ニュースの中のJW

WEB上のニュースや新聞などで扱われたエホバの証人のニュースを取り上げます。シリアスな話題から笑えるニュースまで。

過激派により誘拐されたフィリピンのエホバの証人の事件 - その2

2010-09-26 08:49:34 | 事件・事故
前回の記事で取り上げました、イスラム過激派によるエホバの証人誘拐事件ですが、今年の6月から9月にかけて容疑者が逮捕されたというニュースが出ました。ジョージ・ナミビ、ジロメ・マスタキン、ジュル・アーマッド・アハッジの3人が誘拐に関わったとして逮捕、また今回記事には書きませんでしたが、ごく最近、さらにもう一人が逮捕されています。2人のBが殺されたのは悲しいですが、4人のSが解放されていたことはよいニュースです。8年の期間をかけて逮捕にこぎつけた捜査の執念には頭が下がりますが、過激テロ組織を抱える国の複雑さも浮き彫りになっています。わずか14才の子供が殺人に関与したり、誘拐されて強制労働させられて一生帰って来れなくなるといった事は、信じられないですが現実に起きている事です。比較的安全な文化で暮らしている私たちは、どのように毎日を過ごすべきなのかいろいろと考えさせられます。

■ニュース① 2010年6月

ABS CBN news.com

フィリピン、ザンボアンガ市で、アブサヤフのメンバーとされる男がエホバの証人誘拐の疑いで月曜日に逮捕された。警察は、逮捕を火曜日に発表した。

フィリピン国家警察(PNP)地域課-9の発表によると、ジョージ・ナミビ、(別名ファウィジ・イラジ)は、2002年にパティクル地方でのスルで起きた、6人のエホバの証人が誘拐された事件に関係したとして逮捕された。しかし、家族や近隣の住民たちはナミビの関与を否定している。

ナミビの友人であるアーマッド・アミルによると、ナミビは、彼と他の9人が、アビサヤフのグループである疑いがある者として当局のリストに名前があることを知らされた、と語った。

アミルによると、アミルとナミビは、自分たちの名前を名前をリストから除いてもらうとして、4番地区にあるバランガイ・ホールに行った。しかし、その帰り道、赤い三菱パジェロが近づいてきて道をふさいだ。6人の男たちが降りて来て、銃を突きつけてナミビを連れて行った。アミルはなんとか逃げ出ることが出来た。

ナミビが留置所にいることを警察が確認したのは木曜日のことだった。警察は、彼をマニラ市に連れて行き、彼の犯した犯罪を起訴する準備をしている。

ナミビ以外の、リストに名前がある他の者たちが、今度は逮捕を恐れていた。

ジェイ・R・ジャマリはザンボアンガ市の地方病院のインターンだが、当局に逮捕される恐れがあるため、仕事の後に家に帰るのが怖いと言った。またジェイの母親ジャマリは、息子が他の容疑者と共に、誘拐の容疑で当局に捕まるのが心配だと述べた。

アミルとジャマリ、そして他の7人は、ザンボアンガ市警察に行ってナミビの逮捕についての証言を行い、自分たちの名前をリストから消すように頼んだ。

警察部長のジョエルは、9人全員が犯罪者記録が無くなった事を確認した。


■ニュース② 2010年7月

GULF TIMES

フィリピン警察は、クリスチャン奉仕者の誘拐と斬首に関わったとして、当時14才だったアルカイダ系組織アブサヤフのメンバーを逮捕したと発表した。

容疑者ジロメ・マスタキン(22)は日曜日に、ザンボアンガ市の南部にある港町で、マレーシアのサバへ行くフェリーを待っている時に逮捕された。

市警察の副警視長エドウィン・オカンポは、「彼が間違いなく誘拐に関わった一人であることが証人によって確認された」と述べた。

彼は14才の時にアビサヤフに加入し、2002年にジョモ島で起きた、地元のエホバの証人6人の誘拐事件に関わった。6人のうち2人は首を切られ、その首は街の市場に捨てられた。残りの4人は数週間後に解放されたが、身代金を払ったと言われている。

