キリスト教の歴史はイエスの宣教によって中東で始まりましたが、その発展の中心地は常にヨーロッパでした。キリスト教がローマの国教となり、教皇が国王よりも強い影響力を持った時代を経て、カトリックに疑問を持ったルターによる宗教改革によってプロテスタントが始まりました。つい近年までキリスト教といえば、ヨーロッパのバチカンや立派な教会を思い浮べたことでしょう。
しかし今日、その傾向に大きな変化が生じています。ピュー・リサーチセンターの調査によって、世界のキリスト教徒数がヨーロッパで減少し、他の地域で顕著に増加していることが明らかになりました。そして興味深いことに、エホバの証人が増加している国もこのリストと多く重なっています。あまり詳しくは見ていないのですが、今後、証人数が増加する地域も、ある程度推測出来るかもしれません。
■世界のクリスチャン人口は21億8千万人
Prw Forum Study 2011/12/19
ピュー・リサーチセンターによる、世界のクリスチャン人口とその詳細な内容が発表された。その調査によると、世界には200以上の国々のあらゆる年代で、21億8千万人のクリスチャンがいる。2010年の世界人口は69億人なので、そのおよそ3分の1はクリスチャンということになる。クリスチャンは地理的に世界中に存在しており、どの大陸、あるいはどの宗教だとしても、自分たちが世界のキリスト教の中心だということが出来ないのは、疑問の余地が無い。
1910年には、世界のキリスト教徒の3分の2はヨーロッパに住んでいた。今日、世界のクリスチャンのうち、ヨーロッパに住んでいるのはわずか26%に過ぎない。37%はアメリカに住んでいる。24%はサハラ砂漠以南のアフリカに住んでおり、8分の1にあたる13%はアジアと太平洋諸島に住んでいる。
過去100年で、世界のクリスチャンの数はおよそ3倍増加した。1910年には約6億人と見積もられていたが、現在、それは20億人以上となった。しかし、世界の人口もまた急激に増加している。1910年には18億人だったが、2010年には69億人となった。その結果、2010年の世界人口に対するクリスチャンの比率は32%であり、1910年当時の35%とほぼ同じ比率となっている。
ヨーロッパとアメリカは引き続き世界の大多数のクリスチャンが住んでいる地域であるものの、クリスチャン人口が増加している地域は、明らかにそして着実に変化している。1910年、同地域には93%のクリスチャンが住んでいたが、現在、63%にまで減少している。ヨーロッパにおけるクリスチャンの人口比率は1910年には95%だったが、2010年には76%と減少した。一方アメリカでは(北米、中・南米を含む)、クリスチャンの人口比率は96%から86%へと低下した。しかし、同じ時期、サハラ以南のアフリカとアジア・太平洋地域では顕著な増加が見られた。それらの地域では、20世紀初頭はほとんどクリスチャンはいなかった。1910年、サハラ以南のアフリカには、人口比率で9%のクリスチャンしかいなかったが、2010年には63%に増加している。アジア・太平洋地域では、3%から7%に増えている。
更に、以下の点も今回の調査で明らかになっている。
・キリスト教徒は、地理的のみならず神学的にも変化している。カトリックが全体の約50%、プロテスタントは37%を占めており、オーソドックスは12%に甘んじている。他のクリスチャン、例えば、モルモン教やエホバの証人などは、世界のクリスチャン人口の1%を構成している。
・世界全体で見ると、キリスト教は世界でもっとも大きな宗教である。イスラム教は2番目に大きな宗教で、世界人口の4分の1をわずかに下回る信者数がいる。
・ほぼ半数(48%)のクリスチャンは、10の国に住んでいる。北・中央・南アメリカで3ヵ国(アメリカ、ブラジル、メキシコ)、ヨーロッパで2ヵ国(ロシア、ドイツ)、アジアに2ヵ国(フィリピン、中国)、アフリカに3ヵ国(ナイジェリア、コンゴ共和国、エチオピア)である
