ニュースの中のJW

WEB上のニュースや新聞などで扱われたエホバの証人のニュースを取り上げます。シリアスな話題から笑えるニュースまで。

証人のサイトへのアクセスが禁止になる恐れ - 東シベリア

2012-02-12 04:41:24 | 迫害・反対
ロシアでは相変らずエホバの証人への攻撃が続いていますが、東シベリアのトランスバイカル地方で、エホバの証人の公式サイトへの接続が制限される可能性があります。普通の民主国家では一宗教のサイトについてそのような判決が出ること自体がありえないことでしょう。背後にはロシア正教会など伝統的宗教の力もあるのかも知れません。


インターファックス通信 2012/2/3

チタ地方裁判所は、ロシアのエホバの証人の公式サイトへのアクセスを制限するという、トランスバイカル地区の検察から要求を部分的に認めた。

裁判所は、5つの通信会社に対して、DNSサーバー上で協会のドメインをフィルタリングして、トランスバイカル地方で協会へのサイトのアクセスを禁止するようにとの判決を下した。

検察によると、そのサイトには出版物へのリンクが含まれているが、その出版物が過激主義の内容であり、ロシアでは禁止となっているとのことである。

この判決は、1ヶ月の間異議申し立てが出来る。

韓国における良心的兵役拒否 2

2011-10-13 08:32:51 | 迫害・反対
韓国国内では、良心的兵役拒否はどのように受け止められているのでしょうか。

ある日本人が韓国の学生に個人的にインタビューしたサイトがあるのですが、(おそらく2003-4年頃の内容)エホバの証人の良心的兵役拒否はよく知られているものの、最近まで人々は事実を知らされていなかったようです。その中でインタビューを受けた学生は、このように述べています。

Q。兵役の仕組みは?

A.お金持ちとか、政治家など既得権を持っている人は徴兵を逃れている。
エホバの証人は50年位前からずっと刑務所に入っていた。
2年前、初めて仏教の人が兵役を拒否して刑務所へ入ったが、拒否する理由は宗教でなく「自分は平和主義」という理由だった。その後平和主義を主張する人が増えた。イラク派兵でも拒否をする人が増えている。一昨年、去年から当然に行かなくてはならないものから拒否をする人が増えて「自分も拒否できる」と考える人が増えている。

Q.韓国軍の全体は何人で、毎年何人入れ替わって、何人くらい兵役拒否?

A.全体で60万人。毎年20~30万人は入れ替わっている。監獄にいる人が600人余り。裁判中の人を足しても1,000人にも行かない。
600人の中でほとんどが宗教的な理由。彼らの拒否も社会で「拒否があった」ということすらあまり知られていなかった。ほとんどが最近知られた。宗教的以外の人は余りいない。10名くらいしかいない。

Q.宗教的な理由以外で拒否はあるのか?

A.イラク戦争に反対をして行かない人も最近は多い。
エホバの人は例外的で、仏教徒の人で「拒否」がはじめて世界に明らかになった。

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また、「現代韓国朝鮮研究」第9号に掲載された、三浦大樹氏による「韓国における良心的兵役拒否」という論文には、特に2000年以降に良心的兵役拒否の問題がどのように社会問題化し議論されてきたのか、詳しく論じられています。非常に興味深い内容です。全57ページと長いのですが、まとめさせて頂きました。

1.社会問題化 : 2001年-2004年

2000年7月に台湾が代替奉仕制度を導入したことと、2001年初頭から雑誌「ハンギョレ21」がエホバの証人の兵役拒否と投獄の問題を告発したことから、社会の注目を集めるようになりました。その後、ある議員たちによって代替奉仕制度の導入が検討されました。それに対して、韓国キリスト教総連合会は「エホバの証人に対する特別優遇」とか「国家の存亡を危うくする」と声明文を発表し、法案を非難しました。少数派であるエホバの証人と、それを排斥しようとする主流派の対立が基本的な軸としてあったようです。

2001年12月には、一人の仏教徒が平和主義を理由として兵役拒否を宣言して裁判を起こし、エホバの証人以外で初めてのケースとして注目されました。やがて、多くの市民団体やキリスト教会グループ、弁護士協会などによって、良心的兵役拒否の議論がされるようになりました。

