ピーター・アンドレは守護天使の存在を信じている

2011-10-29 20:18:58 | 芸能・スポーツ
日本ではそれほど有名人ではありませんが、ピーター・アンドレはイギリスの歌手・タレントで、UKチャートNo.1の曲も持っています。これまで、アルバムがチャートTOP10に4枚、シングルが10枚入り、テレビにも良く出演しています。

彼は、2011年6月の父の日にちなんで MyCelebrityFashion で行われた、「最もおしゃれなセレブパパ」の投票で、オーランド・ブルーム、デビッド・ベッカムに続いて第3位を獲得したイケメン・パパでもあります。

そのピーター・アンドレが語った彼の霊的な感性が記事になっています。彼自身は現在無宗教ですが、両親がエホバの証人だったとのこと。彼の感じていることの正誤はともかく、何か目に見えない存在を確信しているようです。

彼は今ロンドンで「ゴースト」という名の、恵まれない子供たちへのチャリティ・ミュージカルに出演しており、インタビューはその流れかも知れません。

ピーター・アンドレは守護天使が彼を守っていると感じている

歌手のピーター・アンドレは、誰かが彼を見守っており、彼が決して危険に陥らないように助けてくれていると感じている。

「僕を見守っていて、導いてくれる誰かが間違いなくいると確信している。自分はとても霊的な人間で、起きるすべてのことには理由があると考えている」という彼の言葉を、コントラクトミュージック・コムは引用した。

「僕の両親は敬虔なエホバの証人で、僕もその一人として育てられたんだ。僕に子供が出来るまで、クリスマスやハロウィンといったものを祝ったことがなかったよ。でも、人生の今の時点において、僕はどの宗教にも属してはいない。両親から教えられたことに対して強い敬意を持ってはいるけどね」と、彼は付け加えた。

アンドレには、6才になる息子と4才になる娘がいる。元妻のケティ・プリンスとの子供だ。

彼はまたゴーストの存在も信じている。

「僕は、この世界以外にも何かがあると信じている。それが何かは分からないけれども。良いゴーストは天使になり、悪いゴーストは悪霊になるのかな?これまで何回か、気味の悪い経験をしている。夜に誰かが足元に立っているのを感じたんだ。そして僕の喉元を押さえたんだけど、声が出せなかった。身動きが出来なかったんだ。それが、ゴーストなのか、睡眠麻痺か分からないけど、本当に背筋が凍ったよ」

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メキシコの刑務所で社会復帰を助けるエホバの証人

2011-10-18 20:56:30 | 励みとなるニュース
(写真の看板はUSA・MONTANAにある刑務所)

メキシコでは、エホバの証人たちが刑務所を訪問し、受刑者たちに聖書の知識や道徳を教えるプログラムを行っています。目立たない奉仕かもしれませんが、囚人が聖書を学び、犯罪者としての人生を変える動機付けを得て、実際に生き方を変える人たちが何人もいるというのは、本当に素晴らしいことです。

クリスチャン・マガジン - メキシコの刑務所での更正活動

リハビリテーションは時として、犯罪者が刑務所に入れられた理由として与えられることがある。しかし、刑務所に入ることだけで、囚人を社会復帰させることはできない。
囚人の思いと心の内側から変化したいという強い決意が沸き起こり、過去に犯した間違いを誠実に悔い改めて、以前と異なった行動を取りたいと願う必要がある。地球上の数多くの刑務所で、かなりの成果を挙げているリハビリテーションは、エホバの証人による聖書教育によって成し遂げられている。彼らがメキシコで行っていることをみて見よう。

エホバの証人はメキシコの150の刑務所を訪問しており、聖書朗読や、聖書の教義と道徳教育のプログラムが提供されている。チワワ州にあるシウダー・フアレスの刑務所を例に取ってみよう。エホバの証人の牧師が定期的に1,200人ほどの囚人たちに説教を行っている。囚人たちは彼らに敬意を持っており、彼らを危険な状況から守ってくれさえするのである。かつてその刑務所で暴動が発生した時、最も凶暴な囚人たちの中の幾人かが、証人たちが無事に立ち去れるように、暴動を抑えておいてくれた。

2001年5月8日号の「目ざめよ!」誌の「受刑者は更正できますか」という特集記事は、受刑者と刑務所関係者の関心を引いた。ソノラ州のサン・ルイス・リオ・コロラドにある刑務所では、12人のエホバの証人が2,149冊もの雑誌を配布した。

聖書に対する真の関心が見出されると、証人たちは次の週に訪問して、聖書のクラスを開いて共に学ぶ。受刑者の生活を変化させるほどに、この聖書教育のプログラムは強力なのだろうか?