誘拐後、警察はマスタキンの逮捕に1万5千ペソの懸賞金を支払うことを約束した。マスタキンは6件の誘拐と2件の殺人で逮捕状が出ている。

■ニュース③ 2010年9月

yahoo news Philippines

サブサヤフのメンバーで、8年前にスル州で起きた6人のエホバの証人誘拐事件(2人が首を切られて殺害された)に関係したとしてマークされていた男が、フィリピン空軍情報局(PAF)によって逮捕された。

コル・ミグエル・オコル報道官によると、逮捕された容疑者はジュル・アーマッド・アハッジ(別名ジュル・プティ)33才で、誘拐と違法な拘束、そして2件の殺人で起訴される。

情報提供者の助けを得て、プティは州の外にあるアストリアス基地で、軍と警察のわなにかかった。

記録によるとプティは、2002年8月のスル州で起きた、宣教中の6人のエホバの証人の誘拐事件についての保留中の逮捕状を出されていた。2人の被害者は後に首を切られて殺害され、その首はビニール袋に入れて市場に捨てられた。

その後の対テロ作戦により、プティと仲間のイボノ・タミヤとサムスディン・ムサが逮捕されたのだが、拘留中に逃走してしまった。

オコールによると、現在プティは、集中的かつ専門的な尋問を受けている最中との事である。

過激派により誘拐されたフィリピンのエホバの証人の事件 - その1

2010-09-25 05:13:00 | 事件・事故
エホバの証人が連れさられて首を切られて殺される事件が2002年にフィリピンで起きました。リアルタイムでこの事件をネットで見ていましたが、だいぶ経ってからなんとその犯人が捕まったことがニュースになっていて驚きました。この記事では、まず最初の事件をお伝えします。

■ The independent 2002/8/22

南部フィリピンで、イスラム教の過激派が、連れ去った6人のエホバの証人のうち2人の首を切り、市場の屋台に捨てるという事件が起こった。

人質となった2人の男性の頭部が見つかったのはジョロ島・ジョロタウンでのことで、一つは布の袋の中に、もう一つはビニール袋に入って、町の中心部の市場の屋台で見つかった。

被害者たちを「異教徒」とし、これを「ジハード」もしくはイスラムの聖戦であるとする声明文が張られていた。

2人の男性と4人の女性はジョロタウンの近くで火曜日に誘拐された。過激派アブサヤフに対して、アメリカの支援で一掃作戦が行われたが、その残党が拠点としている地域である。

警察によると、人質たちはイスラム教の勢力の強いその島で、AVONの化粧品やハーブティー、医療用品などを販売していた。

いくつかのフィリピンの新聞は、彼らを、クリスチャンにとっては非常に危険であるパティクル地方で、自分たちの宗教を広める「伝道者」でもあったと書いている。

二日目の夜に、軍は夜通しでいくつかのアブサヤフの疑わしい隠れ場所を急襲した。そこは大量のフィリピン人や外国人(アメリカ人、ヨーロッパ人が含まれる)が誘拐された場所で、そのうちの何人かは首を切られて殺害された。

火曜日に起こった誘拐は、アメリカ軍の支援の下で行われた2月の一掃作戦以来、初めて起こったものである。

この地域での、6ヶ月に渡ったアメリカ軍の作戦は先月終わった。アメリカとフィリピンの関係者は、アブサヤフは激減させられたと自らを称えていた。

マニラ・スタンフォード紙は、「水に戻っても安全だと思ったちょうどその時、アブサヤフというサメが、その恐ろしい顔を再び現した」と表現した。

軍の報道官であるコロネル・ホセ・メンドザは、この誘拐がアブサヤフが依然大きな力を持ち続けている証拠であるという見方を否定した。「いまジョロ島にいるのは残党であり、自分でまだ勢力があると言っているに過ぎない。今回の誘拐が起きたのも、彼らが追い詰められていると感じているからだ」