2004年4月19日、国連人権委員会によって、徴兵制を実施する各国は良心的兵役拒否権を認め、代替奉仕制度を導入すべしとの勧告が採択されました。韓国はその委員国でもあったため、この影響は大きく、同年5月、ソウル地方裁判所は兵役拒否で起訴された3人のエホバの証人に対して無罪を宣告しました。この判決は大きな波紋を呼び、立法サイドで賛成と反対が議論され、保守キリスト教団体は激しくエホバの証人を非難しました。その一週間後には別の地方裁判所で、同様の事件に対し有罪判決が出され、司法的混乱が深まる結果となりました。しかし同年7月には最高裁判所で有罪を確定する最終判決が出され、国家の安全保障が良心的自由に優ることはないという判断が示されました。こうして無罪判決以降の一連の混乱はひとまず収まり、憲法裁判所での最終的な憲法判断に委ねられることとなりました。

2004年8月、憲法裁判所において、良心的兵役拒否者を処罰してきた兵役法3条と88条が憲法に違反しているかどうかの判断が下されました、その結果、合憲7名、違憲2名で、合憲と判断されました。結論の違いはあるものの、両者の趣旨は一致しており、良心の自由と国防の義務との調和を模索するようにと立法者に要求しています。つまり、国家の安全保障のために今すぐ代替奉仕制度の導入は難しいとしても、少数派である良心的兵役拒否者の信念を尊重し、両方の価値を調和させる努力を開始することによって、社会をより成熟させることを求めるようにと結論したのです。

2.議員立法と国会公聴会 : 2004年-2005年

憲法裁判所のこの判決は迅速に受け止められ、国家議員を中心に「良心的兵役拒否権を支持する国会議員の集まり」が結成され、法案が提出されました。そして2005年3月には公聴会が開かれ、賛成派と反対派からの法案に対する意見陳述が行われました。結局この公聴会では大きな進展はなく、法案は保留されることになりました。とはいえ、反対派・賛成派ともに現行の兵役制度に改善が必要な部分があるという点では一致し、政策的に合理性を追求する議論が行われるようになります。


3.国防の方向転換 : 2006-2008年

公共団体からスポーツや芸術分野などでの有望な人材の兵役を免除するべきであるという要求が提出され、同時に、芸能人や一部の金持ちたちの兵役逃れの問題が大きくなったため、国防省はそれを検討するために「代替服務制度委員会」と立ち上げ、そこで良心的兵役拒否の問題が取り上げられました。国防省ではこれまで悪用されてきた特例制度を縮小し、スポーツ・芸術・宗教以外の一切の理由による兵役免除は認めないことで明確に線引きし、兵役制度の不正防止と効率化を目的とした方針を発表しました。この時点で、良心的兵役拒否者に対して代替服務を提供する意図があることが公にされました。

しかし、翌2008年に国防省は同方針の再検討を発表しました。「少数者保護の次元で肯定的に検討してきたが、いまだ国民的合意が得られていない」というのがその理由です。9月と11月に世論調査が行われ、9月の専門家(国会議員、弁護士、大学教授など)への調査では、制度導入に対し賛成が58%、反対が40%となり、賛成優位でした。しかし、一般国民を対象とした11月の調査では、68.1%が反対し、 この結果、2008年12月24日、「国民的合意を前提とする原則に変わりないが、宗教的信念による兵役拒否者に対する代替服務は時期尚早であり、現段階では受け入れられない」と、方針を白紙撤回しました。これには各種市民団体が猛反発し、「2007年以降の世論では賛成論が優勢だったのに、なぜたった一度の世論調査を根拠に政策をひっくり返すのか」とコメントしました。

この方向転換は、国防省の世論調査の恣意的な活用だと批判を浴びました。これに対する国防部の具体的な返答や今後の対応は示されていません。

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以上の論文の内容は、協会のビデオで扱われた内容と一致しています。国防省の、代替サービスを提供する意図があるという発表は、その後方向転換されました。現在でも結論が出ないまま時だけが過ぎている印象があります。少数派とはいえ、かなりの数のエホバの証人が刑務所に送られている現状や、世論の関心などを考えると、韓国政府もいつまでもあいまいな態度をとることは出来ないと思います。早急に解決されることを願います。