※ 順位とクリスチャン人口、国内人口比率、世界人口比率は以下の通り
1. アメリカ --- 2億4678万人 - 79.5% - 11.3%
2. ブラジル --- 1億7577万人 - 90.2% - 8.0%
3. メキシコ --- 1億0778万人 - 95.0% - 4.9%
4. ロ シ ア --- 1億0522万人 - 73.6% - 4.8%
5. フィリピン -- 8679万人- 93.1% - 4.0%
6. ナイジェリア -- 8051万人- 50.8% - 3.7%
7. 中 国 -- 6707万人- 5.0% - 3.1%
8. コンゴ共和国 -- 6315万人- 95.7% - 2.9%
9. ド イ ツ -- 5824万人- 70.8% - 2.7%
10. エチオピア -- 5258万人- 63.4% - 2.4%
(興味深いことに、エホバの証人の伝道者数が多い国とよく重なっています。2010年度のエホバの証人の伝道者数上位の国々は 1.アメリカ、2.ブラジル、3.メキシコ、4.ナイジェリア、5.イタリア、6.日本、7.ドイツ、8.コンゴ共和国、9.ロシア、10.ザンビア です。イタリア、日本、ザンビアを除く7カ国は世界のクリスチャン人口比率の上位国と重なっています。また中国のキリスト教人口がかなり多いことも注目できます。もし門戸が開かれたら、伝道者数で一躍上位に入るかもしれません。)
・キリスト教は中東で始まったにも関わらず、その地域は最もクリスチャン人口比率が少なく(13%)、他のどの地域と比べてもクリスチャン数が少ない(1300万人)。
・ナイジェリアでは、プロテスタントの発祥の地であるドイツの2倍以上のプロテスタント信者がいる。
・全クリスチャンの90%は、キリスト教が多数派を占める国に住んでいる。わずか10%のクリスチャンが、キリスト教が少数派といわれる国に住んでいる。
※ 以上はレポートの概要です。詳しいこの調査の内容について関心のある方は、こちらをご覧下さい。
new comprehensive demographic report
Global-Christianity-exec
しかし今日、その傾向に大きな変化が生じています。ピュー・リサーチセンターの調査によって、世界のキリスト教徒数がヨーロッパで減少し、他の地域で顕著に増加していることが明らかになりました。そして興味深いことに、エホバの証人が増加している国もこのリストと多く重なっています。あまり詳しくは見ていないのですが、今後、証人数が増加する地域も、ある程度推測出来るかもしれません。
■世界のクリスチャン人口は21億8千万人
Prw Forum Study 2011/12/19
ピュー・リサーチセンターによる、世界のクリスチャン人口とその詳細な内容が発表された。その調査によると、世界には200以上の国々のあらゆる年代で、21億8千万人のクリスチャンがいる。2010年の世界人口は69億人なので、そのおよそ3分の1はクリスチャンということになる。クリスチャンは地理的に世界中に存在しており、どの大陸、あるいはどの宗教だとしても、自分たちが世界のキリスト教の中心だということが出来ないのは、疑問の余地が無い。
1910年には、世界のキリスト教徒の3分の2はヨーロッパに住んでいた。今日、世界のクリスチャンのうち、ヨーロッパに住んでいるのはわずか26%に過ぎない。37%はアメリカに住んでいる。24%はサハラ砂漠以南のアフリカに住んでおり、8分の1にあたる13%はアジアと太平洋諸島に住んでいる。
過去100年で、世界のクリスチャンの数はおよそ3倍増加した。1910年には約6億人と見積もられていたが、現在、それは20億人以上となった。しかし、世界の人口もまた急激に増加している。1910年には18億人だったが、2010年には69億人となった。その結果、2010年の世界人口に対するクリスチャンの比率は32%であり、1910年当時の35%とほぼ同じ比率となっている。