関係者によると殺害されたのは、21才のレミュエル・バントロと、同じく21才のレオネル・マンティクである。

マンティクの23才になる妻エミリーは、生存している残りの人質、コレオフィ・バントロ(46)、フローラ・バントロ(40)、ノリ・ベンジオ(41)と一緒にいる。

警察と軍の関係者によると、今回の誘拐事件の黒幕はムイン・マウロド・サヒロンであり、彼は、パティクル地方のアブサヤフのリーダー、ラジュラン・サヒロンの従兄弟である。

エホバの証人を乗せたジープは、ピストルを持った二人の男によって止められ、全員が車の外に出された。他にも2人乗客がいたが、彼らはイスラム教徒だったため連れて行かれなかった。残された運転手が当局に通報した。

ジープには、AVONの化粧品と、ハーブティーが残されていた。

AVON化粧品のニューヨーク本社の広報担当ビクター・ビューデットによると、被害者たちは、従業員やAVONの公式販売員ではないとのことである。

アブサヤフはしばしば身代金目的で誘拐するが、しかし、大抵の場合は貧しいフィリピン人(ほとんどはクリスチャン)が狙われる。数週間から数ヶ月の間、奴隷のような労働力として使うためである。誘拐された女性は、しばしばゲリラとの結婚を強制させられる。

2月からの6ヶ月間、約1,200人のアメリカ軍はフィリピン軍を訓練し、アブサヤフの一掃を行うためにフィリピン軍と協力して来た。

昨年、アブサヤフのグループがリゾート施設を襲って、3人のアメリカ人と17人のフィリピン人を誘拐した。ギャングはアメリカ人のギレルモ・ソベロと数人のフィリピン人の首を切り殺害した。

この誘拐は、今年の6月に、アメリカ軍とアメリカ軍によって訓練され支援を受けたフィリピン軍が誘拐グループを突き止めて終了した。

彼らは、アメリカ人宣教師グラシア・バーンハムを救出したが、夫のマーティン・バーンハムと看護婦のエディボラ・ヤプは救出作戦中にジャングルで殺された。

フィリピン人の男性ロナルド・ウランは、2年前にマレーシアで起きた別のアブサヤフの大量誘拐事件以来、捕らわれたままである。




第二次世界大戦での不発弾が王国会館の敷地で見つかる

2010-09-19 15:51:10 | その他の話題
王国会館の建設で、基礎工事の最中に爆弾が見つかったら・・・現場は大騒ぎになりそうですが、最近、イギリスで現実にあった話です。ただ、QBなのか、業者による一般的な工事なのかは分かりません。第二次大戦での爆弾らしいので、約70年近く前のものですが、そんなに古くても爆発出来るものなのでしょうか。

■ Chronicle Online 2010 September

土曜日の昼頃、バーンズリー通りの家々のすぐ裏側で、エホバの証人の王国会館の工事をしていた作業員が爆弾を発見した。

爆弾処理班が数時間後に到着し、爆発の恐れがないことを確認した。第二次世界大戦当時の爆弾であると考えられている。

敷地の近隣の道路は警察によって閉鎖され、万が一に備え、近隣の住民は家の中の前の方で待機するようにと言われた。

基礎工事の監督、ロン・アッパーディーンは「最初、私たちはそれが鉄パイプか何かの一部だと思いました。そしてよく見ると、そうではないことが分かりました。それが何か分かった時、驚きと衝撃が走りました」と語った。

「仲間の何人かはそれを持って写真を撮っていましたが、その影響を考えて見ると、ちょっと恐ろしいですね」

バーンズリー通りに住むジョージナ(23)は、彼女の家から、すぐ裏にある例の敷地を見下ろせる。「警察が私の家に来て、爆弾があるから子供たちを避難させて下さいって言ったんです」と述べた。