協会の広報室のサイトでは、2011年9月2日付で韓国の良心的兵役拒否に関する記事が掲載されました。8月30日の韓国憲法裁判所の判断を受けた内容となっています。
判決内容は以前の見解の踏襲であり、現段階で韓国政府が新しい方向へ進むことを望んでいないことを示しました。以下、日本語訳です

■ 判決は韓国が良心的兵役拒否者を引き続き刑務所に入れることを認めた

良心的兵役拒否者の人権に対する認識が世界中で高まる中、韓国の最高裁判所は、兵役を良心的に拒否する韓国市民が投獄されることを認めるという判決を下すだろう。2011年8月30日に韓国憲法裁判所は、兵役を拒否した者への罰則を規定した法律が、憲法に違反していると宣言する根拠はないと述べた。

韓国の6つの異なった裁判所は、これらの法律が良心的兵役拒否者たちの人としての尊厳や彼らの良心の自由を侵害していると主張していた。またこれらの法律は、武器を手にすることを拒んだ4人のエホバの証人からも訴えられていた。

2004年の憲法裁判所の判決によると、韓国の兵役法では、立法者は良心的兵役拒否者に適用されるであろう代替奉仕を導入する義務があると語られている。それ以来、およそ5,000人の、前科のない若者である良心的兵役拒否者たちが、今まで通りの仕方で有罪とされてきた。これまで国際連合人権理事会は、韓国(これまで20年近くにわたり国連のメンバーである)に対して、良心的兵役拒否者の基本的人権に対する侵害であり、市民的及び政治的権利に関する国際規約の下での公約に違反していると繰り返し述べてきた。加えて、韓国の国際連合人権理事会は、良心的兵役拒否の権利を認めるようにと、数多くの勧告書を出してきた。

韓国のエホバの証人のスポースクマン、ダエイリ・ホンは、「その判決にはがっかりさせられました。なぜなら、裁判所は良心の自由の権利を認め、若者たちが投獄される裁判を終わらせる機会があったからです。我々は、議会が代替市民奉仕の選択肢を提供することによって、韓国が他の国々と並べるように引き上げるられることを望んでいます。良心的兵役拒否者たちは犯罪者ではなく、地域において生産的なメンバーとして働ける機会を与えられるべきなのです」と述べた。

1950年以来、16,000人以上のエホバの証人が、兵役に就くことを拒んだために合計31,256年間もの有罪判決を受けてきた。もし、代替奉仕が施行されないなら、毎年500人から900人の若者たちが、韓国の良心的兵役拒否者のリストに加えられていくでしょう。

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なお協会は、現在収監されているすべての証人たちの刑期と収監場所を公表しています。
有罪判決を受けた韓国の良心的兵役拒否者のリスト
2011年7月時点で 732人が刑務所に収監されています。

韓国における良心的兵役拒否 1

2011-10-10 21:05:46 | 迫害・反対
2回に渡り、協会のメディアサイトに掲載された記事を含めて韓国のニュースを取り上げてみたいと思います。韓国のニュースと言えばやはり良心的兵役拒否によって刑務所に入れられた若い兄弟たちのことを思い浮かべます。

兵役拒否で刑務所を経験した方たちを個人的に何人か知っています。みな明るい若者ですが、当時は暴力を受けたりして、つらい思い出があるようでした。今年の2月に記事にした時点では、(韓国の兵役拒否者 - 1000人近くが刑務所に) 903人が刑務所に入っているとのことでした。

さて今回は、協会のメディアサイト(広報室)のトップページにあるビデオを翻訳しました。是非、この日本語訳を見ながらビデオをご覧になって下さい。内容が良く分かります。このビデオ自体は2008年に作られたものですが、現在まで状況は変わっていないように思えます。しかしあるいは、内部でなにか変化が起きているのかもしれません。

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スポットライト- 韓国における良心的兵役拒否


<<日本語訳>>

世界中で、エホバの証人は平和的で法を守る市民として知られています。
隣人を愛するようにというイエスキリストの命令と調和して、エホバの証人は兵役に付きません。
彼らひとりひとりが下す個人的な決定は、聖書によって訓練された良心に基づいています。