- 囚人がクリスチャンの奉仕者に変化する

ジョージは、彼が20才になる少し前には、すでに犯罪者としての生活を始めていた。
マリアス諸島の刑務所で13年の刑期を務めた後、彼は釈放された。しかし、すぐに麻薬の運び屋という犯罪に逆戻りしてしまった。プロの殺し屋として、殺人をするようにとの命令に従い、結果として32人を殺害した。再び刑務所に送られたが、そこで彼は弁護士から、元のボスが巨額の保釈金を払って出してやると言っていると教えられた。犯罪組織のボスは、もう一人殺してもらうために彼を刑務所から出そうとしていたのである。

しかし、この時ジョージはエホバの証人と聖書の研究をしていた。彼はバプテスマを受けるまでに進歩しており、刑務所で全時間の説教師、もしくは開拓奉仕者になっていた。彼は自由になることを選び、麻薬ビジネスのかつての主人のために働くのか、それとも、刑務所に残ってエホバに仕えるのだろうか?

ジョージは、「私は刑務所に残り、私のした悪行の償いをします」と答えた。「今、私は主権者である、エホバ神に仕えているのです」。ジョージは神に忠実であり続け、復活の希望と共に亡くなった。彼の霊的な仲間は彼のことをこう言う。「彼は真理を知りました。そして真理は彼を自由にしたのです」

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ものみの塔1997年2月15日号の中に、「獄中の人々に霊的自由をもたらす」という題の記事があります。メキシコでの刑務所奉仕において、成功を収めている様子が詳しく書かれていました。機会がありましたら、そちらもご覧下さい。

年次総会の目立った点

2011-10-15 07:37:30 | 組織
今年の10月1日に「ペンシルバニア州ものみの塔聖書冊子協会」の年次総会が開かれました。

毎年10月初頭にジャージー・シティ大会ホール(スタンレー劇場として知られる)で、登録された法人として年に一回の年次総会が行われるのですが、出席者には事前にチケットが配られ、それを持った人しか入ることが出来ません。今年はブルックリン、カナダベテル、ウォールキル、パタソンと電話回線を結んで行われました。

総会では、協会としてのものみの塔が一年間どのような活動を行ってきたか、また今後どのような活動を行う予定なのかが発表されます。組織的な調整が明らかにされることもあります。

今年の年次総会での、特に目立った報告や新しい調整は以下の通りです。

・アメリカのベテルでは73の異なった言語が話されていて、奉仕者は18の外国語会衆あるいは群れに割り当てられている。世界中で2万人のベテル奉仕者がおり、85の国からこの年次総会に代表が来ている。

・6つあった中央アメリカの支部は、現在すべてメキシコ支部に併合された。252人の宣教者が影響を受けることになり、ヘルプデスクを設けて援助している。80の言語グループと70人の翻訳者たちが併合された支部事務所で働いている。80万人の伝道者が支部の新しい取り決めの下に入っている。

・日本では1,700人の兄弟姉妹が大震災と津波に見舞われた仲間を自発的に援助している。日本支部は、日本だけではなく、カンボジア、バングラディッシュ、モンゴルもカバーしている。300人の伝道者がモンゴルにいる。ほんの少し前にはモンゴルには一人も伝道者がいなかった。カンボジアの首都プノンペンには、6つの会衆があり、昨年38人がバプテスマを受けた。

・「協会はブルックリンからウォーウィックに完全に移動する」と明言された。4年間の工事で12の新しいビルディングが計画されている。建設委員会はこの計画に反対する人のために地元で会合を計画したが誰も来なかった。それは珍しいことだそうだ。ウォールキルでは拡張工事が2009年以来行われている。パタソンでは各種学校、音響映像部門など多くの機能を持ち続けている。ウォーウィックから約10キロほど離れたところに土地を購入した。現在世界で920人に一人がエホバの証人である。