同じくバーンズリー通りに住んでいるベッキー(20)はこう語った。「子供たちは泣いていました。これから死んでしまうんだと思ったからです。でも私はすごく興味を引き立てられました。みんながThe Blitz(1940年から1941年にかけてのドイツ軍によるイギリス空襲)ついて話し始めたんです」

一方、クレア(33)はこう語った。「私は家の中の玄関のあたりにいました。警察の方が、万が一爆弾が爆発したら、家の裏側のガラスが吹き飛ばされると言っていたからです。」

警察によると、爆弾には爆発能力がないことが確認された。

無輸血手術に賛成する根拠

2010-09-07 20:29:33 | 医療系
カナダでの無輸血手術について、今から一年くらい前の記事です。興味深いですね。

■ Digital Journal 2009/10/28

世界中の外科医たちは無輸血で患者を治療することに成功している。代替療法を選択する事で、多くの益があることが理解され始めている。

ノバ・スコシア州、ハリファックスの海軍心臓外科病院によると、安定した心疾患の患者に輸血をした場合、死や腎臓疾患、敗血症の感染のリスクが高まるという。

カナダ心臓血管学会において、ノバ・スコシア州、ハリファックスのダルハウジー大学の医学生、ロバート・リデルにより、無輸血手術の研究が発表された。

研究は、3842件の異なった心臓手術を受けた一連の患者に対して行われた。
その内容は、theheart.orgに載っている。

患者は4つのグループに分けられた。

1.無輸血手術を受けた。
2.手術中血液成分を投与された。
3.手術から48時間以内に血液成分を投与された。
4.手術から48時間以上たって血液成分を投与された。

年齢や性別、さらに別の要素などを調整した後、その調査は、無輸血と比較した場合、輸血をした手術では劇的に病的状態や死亡率が上昇していると結論した。

また調査は、後になって行われた輸血は、患者の状態を悪くすると指摘している。

今日では、現実的な輸血の代替療法が存在している。

AllSandsによると、AIDSの悲惨さのために、多くの人が血液はもはや完全に安全ではないと気付いており、最近の調査によると、カナダ人の89パーセントが献血された血液よりも代替治療を取ると述べている。

輸血を拒否する立場の人の多くはエホバの証人であり、彼らはそれが聖書の教えに反していると考えている。

しかし、AllSands によると、そうした立場は無輸血治療と手術の技術を高度に発達させ、多くの知識人の好む治療法となってきた。

手術中に輸血を避けることは、手術後の感染症や複雑さを避けることにつながる。血液型を適合させるための様々な複雑さを回避できるのである。

一般的に無輸血手術は、献血による手術に比べて25%コストを削減でき、入院期間の短縮によって、回復期には50%以上も節約することが出来る。

大量出血の際には、多くの場合、代替血液として、乳酸リンゲル液、デキストラン、ヒドロキシエチルスターチやその他の物質が、乏血性ショックを防ぐために用いられる。

今日では、手術前の投薬や他の治療法によって、赤血球や血小板、白血球の産生を促進させて血液の量を増やし、血液の損失を減らすようにされている。

外科医は生物学的な止血剤を用いて、出血をよりよくコントロールすることが出来る。新型の手術用接着剤は、深い傷や、広範囲に出血している組織をブロックすることが出来る。

患者は手術や外傷によって失った血液を、機器によって回収することが出来る。その機器は、血液を浄化して、貯めることなくそのまま患者の体内へと戻すのである。

手術辞典によると(Encyclopedia of Surgery)今日の新しい機器や技術は、外科医たちに最小限の血液損失で手術を行うことを可能にした。

上記のような手法は、世界中ですでに何千人もの患者、宗教上の理由か否かに関わらずより安全な治療を受けたいと思う人たちに、成功裏に行われてきた。

2002年末の時点で、全無輸血手術の依頼の30%は、エホバの証人以外の人たちから来ている。、