ニュースの中のJW

WEB上のニュースや新聞などで扱われたエホバの証人のニュースを取り上げます。シリアスな話題から笑えるニュースまで。

世界のキリスト教徒はヨーロッパから他の地域へ

2012-01-10 10:00:00 | 興味深いキリスト教一般
キリスト教の歴史はイエスの宣教によって中東で始まりましたが、その発展の中心地は常にヨーロッパでした。キリスト教がローマの国教となり、教皇が国王よりも強い影響力を持った時代を経て、カトリックに疑問を持ったルターによる宗教改革によってプロテスタントが始まりました。つい近年までキリスト教といえば、ヨーロッパのバチカンや立派な教会を思い浮べたことでしょう。

しかし今日、その傾向に大きな変化が生じています。ピュー・リサーチセンターの調査によって、世界のキリスト教徒数がヨーロッパで減少し、他の地域で顕著に増加していることが明らかになりました。そして興味深いことに、エホバの証人が増加している国もこのリストと多く重なっています。あまり詳しくは見ていないのですが、今後、証人数が増加する地域も、ある程度推測出来るかもしれません。

■世界のクリスチャン人口は21億8千万人
Prw Forum Study 2011/12/19

ピュー・リサーチセンターによる、世界のクリスチャン人口とその詳細な内容が発表された。その調査によると、世界には200以上の国々のあらゆる年代で、21億8千万人のクリスチャンがいる。2010年の世界人口は69億人なので、そのおよそ3分の1はクリスチャンということになる。クリスチャンは地理的に世界中に存在しており、どの大陸、あるいはどの宗教だとしても、自分たちが世界のキリスト教の中心だということが出来ないのは、疑問の余地が無い。

1910年には、世界のキリスト教徒の3分の2はヨーロッパに住んでいた。今日、世界のクリスチャンのうち、ヨーロッパに住んでいるのはわずか26%に過ぎない。37%はアメリカに住んでいる。24%はサハラ砂漠以南のアフリカに住んでおり、8分の1にあたる13%はアジアと太平洋諸島に住んでいる。

過去100年で、世界のクリスチャンの数はおよそ3倍増加した。1910年には約6億人と見積もられていたが、現在、それは20億人以上となった。しかし、世界の人口もまた急激に増加している。1910年には18億人だったが、2010年には69億人となった。その結果、2010年の世界人口に対するクリスチャンの比率は32%であり、1910年当時の35%とほぼ同じ比率となっている。

ヨーロッパとアメリカは引き続き世界の大多数のクリスチャンが住んでいる地域であるものの、クリスチャン人口が増加している地域は、明らかにそして着実に変化している。1910年、同地域には93%のクリスチャンが住んでいたが、現在、63%にまで減少している。ヨーロッパにおけるクリスチャンの人口比率は1910年には95%だったが、2010年には76%と減少した。一方アメリカでは(北米、中・南米を含む)、クリスチャンの人口比率は96%から86%へと低下した。しかし、同じ時期、サハラ以南のアフリカとアジア・太平洋地域では顕著な増加が見られた。それらの地域では、20世紀初頭はほとんどクリスチャンはいなかった。1910年、サハラ以南のアフリカには、人口比率で9%のクリスチャンしかいなかったが、2010年には63%に増加している。アジア・太平洋地域では、3%から7%に増えている。

更に、以下の点も今回の調査で明らかになっている。

・キリスト教徒は、地理的のみならず神学的にも変化している。カトリックが全体の約50%、プロテスタントは37%を占めており、オーソドックスは12%に甘んじている。他のクリスチャン、例えば、モルモン教やエホバの証人などは、世界のクリスチャン人口の1%を構成している。

・世界全体で見ると、キリスト教は世界でもっとも大きな宗教である。イスラム教は2番目に大きな宗教で、世界人口の4分の1をわずかに下回る信者数がいる。

・ほぼ半数(48%)のクリスチャンは、10の国に住んでいる。北・中央・南アメリカで3ヵ国(アメリカ、ブラジル、メキシコ)、ヨーロッパで2ヵ国(ロシア、ドイツ)、アジアに2ヵ国(フィリピン、中国)、アフリカに3ヵ国(ナイジェリア、コンゴ共和国、エチオピア)である

※ 順位とクリスチャン人口、国内人口比率、世界人口比率は以下の通り

1. アメリカ --- 2億4678万人 - 79.5% - 11.3%
2. ブラジル --- 1億7577万人 - 90.2% - 8.0%
3. メキシコ --- 1億0778万人 - 95.0% - 4.9%
4. ロ シ ア --- 1億0522万人 - 73.6% - 4.8%
5. フィリピン    -- 8679万人- 93.1% - 4.0%
6. ナイジェリア  -- 8051万人- 50.8% - 3.7%
7. 中 国      -- 6707万人- 5.0% - 3.1%
8. コンゴ共和国 -- 6315万人- 95.7% - 2.9%
9. ド イ ツ     -- 5824万人- 70.8% - 2.7%
10. エチオピア   -- 5258万人- 63.4% - 2.4%  