・2012年の地域大会から「ギレアデ宣教者学校に関心のある人の集まり」は開かれなくなる。協会は新たに「クリスチャン夫婦の聖書学校」をスタートさせる。今後の地域大会では、この学校に関心を持つ人の集まりが開かれる。ギレアデの集まりに出席しているのはすでに結婚している人が大多数だからである。今後ギレアデは、特別開拓者や巡回監督などが出席する学校となるだろう。開拓者の夫婦は「クリスチャン夫婦の聖書学校」に申し込むことになる。彼らは特別開拓者として、特に人口の多い地域に派遣されるだろう。

・2011年の時点で新世界約聖書は100の言語で出版されて来た。

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世界中で支部事務所の再編が行われています。ブルックリンの本部移転も確実のようです。ブルックリン・ブリッジ・パークの税収のためには2013年12月までの移転が必要でしたが、それに間に合うように動くのでしょうか・・・。ギレアデ学校の取り決めの変更も興味深いですね。詳細は後ほど知らされるそうです。

韓国における良心的兵役拒否 2

2011-10-13 08:32:51 | 迫害・反対
韓国国内では、良心的兵役拒否はどのように受け止められているのでしょうか。

ある日本人が韓国の学生に個人的にインタビューしたサイトがあるのですが、(おそらく2003-4年頃の内容)エホバの証人の良心的兵役拒否はよく知られているものの、最近まで人々は事実を知らされていなかったようです。その中でインタビューを受けた学生は、このように述べています。

Q。兵役の仕組みは?

A.お金持ちとか、政治家など既得権を持っている人は徴兵を逃れている。
エホバの証人は50年位前からずっと刑務所に入っていた。
2年前、初めて仏教の人が兵役を拒否して刑務所へ入ったが、拒否する理由は宗教でなく「自分は平和主義」という理由だった。その後平和主義を主張する人が増えた。イラク派兵でも拒否をする人が増えている。一昨年、去年から当然に行かなくてはならないものから拒否をする人が増えて「自分も拒否できる」と考える人が増えている。

Q.韓国軍の全体は何人で、毎年何人入れ替わって、何人くらい兵役拒否?

A.全体で60万人。毎年20~30万人は入れ替わっている。監獄にいる人が600人余り。裁判中の人を足しても1,000人にも行かない。
600人の中でほとんどが宗教的な理由。彼らの拒否も社会で「拒否があった」ということすらあまり知られていなかった。ほとんどが最近知られた。宗教的以外の人は余りいない。10名くらいしかいない。

Q.宗教的な理由以外で拒否はあるのか?

A.イラク戦争に反対をして行かない人も最近は多い。
エホバの人は例外的で、仏教徒の人で「拒否」がはじめて世界に明らかになった。

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また、「現代韓国朝鮮研究」第9号に掲載された、三浦大樹氏による「韓国における良心的兵役拒否」という論文には、特に2000年以降に良心的兵役拒否の問題がどのように社会問題化し議論されてきたのか、詳しく論じられています。非常に興味深い内容です。全57ページと長いのですが、まとめさせて頂きました。

1.社会問題化 : 2001年-2004年

2000年7月に台湾が代替奉仕制度を導入したことと、2001年初頭から雑誌「ハンギョレ21」がエホバの証人の兵役拒否と投獄の問題を告発したことから、社会の注目を集めるようになりました。その後、ある議員たちによって代替奉仕制度の導入が検討されました。それに対して、韓国キリスト教総連合会は「エホバの証人に対する特別優遇」とか「国家の存亡を危うくする」と声明文を発表し、法案を非難しました。少数派であるエホバの証人と、それを排斥しようとする主流派の対立が基本的な軸としてあったようです。

2001年12月には、一人の仏教徒が平和主義を理由として兵役拒否を宣言して裁判を起こし、エホバの証人以外で初めてのケースとして注目されました。やがて、多くの市民団体やキリスト教会グループ、弁護士協会などによって、良心的兵役拒否の議論がされるようになりました。

