ニュースの中のJW

WEB上のニュースや新聞などで扱われたエホバの証人のニュースを取り上げます。シリアスな話題から笑えるニュースまで。

エホバの証人を刺し殺した容疑者が鉄道自殺

2010-11-28 10:01:01 | 事件・事故
ドイツで起こった事件です。何が背景にあったのかは分かりませんが、恐ろしい事件です。83才でマシンガンを持って王国会館を襲撃した事件もすごいですね。日本刀(サムライ・ソード)も持っていたようですが、どうするつもりだったんでしょうか。

■ The local Germany 2010/11/08

日曜日に、高速鉄道ICEに轢かれた男性の遺体がエダーシェイム駅の近くで見つかった。彼は、フランクフルト・ヘデンヘイム地区であるエホバの証人(45才)を殺害した容疑者と見られている。

警察は事故現場の近くで免許証などを見つけており、現在、事故と自殺の両面で調べが進んでいる。

土曜日、会衆の昼食時に2人の男性が口論していたと言われている。言い争いは激しくなり、若い方の男性がカウンターからナイフをつかみ、もう一人の胸を刺した。刺された男性はその場で死亡した。

加害者は王国会館から逃げ出し、警察も彼の居場所を特定できなかったが、日曜日の午後3時に遺体を発見した。

DNA鑑定の結果が出なければ確かなことは言えないが、おそらくその遺体は警察が追っていた22才の男性のものと思われる。

警察によると、犯人はまだエホバの証人ではなかったものの、エホバの証人になろうとしていたとのことである。

2009年に、83才になる男がマシンガンとナイフと日本刀を持ってビエルフェルドの王国会館を襲撃し、2010年4月に殺人未遂の罪で11年の実刑を言い渡された。

彼は王国会館の兄弟たちによって制圧されたため、銃器で誰かを傷つけることは出来なかった。しかし39件の殺人未遂で有罪となった。裁判では、彼が所持していた銃弾や武器の数が考慮された。

■補足情報

亡くなったのはドイツベテルの兄弟で、フランクフルト近くの王国会館で、35人のエホバの証人が集まって軽食を取っていた時に事件が起こったとのことです。事件後、ドイツのすべての会衆に手紙が送られ、ステージから読まれた後に掲示されました。加害者はバプテスマを受けて2年になる兄弟、被害者は41才のベテルの兄弟だそうです。また、加害者が突然刺すまで、喧嘩や口論はなかったとのこと。新聞では、犯人は外国人(ドイツ人ではない)であり、ベテルの兄弟は救急隊員が到着した時にはすでに死んでいたとのことです。

時と予見しえない出来事はすべての人に臨む - 鉱山事故から考える

2010-11-26 21:23:19 | 事件・事故
「時と予見しえない出来事とは彼らすべてに臨む」。―伝道の書 9:11

Paradaise blog

最近のことですが、8月にチリの鉱山で作業員33人が地下700mのところに閉じ込められ、10月に奇跡的に全員が救出されたという事故がありました。その中の一人がエホバの証人でした。彼の名はサミュエルといいます。

彼は地下にいる時に家族に手紙を書いており、最初にまず自分の健康が良好であること、次にエホバへの感謝の言葉を述べています。そして、みんなも無事であり、外に出たら9才になる娘のキャロライナにキスをすると書きました。私は、彼の鉱山内での写真や手書きの手紙などを見る機会があったのですが、死と隣り合わせの中で希望が本当に大きな力になっていると感じました。

(ちなみに、実はもう一人、救出後に「自分はエホバへの信頼を決して捨てなかった」といった人がいました。しかし、エホバの証人の家庭で育ったものの、彼自身はエホバの証人ではないという話もあり、真相はよく分かりません。)

heraldsun.com.au

その一方で、11月19日、先週のことですが、ニュージーランドの南島、パイク・リバー鉱山で爆発事故があり、29人の作業員が閉じ込められました。有毒な可燃性ガスが充満しているため救出作業が出来ないでいたところ、数日後に2度目の爆発が起こり生存が絶望的になりました。ロボットによる救出も試みられていますが、今日現在まだ成功していません。

その29人の中に一人のエホバの証人がいました。事故にあった2人のオーストラリア人のうちの一人で、ウィリアム・ジェイソンという兄弟です。2人の息子の父親で、エホバの証人の活発な成員だったとのことです。

状況は日増しに悪くなる中で、奥さんは深く悲しみ食べることも寝ることも出来ない状態でした。それでも「彼女は事態に対処しつつあり、いまはただ夫と子供たちに気持ちを向けています。彼女は、夫が生きていることを信じています。彼女は、彼がきっと家に戻ってくることを信じているのです」と、友人は語っています。

彼女は自分の気持ちを語りました。「私たちの夫や息子たちを助けるために、皆さんが目に見えないところで行なって下さっていることを全面的に支持し、また理解しています」

彼女は夫が生きている可能性は限りなく低いことを知っているのでしょう。
それでも、きっと戻ってくることを信じ続けるその気持ちを思うと胸が痛くなります。



わずか30人前後の、かなり特殊な状況のそれぞれのグループの中にエホバの証人がいたことに驚かされます。しかし、同じ時期に、2人のエホバの証人が同じような事故に会い、一人は救出され、一人は亡くなりました。まさに、「時と予見しえない出来事とは彼ら全てに臨むからである」という言葉は真実です。

人間、明日がどうなるかすら分かりません。将来の希望があるとしても、今、この時に生きていられるのは本当に素晴らしい賜物です。そう考えると、毎日、何をしていても感謝できますし、一日一日を意味のあるものとして大切に生きなければ...としみじみ思います。