ヨーロッパとアメリカは引き続き世界の大多数のクリスチャンが住んでいる地域であるものの、クリスチャン人口が増加している地域は、明らかにそして着実に変化している。1910年、同地域には93%のクリスチャンが住んでいたが、現在、63%にまで減少している。ヨーロッパにおけるクリスチャンの人口比率は1910年には95%だったが、2010年には76%と減少した。一方アメリカでは(北米、中・南米を含む)、クリスチャンの人口比率は96%から86%へと低下した。しかし、同じ時期、サハラ以南のアフリカとアジア・太平洋地域では顕著な増加が見られた。それらの地域では、20世紀初頭はほとんどクリスチャンはいなかった。1910年、サハラ以南のアフリカには、人口比率で9%のクリスチャンしかいなかったが、2010年には63%に増加している。アジア・太平洋地域では、3%から7%に増えている。
更に、以下の点も今回の調査で明らかになっている。
・キリスト教徒は、地理的のみならず神学的にも変化している。カトリックが全体の約50%、プロテスタントは37%を占めており、オーソドックスは12%に甘んじている。他のクリスチャン、例えば、モルモン教やエホバの証人などは、世界のクリスチャン人口の1%を構成している。
・世界全体で見ると、キリスト教は世界でもっとも大きな宗教である。イスラム教は2番目に大きな宗教で、世界人口の4分の1をわずかに下回る信者数がいる。
・ほぼ半数(48%)のクリスチャンは、10の国に住んでいる。北・中央・南アメリカで3ヵ国(アメリカ、ブラジル、メキシコ)、ヨーロッパで2ヵ国(ロシア、ドイツ)、アジアに2ヵ国(フィリピン、中国)、アフリカに3ヵ国(ナイジェリア、コンゴ共和国、エチオピア)である
※ 順位とクリスチャン人口、国内人口比率、世界人口比率は以下の通り
1. アメリカ --- 2億4678万人 - 79.5% - 11.3%
2. ブラジル --- 1億7577万人 - 90.2% - 8.0%
3. メキシコ --- 1億0778万人 - 95.0% - 4.9%
4. ロ シ ア --- 1億0522万人 - 73.6% - 4.8%
5. フィリピン -- 8679万人- 93.1% - 4.0%
6. ナイジェリア -- 8051万人- 50.8% - 3.7%
7. 中 国 -- 6707万人- 5.0% - 3.1%
8. コンゴ共和国 -- 6315万人- 95.7% - 2.9%
9. ド イ ツ -- 5824万人- 70.8% - 2.7%
10. エチオピア -- 5258万人- 63.4% - 2.4%
(興味深いことに、エホバの証人の伝道者数が多い国とよく重なっています。2010年度のエホバの証人の伝道者数上位の国々は 1.アメリカ、2.ブラジル、3.メキシコ、4.ナイジェリア、5.イタリア、6.日本、7.ドイツ、8.コンゴ共和国、9.ロシア、10.ザンビア です。イタリア、日本、ザンビアを除く7カ国は世界のクリスチャン人口比率の上位国と重なっています。また中国のキリスト教人口がかなり多いことも注目できます。もし門戸が開かれたら、伝道者数で一躍上位に入るかもしれません。)
・キリスト教は中東で始まったにも関わらず、その地域は最もクリスチャン人口比率が少なく(13%)、他のどの地域と比べてもクリスチャン数が少ない(1300万人)。
・ナイジェリアでは、プロテスタントの発祥の地であるドイツの2倍以上のプロテスタント信者がいる。
・全クリスチャンの90%は、キリスト教が多数派を占める国に住んでいる。わずか10%のクリスチャンが、キリスト教が少数派といわれる国に住んでいる。
※ 以上はレポートの概要です。詳しいこの調査の内容について関心のある方は、こちらをご覧下さい。
new comprehensive demographic report
Global-Christianity-exec