(興味深いことに、エホバの証人の伝道者数が多い国とよく重なっています。2010年度のエホバの証人の伝道者数上位の国々は 1.アメリカ、2.ブラジル、3.メキシコ、4.ナイジェリア、5.イタリア、6.日本、7.ドイツ、8.コンゴ共和国、9.ロシア、10.ザンビア です。イタリア、日本、ザンビアを除く7カ国は世界のクリスチャン人口比率の上位国と重なっています。また中国のキリスト教人口がかなり多いことも注目できます。もし門戸が開かれたら、伝道者数で一躍上位に入るかもしれません。)

・キリスト教は中東で始まったにも関わらず、その地域は最もクリスチャン人口比率が少なく(13%)、他のどの地域と比べてもクリスチャン数が少ない(1300万人)。

・ナイジェリアでは、プロテスタントの発祥の地であるドイツの2倍以上のプロテスタント信者がいる。

・全クリスチャンの90%は、キリスト教が多数派を占める国に住んでいる。わずか10%のクリスチャンが、キリスト教が少数派といわれる国に住んでいる。


※ 以上はレポートの概要です。詳しいこの調査の内容について関心のある方は、こちらをご覧下さい。
  new comprehensive demographic report
   Global-Christianity-exec

ノルウェーで聖書が2011年のベストセラーとなる

2012-01-06 21:44:20 | 興味深いキリスト教一般
激動の年2011年も終わり、2012年が始まりました。皆様も、新たな目標を持って励まれていることと思います。個人的には昨年末から忙しく、ブログの更新が約1ヶ月ぶりとなりました。

さて、このブログも2010年の3月に始まって、早2年近くが経ちました。元々は、JWが関係した面白いニュースやジョーク集などを扱いたいと思っていまして、主に証人が関係した話題で新聞(主にWEB上)のニュースになっているものを取り上げました。やがて、ニュースのみならず、エホバの証人の広報室のサイトや医療上の興味深い記事などからも記事を作ったり、組織の調整なども出来る範囲で取り上げて見ました。基本的には、日本であまり知られていないような情報やニュースを記事にしたいと思っています。

ブログの題名が「ニュースの中のJW」なので、やはりJWが関係したニュースを記事にしたいのですが、いろいろなニュースを見ていると、JWが直接記事に出ていなくても、キリスト教として、あるいはクリスチャンとして興味深い様々なニュースに遭遇します。これは是非知って欲しいなというニュースも少なくありませんので、そうしたものも積極的に取り上げたいと思います。また、JWグッズの特集もしましたが、ニュースとは関係なくても、JWとして面白い、興味深いものも扱ってみたいと感じています。そんな訳で、以前より種々雑多の内容のブログになるかもしれませんが、より、「興味深くためになる」ブログにしていければと思いますので、今後もよろしくお願い致します。

今年最初のニュースはノルウェーからのものです。ノルウェーといえば、去年、大量殺人によって90人以上の人が命を失うというノルウェー史上最悪のテロ事件が起きました。聖書が売れたことは、多少なりとも、この事件と関連があるのかもしれません。(記事では直接の原因とはされていませんが)

■ノルウェーで2011年の年間ベストセラーは聖書
The Guardian 2012/1/3

イギリスの2011年のベストセラーのリストは、ジェミー・オリバーの料理本か、デビット・ニコルスのロマンス物で占められていることだろう。しかし、ノルウェーの読者たちは、別の種類の本を選んだ。聖書である。

約30年ぶりとなるノルウェー語での出版となったこの聖書は、10月に発売されてから年末まで、書籍の売上チャートでほとんど毎週トップの売上を記録した。これまでにおよそ8万冊が売れており、これは予想を大幅に上回るものであった。発売された秋頃には、まるでハリー・ポッターの新作を手に入れようと並ぶ人たちのような列が見られた。最初の発売日には、ノルウェー人たちが聖書の新版を手にしようと、書店へと殺到したのだった。

「私たちは、最初2万5千部しか印刷しませんでした。それで、6~9ヶ月は持つだろうと思っていたんです。ところが、10月半ばに販売を始めて年末には7万9千部売れました。信じられませんでしたね」と、ノルウェー聖書教会でこの出版に携わったスティン・スメモ・ストラチェンは述べた。

「販売されてから、たった一度しか売上首位の座を明け渡していないんです。・・・発売日が厳重に決められていたので、その日の前には、店の外で寝ている人たちもいました。今では十分に手に入るので、ちょっと皮肉な感じもしますけどね」

30人の翻訳者、司祭、大学教授たちが、新しい版のために、原語のギリシャ語とヘブライ語をノルウェー語に翻訳した。12人の作家たちもそのチームに含まれており、文脈をスムーズにする仕事を行った。