2004年4月19日、国連人権委員会によって、徴兵制を実施する各国は良心的兵役拒否権を認め、代替奉仕制度を導入すべしとの勧告が採択されました。韓国はその委員国でもあったため、この影響は大きく、同年5月、ソウル地方裁判所は兵役拒否で起訴された3人のエホバの証人に対して無罪を宣告しました。この判決は大きな波紋を呼び、立法サイドで賛成と反対が議論され、保守キリスト教団体は激しくエホバの証人を非難しました。その一週間後には別の地方裁判所で、同様の事件に対し有罪判決が出され、司法的混乱が深まる結果となりました。しかし同年7月には最高裁判所で有罪を確定する最終判決が出され、国家の安全保障が良心的自由に優ることはないという判断が示されました。こうして無罪判決以降の一連の混乱はひとまず収まり、憲法裁判所での最終的な憲法判断に委ねられることとなりました。

2004年8月、憲法裁判所において、良心的兵役拒否者を処罰してきた兵役法3条と88条が憲法に違反しているかどうかの判断が下されました、その結果、合憲7名、違憲2名で、合憲と判断されました。結論の違いはあるものの、両者の趣旨は一致しており、良心の自由と国防の義務との調和を模索するようにと立法者に要求しています。つまり、国家の安全保障のために今すぐ代替奉仕制度の導入は難しいとしても、少数派である良心的兵役拒否者の信念を尊重し、両方の価値を調和させる努力を開始することによって、社会をより成熟させることを求めるようにと結論したのです。

2.議員立法と国会公聴会 : 2004年-2005年

憲法裁判所のこの判決は迅速に受け止められ、国家議員を中心に「良心的兵役拒否権を支持する国会議員の集まり」が結成され、法案が提出されました。そして2005年3月には公聴会が開かれ、賛成派と反対派からの法案に対する意見陳述が行われました。結局この公聴会では大きな進展はなく、法案は保留されることになりました。とはいえ、反対派・賛成派ともに現行の兵役制度に改善が必要な部分があるという点では一致し、政策的に合理性を追求する議論が行われるようになります。


3.国防の方向転換 : 2006-2008年

公共団体からスポーツや芸術分野などでの有望な人材の兵役を免除するべきであるという要求が提出され、同時に、芸能人や一部の金持ちたちの兵役逃れの問題が大きくなったため、国防省はそれを検討するために「代替服務制度委員会」と立ち上げ、そこで良心的兵役拒否の問題が取り上げられました。国防省ではこれまで悪用されてきた特例制度を縮小し、スポーツ・芸術・宗教以外の一切の理由による兵役免除は認めないことで明確に線引きし、兵役制度の不正防止と効率化を目的とした方針を発表しました。この時点で、良心的兵役拒否者に対して代替服務を提供する意図があることが公にされました。

しかし、翌2008年に国防省は同方針の再検討を発表しました。「少数者保護の次元で肯定的に検討してきたが、いまだ国民的合意が得られていない」というのがその理由です。9月と11月に世論調査が行われ、9月の専門家(国会議員、弁護士、大学教授など)への調査では、制度導入に対し賛成が58%、反対が40%となり、賛成優位でした。しかし、一般国民を対象とした11月の調査では、68.1%が反対し、 この結果、2008年12月24日、「国民的合意を前提とする原則に変わりないが、宗教的信念による兵役拒否者に対する代替服務は時期尚早であり、現段階では受け入れられない」と、方針を白紙撤回しました。これには各種市民団体が猛反発し、「2007年以降の世論では賛成論が優勢だったのに、なぜたった一度の世論調査を根拠に政策をひっくり返すのか」とコメントしました。

この方向転換は、国防省の世論調査の恣意的な活用だと批判を浴びました。これに対する国防部の具体的な返答や今後の対応は示されていません。

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以上の論文の内容は、協会のビデオで扱われた内容と一致しています。国防省の、代替サービスを提供する意図があるという発表は、その後方向転換されました。現在でも結論が出ないまま時だけが過ぎている印象があります。少数派とはいえ、かなりの数のエホバの証人が刑務所に送られている現状や、世論の関心などを考えると、韓国政府もいつまでもあいまいな態度をとることは出来ないと思います。早急に解決されることを願います。

協会の広報室のサイトでは、2011年9月2日付で韓国の良心的兵役拒否に関する記事が掲載されました。8月30日の韓国憲法裁判所の判断を受けた内容となっています。
判決内容は以前の見解の踏襲であり、現段階で韓国政府が新しい方向へ進むことを望んでいないことを示しました。以下、日本語訳です