その結果として、過去70年間で13,000人以上の韓国のエホバの証人が刑務所に送られてきました。
この70年間で彼らは、合計で25,000年もの間、刑務所に閉じ込められて来たのです。多くの人が拷問にかけられ、その中のある人たちは亡くなりました。
現在、韓国の600人以上のエホバの証人の良心兵役拒否者が刑務所に入れられています。
それは、世界中で刑務所に入っている良心的兵役拒否者たちの85%に当たります。

-- コメント-- Willy Fautre
「不幸にも、民主主義の国である韓国が、人権を破壊する国のワーストのトップになっているのです」

韓国で良心的兵役拒否が最初に問題となったのは、1939年のことでした。
それは、韓国が日本に占領されていた時のことです。
約40人の韓国のエホバの証人が、日本の戦争行為を支持しなかったと言う事で刑務所に入れられました。その結果、4人が亡くなりました。

1945年に、韓国は日本から解放されたも関わらず、エホバの証人への不当な扱いは韓国政府によって続けられました。

-- インタビュー -- Chan Choi
私たちが徴兵センターで経験した痛みと苦しみは言葉にすることが出来ません。
例えば、トッコチャン というものがあります。
それは、一人用の独房という意味です。
小さすぎて、座ることが出来ません。
立っているしか出来ないのです。
彼らは、こうした小さな独房に人を入れて、17日間もの間苦しませるのです。

これらの刑罰はもはや使われなくなったとはいえ、韓国は引き続き良心的兵役拒否者を迫害し投獄しています。

-- 地下鉄の映像 --
2001年にメディアが明るみに出すまで、人々はエホバの証人が不当に扱われていることを知りませんでした。

-- コメント -- Hong Koo Han
「2001年2月に 1,600人ものエホバの証人が刑務所に入れられていることが報道されて、人々はみな驚きました」

メディアは大きくこの問題を扱い始めました。
裁判の判決が下りました。
様々な会議や聴聞会がこの問題を扱いました。
そして2005年、人権に関する最も上位の機関が、良心的兵役拒否者に対する前例を見ないほどの政府への声明と共に、一気に国民の注目を集めました。

-- ニュース --
「本日、国家人権委員会は、宗教的な理由で兵役を拒否する者に代替サービスを提供するべきであると勧告しました」

その年の内に、韓国の良心的兵役拒否者の問題は、増し加わった国際的な調査を引き起こしました。最も注目すべきものは国際連合のものです。
2006年11月、国際連合は、韓国が国際条約の公約に違反しているとの決定をしました。

-- コメント -- Jung Hee Lee
「国際連合人権理事会は良心的兵役拒否者の権利について、重要な決定を下しました。国家の政党は兵役から免除されるという良心的兵役拒否者の権利を認めるためあらゆる手段をとらなければならない、というものです」

韓国はまだこの命令を履行していませんが、これらやほかの展開は、韓国政府の一部の態度が著しく変化することに貢献しました。
そして今度は、重大な発表が2007年9月18日に行われました。韓国の歴史上初めて、国防省は兵役拒否者に対して代替サービスを提供する意図があると発表したのです。

-- ニュース --
「宗教的信条のために兵役を拒否する人たちのために、2009年の始めには、代替サービスが採用されるでしょう」

法律の専門家カーマンは 国防省の意図に関する最近の発表を知りました。
これは良心的兵役拒否者たちにどんな意味を持つのでしょうか。

-- コメント --
「最近の発表では、韓国政府は、実行可能で具体的な代替サービスの解決策を施行することを約束しました。それは、韓国に関しての歴史の最後のページが開かれたかのようです。もちろん、楽観的であることには注意深くなければなりませんが、代替サービスは、過度な長さであってはならず、文官の監督下におかれるべきで、軍の監督下には置かれてはなりません。またもちろん、人道的に行われなければなりません」

-- コメント -- Jaeseung Lee
「これは、歓迎されるべき、非常の大きな前進だと思います。最近、韓国人が国連事務総長になりました。国際社会からの信頼が関係しているという事実からすると、人権は国際的に当たり前な基準でありますから、代替サービスがうまく施行されて人権と調和することを願っています」

韓国政府が国防省の発表に従うならば、良心的兵役拒否者に対する敬意と思いやりをもった新しい時代が来るでしょう。

600人以上のエホバの証人たちが現在刑務所に入っており、さらに多くが裁判を待っています。彼らは一日も早く韓国政府が公約を守って代替サービスを施行することを願っています。