「正しく翻訳することは当然に重要なことですが、それを読みやすくするということもまた求められています。文学的に良い言語でなければならないのです」とスメモ・ストラチェンは述べた。

「どの作家たちも宗教家ではありません。彼らは、その翻訳作業に参加することを興味深いことと感じた、非常に優秀な作家たちに過ぎないのです」

小説のようには章句を読むことが出来ない、文語体の聖書も同時に発売され、それも驚くほど好調なセールスだと、出版社は述べている。

公式な資料によると、ノルウェーの人口490万人のうち、80%はノルウェー国教会に所属している。しかし、新版を購入した人がみな、厳格な宗教心からそれを購入した訳ではない。「熱心なクリスチャンだけが聖書を買ったとしたら、これほどの数が販売されたことの説明がつきません」とスメモ・ストラチェンは語っている。

この夏に起きたウトヤ島とオスロでの殺人事件は、聖書の記録的な販売の理由とは見られていない。「正確に述べるのは難しいですが、その事件がこの国と人々に大きな衝撃を与えたことは間違いありません。しかし、販売の成功は、この聖書の出版が文化的なイベントとみなされていたことや、その読みやすさあるのでしょう」と、彼は述べた。

666という数字を付ける事を拒否した男性が解雇される

2011-11-24 21:46:50 | 興味深いキリスト教一般
これはエホバの証人のニュースではないのですが、興味深いのでご覧下さい。ある男性が宗教上の信条から会社のある慣習を拒否し、代替手段を求めましたが、解雇されました。他の人にとって何でもないことでも、ある人には大きな問題となることがあります。この男性の場合がまさにそうでした。それに対する会社の対応を巡り、現在裁判が行われています。では、詳しく見てみましょう。

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Man Fired For Refusing To Wear The Number 666

ジョージア州に住むハイアットという男性は、あるプラスチック工場に勤めていました。彼は敬虔なクリスチャンで、このプラスティック工場に2007年6月から務めていました。



この工場では、会社がどのくらい無事故日数を伸ばしているかを知らせるために、従業員全員が無事故日数が入ったステッカーを毎日作業着に付けることになっていました。

ハイアットは2009年の初め頃から、だんだんと心配になって来ました。というのも、会社の無事故日数が666日に近づいて来たからです。彼はクリスチャンとしての信条を持っており、啓示(黙示録)13章17節と18節の中にある666という数字に関しても強い信念を持っていました。

ハイアットは会社のマネージャーにこう相談しました。「666という数字を付けることは、自分にとって野獣の印を受け入れることと同じであり、地獄へ行くことを宣告されるようなものです」

その時マネージャーは、彼にその番号を付けなくて大丈夫だと言いました。

やがて、会社は2009年3月12日に無事故日数666日を達成しました。

その日が来ると、ハイアットは、彼の信条は「ばかげている」と言われ、日数の入ったステッカーを付けるか、さもなければ3日間の停職を命じられました。

ハイアットは3日間の停職を取りました。しかし数日後には、人事部のミーティングにて彼の解雇が決定されました。

彼は雇用機会均等委員会に訴えました。弁護士によると、委員会は彼が会社を訴える権利があると認めました。

損害賠償と賃金の支払を求めた訴えは、会社が彼を大変な苦境に立たせたとしています。それは仕事を取るか、宗教的な信条を捨てるかという選択です。

現在はベリー・プラスチックとして知られるこの会社は、これまでコメントを発表していません。




CNNのニュースの中で彼がインタビューに答えています。

「私は、決して、絶対に、絶対にそのような番号を自分の体に付ける事をしたくはありません。その数字を受け入れる人たちは地獄で責め苦にあうのです。そんな番号を自分の体につけるなんて、まったく考えられません」

彼の上司はそれは単なる数字のステッカーだと言いますが、彼はこう言います。「いいですか、666は単なる数字ではありません。それは野獣の数字なんですよ。・・・こんな数字を受け入れて、自分の命を失うようなことはしたくありません」

CNNのキャスターはこう述べています。

「無事故のステッカーを付ける事を従業員に要求することは会社の権利です。法的に間違ったことではありません。しかし、彼のような信条を持つ人を受け入れる余地が必要です。ある特定の日に、彼の信条によりステッカーを付けなかったからと言って、会社が危機的な状況になるわけではありません。しかも、彼はその日に休んで穏便にやり過ごそうとしましたが、停職処分を受け、解雇されてしまいました。道理にかなったやり方とは思えません。会社は猛反省して、少なくとも666ドル以上のお金を支払って誠意を見せるべきですね」

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他の人のコメントを見るとハイアットに同情的で、「会社側が配慮すべきだった」と考える人が多いようです。ある人は、「自分の職場でも同じように無事故の日数が表示されるが、666という数字は決して使われず、667という数字に変えられる」と言っていました。中には「665日目に彼が事故を起こし、カウントを0に戻せば良かった」という過激な意見もありました。