■ 判決は韓国が良心的兵役拒否者を引き続き刑務所に入れることを認めた

良心的兵役拒否者の人権に対する認識が世界中で高まる中、韓国の最高裁判所は、兵役を良心的に拒否する韓国市民が投獄されることを認めるという判決を下すだろう。2011年8月30日に韓国憲法裁判所は、兵役を拒否した者への罰則を規定した法律が、憲法に違反していると宣言する根拠はないと述べた。

韓国の6つの異なった裁判所は、これらの法律が良心的兵役拒否者たちの人としての尊厳や彼らの良心の自由を侵害していると主張していた。またこれらの法律は、武器を手にすることを拒んだ4人のエホバの証人からも訴えられていた。

2004年の憲法裁判所の判決によると、韓国の兵役法では、立法者は良心的兵役拒否者に適用されるであろう代替奉仕を導入する義務があると語られている。それ以来、およそ5,000人の、前科のない若者である良心的兵役拒否者たちが、今まで通りの仕方で有罪とされてきた。これまで国際連合人権理事会は、韓国(これまで20年近くにわたり国連のメンバーである)に対して、良心的兵役拒否者の基本的人権に対する侵害であり、市民的及び政治的権利に関する国際規約の下での公約に違反していると繰り返し述べてきた。加えて、韓国の国際連合人権理事会は、良心的兵役拒否の権利を認めるようにと、数多くの勧告書を出してきた。

韓国のエホバの証人のスポースクマン、ダエイリ・ホンは、「その判決にはがっかりさせられました。なぜなら、裁判所は良心の自由の権利を認め、若者たちが投獄される裁判を終わらせる機会があったからです。我々は、議会が代替市民奉仕の選択肢を提供することによって、韓国が他の国々と並べるように引き上げるられることを望んでいます。良心的兵役拒否者たちは犯罪者ではなく、地域において生産的なメンバーとして働ける機会を与えられるべきなのです」と述べた。

1950年以来、16,000人以上のエホバの証人が、兵役に就くことを拒んだために合計31,256年間もの有罪判決を受けてきた。もし、代替奉仕が施行されないなら、毎年500人から900人の若者たちが、韓国の良心的兵役拒否者のリストに加えられていくでしょう。

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なお協会は、現在収監されているすべての証人たちの刑期と収監場所を公表しています。
有罪判決を受けた韓国の良心的兵役拒否者のリスト
2011年7月時点で 732人が刑務所に収監されています。

韓国における良心的兵役拒否 1

2011-10-10 21:05:46 | 迫害・反対
2回に渡り、協会のメディアサイトに掲載された記事を含めて韓国のニュースを取り上げてみたいと思います。韓国のニュースと言えばやはり良心的兵役拒否によって刑務所に入れられた若い兄弟たちのことを思い浮かべます。

兵役拒否で刑務所を経験した方たちを個人的に何人か知っています。みな明るい若者ですが、当時は暴力を受けたりして、つらい思い出があるようでした。今年の2月に記事にした時点では、(韓国の兵役拒否者 - 1000人近くが刑務所に) 903人が刑務所に入っているとのことでした。

さて今回は、協会のメディアサイト(広報室)のトップページにあるビデオを翻訳しました。是非、この日本語訳を見ながらビデオをご覧になって下さい。内容が良く分かります。このビデオ自体は2008年に作られたものですが、現在まで状況は変わっていないように思えます。しかしあるいは、内部でなにか変化が起きているのかもしれません。

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スポットライト- 韓国における良心的兵役拒否


<<日本語訳>>

世界中で、エホバの証人は平和的で法を守る市民として知られています。
隣人を愛するようにというイエスキリストの命令と調和して、エホバの証人は兵役に付きません。
彼らひとりひとりが下す個人的な決定は、聖書によって訓練された良心に基づいています。

その結果として、過去70年間で13,000人以上の韓国のエホバの証人が刑務所に送られてきました。
この70年間で彼らは、合計で25,000年もの間、刑務所に閉じ込められて来たのです。多くの人が拷問にかけられ、その中のある人たちは亡くなりました。
現在、韓国の600人以上のエホバの証人の良心兵役拒否者が刑務所に入れられています。
それは、世界中で刑務所に入っている良心的兵役拒否者たちの85%に当たります。