韓国が、最終的に国際社会の良心的兵役拒否者の人権に対する認識を受け入れる時、彼らは、生産的な市民として人生を再び始めることが出来るのです。

かつてないレベルに達しているエホバの証人への攻撃 - ロシア

2011-09-19 20:54:26 | 迫害・反対
9/14,16にリリースされた公式メディアウェブサイトからの記事2本です。ロシアおよびタジキスタンにおけるエホバの証人への弾圧がひどくなっています。
共産党による支配の終焉によって、人々が享受したかに見えた信教の自由ですが、政党・統一ロシアの支配の下、いったいどこに向かっているのでしょうか。

■ロシアのエホバの証人への攻撃は、かつてないレベルに達している
 JW Media - 2011/09/14

・ソビエト連邦時代を彷彿させる、当局の宗教的不寛容と嫌がらせ

ロシア・チェボクサルイ - ソ連が崩壊して以来初めてのことだが、ロシアの市民であるエホバの証人たちは、現在、罪状なしで逮捕され拘留させられている。さらに、証人たちの崇拝の場所や自宅への不法な家宅捜索が、宗教的な不寛容と嫌がらせをやめるようにとの国際社会の要求にも関わらず続いている。

2011年9月7日には、チュバシュ共和国の3人の地元のエホバの証人が、罪状なしで逮捕された。ファリド・マナフヴ(38)、オレグ・マルチェンコ(31)とアレクセイ・ニコラ(38)は警察によって、見知らぬところへと連れて行かれた。次の日になって、親族は彼らが一時的収容所に拘束されていることを知った。彼らは二日間拘留された。彼らと他の証人たちの家が家宅捜索を受け、聖書やコンピューター、法的書類や個人の貴重品が没収された。ある家の捜索は6時間以上にも及んだ。

同じ9月7日に、チュバシュ共和国で行われた幾つかのエホバの証人の集会が妨害を受けた。証人たちに対してよく計画された攻撃らしきものが起こり、警察官が王国会館に侵入してきた。、チェボクサルイ、ノヴォチェボクサルスク、カナシュでも同様のことが起きた。平和的な集会が妨害されただけでなく、出席者たちは強制的に警察署へと連行され、彼らの意思に反して指紋が採られた。上級の警官たちがこの家宅捜査に参加した。

モスクワでの、証人たちの活動への不法な禁止命令は別にして、チュバシュ共和国でのこの出来事は、20年近くに及ぶロシア連邦の発足以来、証人たちに対する最も激しい公式の弾圧であるとみなされている。

ロシアのエホバの証人管理センターの代表者ヴァシリー・カリンは、「罪状なしで無実のクリスチャンたちを刑務所に送り込むという、旧ソ連時代の方法をロシア当局が用いていることが信じられません。こうした宗教的に不寛容な弾圧には何ら根拠がなく、即座に止めるべきです」とコメントしている。過去数年にわたりヨーロッパ人権裁判所はロシアに、エホバの証人である市民への権利の侵害を終わらせ、ロシアの証人たちへの弾圧を止めるようにと命じている。

■聖書を読んだために、身体障害のある男性が逮捕され、打ちたたかれて追放させられた。
 JW Media - 2011/09/16

タジキスタン・ドゥシャンベ - 国家保安委員会とドゥシャンベ警察本部の捜査官たちが、個人のアパートで開かれていた平和的な集会に踏み込んだ。2011年7月22日のことである。捜査官たちは証人たちの個人の所持品を捜索し、すべての宗教的文書を押収し、大声で怒鳴りつけた。エホバの証人たちが個人で集まるのは違法であるとのことだった。

アパートメントの持ち主である母親と2-13才までの4人の娘たちは警察署へと連れて行かれ、そこで7時間もの尋問を受けた。彼らが解放された後、4人の娘たちは、起きたことに対するトラウマのため治療を受けなければならなかった。

その集会にいた2人の男性は、警察と国家保安委員会(公安)に拘留され、20時間以上もの尋問を受けた。その内の1人はシェルモッド・ラヒモフ(24)で、彼は障害のため松葉杖なしでは歩くことが出来なかったのであるが、15人もの警官に囲まれて、信仰を捨てるように圧力をかけられて何度も殴られた。その日から彼は、重度のめまいと頭痛また吐き気に何日も悩まされた。警官たちは、彼がウズベキスタン人であることが分かると、彼を無実の罪で訴えて、電気イスに送り込んでやると脅した。