-- コメント-- Willy Fautre
「不幸にも、民主主義の国である韓国が、人権を破壊する国のワーストのトップになっているのです」

韓国で良心的兵役拒否が最初に問題となったのは、1939年のことでした。
それは、韓国が日本に占領されていた時のことです。
約40人の韓国のエホバの証人が、日本の戦争行為を支持しなかったと言う事で刑務所に入れられました。その結果、4人が亡くなりました。

1945年に、韓国は日本から解放されたも関わらず、エホバの証人への不当な扱いは韓国政府によって続けられました。

-- インタビュー -- Chan Choi
私たちが徴兵センターで経験した痛みと苦しみは言葉にすることが出来ません。
例えば、トッコチャン というものがあります。
それは、一人用の独房という意味です。
小さすぎて、座ることが出来ません。
立っているしか出来ないのです。
彼らは、こうした小さな独房に人を入れて、17日間もの間苦しませるのです。

これらの刑罰はもはや使われなくなったとはいえ、韓国は引き続き良心的兵役拒否者を迫害し投獄しています。

-- 地下鉄の映像 --
2001年にメディアが明るみに出すまで、人々はエホバの証人が不当に扱われていることを知りませんでした。

-- コメント -- Hong Koo Han
「2001年2月に 1,600人ものエホバの証人が刑務所に入れられていることが報道されて、人々はみな驚きました」

メディアは大きくこの問題を扱い始めました。
裁判の判決が下りました。
様々な会議や聴聞会がこの問題を扱いました。
そして2005年、人権に関する最も上位の機関が、良心的兵役拒否者に対する前例を見ないほどの政府への声明と共に、一気に国民の注目を集めました。

-- ニュース --
「本日、国家人権委員会は、宗教的な理由で兵役を拒否する者に代替サービスを提供するべきであると勧告しました」

その年の内に、韓国の良心的兵役拒否者の問題は、増し加わった国際的な調査を引き起こしました。最も注目すべきものは国際連合のものです。
2006年11月、国際連合は、韓国が国際条約の公約に違反しているとの決定をしました。

-- コメント -- Jung Hee Lee
「国際連合人権理事会は良心的兵役拒否者の権利について、重要な決定を下しました。国家の政党は兵役から免除されるという良心的兵役拒否者の権利を認めるためあらゆる手段をとらなければならない、というものです」

韓国はまだこの命令を履行していませんが、これらやほかの展開は、韓国政府の一部の態度が著しく変化することに貢献しました。
そして今度は、重大な発表が2007年9月18日に行われました。韓国の歴史上初めて、国防省は兵役拒否者に対して代替サービスを提供する意図があると発表したのです。

-- ニュース --
「宗教的信条のために兵役を拒否する人たちのために、2009年の始めには、代替サービスが採用されるでしょう」

法律の専門家カーマンは 国防省の意図に関する最近の発表を知りました。
これは良心的兵役拒否者たちにどんな意味を持つのでしょうか。

-- コメント --
「最近の発表では、韓国政府は、実行可能で具体的な代替サービスの解決策を施行することを約束しました。それは、韓国に関しての歴史の最後のページが開かれたかのようです。もちろん、楽観的であることには注意深くなければなりませんが、代替サービスは、過度な長さであってはならず、文官の監督下におかれるべきで、軍の監督下には置かれてはなりません。またもちろん、人道的に行われなければなりません」

-- コメント -- Jaeseung Lee
「これは、歓迎されるべき、非常の大きな前進だと思います。最近、韓国人が国連事務総長になりました。国際社会からの信頼が関係しているという事実からすると、人権は国際的に当たり前な基準でありますから、代替サービスがうまく施行されて人権と調和することを願っています」

韓国政府が国防省の発表に従うならば、良心的兵役拒否者に対する敬意と思いやりをもった新しい時代が来るでしょう。

600人以上のエホバの証人たちが現在刑務所に入っており、さらに多くが裁判を待っています。彼らは一日も早く韓国政府が公約を守って代替サービスを施行することを願っています。

韓国が、最終的に国際社会の良心的兵役拒否者の人権に対する認識を受け入れる時、彼らは、生産的な市民として人生を再び始めることが出来るのです。