ラヒモフは、法律に従って、母親と兄弟たちと共にタジキスタンに2009年より住んでいる。逮捕に先立って、彼はビザ(滞在のための査証)の更新を申し込んでいた。しかし、国家保安委員会(公安)は彼のパスポートを差し押さえ、その有効期限が過ぎるまで返さなかった。そのため彼は、作られた違反のために有罪とされた。ビザの更新を有効期限内にしなかったことと違法な宗教活動という罪である。その結果、ラヒモフは2011年8月17日に、ウズベキスタンに国外追放された。

地元当局によるこうした宗教的な不寛容は、集会と宗教の自由を保証するタジキスタンの憲法と、タジキスタンによって批准された国際条約に反することである。

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ロシアを含む一部東ヨーロッパではかなりの数の事件や嫌がらせが起きています。協会のサイトではその一覧を地図から場所ごとに見ることが出来るようになっています。グーグルのWeb翻訳を使って日本語で見れますので、ご覧下さい。ピンの場所が事件の起きたところです。カーソルを合わせると事件の内容が右のフレームに表示されます。個々の出来事がかなり詳しく記録されています。
ロシアにおけるエホバの証人の嫌がらせや虐待

ちなみにロシアでは、ロシア専用の協会のウェブサイトが用いられています。
これを、GoogleのWeb翻訳をかけて日本語にして見ます。
ロシアものみの塔協会公式サイト 日本語

サイトの内容はロシアでの証人への弾圧のニュースが多いですね。
エホバの証人の歴史のページでは、協会のサイトには珍しく、外部へのリンクがいくつかあります。「ホロコースト博物館」や「ロシアの政治的弾圧の犠牲者の追悼の日」などへリンクされています。また、ロシアの兄弟たちの経験談のコーナーもあります。「ロシアのエホバの証人」はロシア語のPDFファイルによる紹介ブロシュアーですが、言葉はわからないものの、内容が充実してるのが分かります。

ビデオ紹介のページでは、社会福祉への貢献というコーナーがあって、「春の大掃除・良き伝統」と題がついたビデオがあります。説明によると「2011年4月の終わりには、エホバの証人は、サンクトペテルブルクの毎年恒例の春の大掃除に参加しました。 10年以上忠実に、積極的に道路のリゾートエリアに秩序をもたらす活動に参加する地方行政の招待に応えてきました。 我々は、現場からの短いビデオを提供します」とのこと。見てみたいですね。

ブルガリアでのエホバの証人への攻撃の背後にいる国家主義者たち

2011-07-18 22:05:25 | 迫害・反対
今年の4月の記念式の日に暴徒が王国会館に押し掛け、人々に暴力を振るった事件がありましたが(ブルガリアのエホバの証人が記念式の日に襲撃される)、その続編です。どうやら、デモを組織した指導者が罰せられる可能性があるようです。詳しくは記事をどうぞ。

Novinite.com

ブルガリアの極右政党VMROは黒海の町ブルガスの地域の指導者に対する告発に対して抗議の声を上げている。その指導者は、エホバの証人に対する暴力行為を組織したとされている。

ブルガスの国家主義者たちの地域指導者、ジョージ・ドラカレイブは、宗教的信条を理由として市民たちを襲うため暴徒を組織したとの告発で、最高5年の実刑判決を受ける可能性がある。

4月17日、証人たちの教義に反対するデモ行進によって触発され起こった衝突で、何人かのエホバの証人たちが負傷した。その事件は、ブルガスにあるエホバの証人のまさに崇拝の場所の前で起こった。

VMROは、暴徒たちはサッカーのフーリガンであると後から説明した。その政党は静かな抗議活動をするつもりだったと述べている。

水曜日には、VOMRは2008年5月以降に行われた21件の組織されたエホバの証人への抗議行動の日付を書いたリストを発表した。

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宗教と政治と民族主義が複雑に絡み合った地域ですから、すんなり有罪に出来るかは疑問ですが、不当な暴力に対しては法の下に公正な裁きを行なって欲しいです。