アジアで最初の無輸血による骨髄移植が行われる - インド

2010-11-17 21:08:51 | 医療系
インドで、アジア初の無輸血による自己(自家)骨髄移植のニュースです。もっと一般的なのかと思いきや、世界中でアメリカとインドの2つの病院でしか出来ないんですね。輸血でなければ助からないケースがある一方で、無輸血手術が研究される分野は広がっているようです。関連記事2件紹介します。


■ The times of india 2010/11/17

バンガロール

宗教上の理由にしても、あるいは感染症を避けるという理由にしても、今日では無輸血での骨髄移植が可能になった。

バンガロールを拠点とするヘルスケア・グローバル・エンタープライズ(HCG)は、マントル細胞型の悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)を患っているアメリカ人の患者に対して、アジアで初めてとなる手術をこの度行なった。

60才になるカーティス・カーペンターはエホバの証人であるため、輸血を行なう事に消極的だった。彼はニューヨークで化学療法を受けていたが、HCGでカウンセリングを受けることに決めた。他に無輸血移植を出来るところが見つからなかったからである。

HCGの代表であるBSアジャイクマール博士によると、自己骨髄移植は一般的であったとしても、今回の手術で独特な点は、輸血無しで行なわれたということである。「我々の組織は、無輸血の化学療法や手術を専門とし始めている。そして今、移植へも乗り出し始めた。感染の心配は減少する」と彼は述べている。

-ドナー(提供者)無しでの手術

HCGの骨髄移植センター長であるラドヘシャール博士は、無輸血で手術を行なうことは多くの医療上のメリットを骨髄移植にもたらすと語った。以前は、骨髄に注射をするのに針が用いられたが、それは大変痛みの伴うことだった。今では血小板の数が5000を切らない限り輸血の必要はない。この手術の利点は、骨髄提供者を必要とせず、感染症が広がる可能性を下げ、費用を減らし、輸血によって感染する重大な病気の心配がなくなることだ。

幹細胞が骨髄内で再び活性化するのに15-20日かかり、この期間、患者は最大限の看護が必要とされる。

このセンター以外の場所では、患者はこの手の手術を受けるのに10万ドルかかる。しかし、ここHCGではその1/3の費用しかかからない。こうした医療費の安さも、インドがガンの治療場所として好まれる理由となる。

■ Pharmabiz.com 2010/11/17

ヘルスケア・グローバル・エンタープライズ(HCG)は南アジアで最大のガン治療センターであり、アジアで最初の無輸血による骨髄移植を成功させた。世界でも無輸血骨髄移植が出来る医療センターは、HCGとアメリカのペンシルバニアにある無輸血治療センターだけである。

カーティス・カーペンター(60才)はアメリカ人の患者であり、マントル細胞型の悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)と診断された。始めはニューヨークで化学療法を受けていたが、HCGにやって来ることにした。他に適切な治療を行なえるところがなかったからである。彼はまたエホバの証人でもあり輸血を拒否していた。

カーペンターの手術に当たって、HCGの会長であるアジャイクマール博士は、「自己骨髄移植が行なわれるようになってかなり経つが、カーペンターのリンパ腫の場合には、無輸血でそれを行なったことが特筆できる」と述べた。

ラドヘシャール博士は、これまで多くの骨髄移植を成功させており、25件以上の同様の手術を行なってきた。

彼によると、骨髄移植は集中的な医療行為であり、患者には大量の抗がん剤が処方され、自己の骨髄の幹細胞か、組織適合している同種造血幹細胞が必要となる。「我々は、患者がいかなる同種血液や血液製剤をも拒否するために不可能と思われていたことを成し遂げた。挑戦となったのは、ヘモグロビン、白血球と血小板の数値レベルを保つことだった。そのためにいくつもの増殖因子を用い、また遺伝子組換え活性化第VII因子(血液凝固因子製剤) を用いて出血の発生を抑えた」

HCGの医師たちは革命的な治療法を提供して来た。無輸血による自己骨髄移植は感情を持って語られた。「多くの西側からの患者は、複雑で深刻な病気の治療先としてインドにやってくるだろう」とカーペンターは述べた。


エホバの証人 - 出版界の巨人

2010-11-03 19:58:32 | 大会
最近忙しく、久しぶりの更新となりました。今回は、アメリカの出版業界から見たエホバの証人のニュースです。エホバの証人の正確な宗教法人名は「ものみの塔聖書冊子協会」(より正確に言うと、「ペンシルバニア州のものみの塔聖書冊子協会」と「ニューヨーク法人 ものみの塔聖書冊子協会」)ですから、元々出版を強く意識していたことが分かります。

■ Tdg News 2010/10/11

AARP the magazine誌 (470万人の読者がいるアメリカの生活情報誌。主に50才以上が読者)は道を譲り、People誌(375万人の読者がいるアメリカの芸能誌)は席を詰める。世界で最も広く読まれている出版物は、予約購読することも、コンビニで買うこともできない。

ものみの塔誌は、エホバの証人たちの無償の奉仕である、家から家の伝道によって配られており、その配布数は2500万部を誇っている。

ニューヨーク・マガジン・レビュー誌によると、去年、世界の730万人のエホバの証人たちは、15億時間以上を費やして家から家を訪問し、ものみの塔誌(証人たちの信条の指針となる)を人々に手渡した。非常に多くの雑誌が出回っている。毎月、4000万冊近い雑誌が180以上の言語で印刷され、236の国々で配布されている。最も近いライバルと言えるのが AARP The Magazine誌で、2400万冊以上配布されている。

ものみの塔誌(正確には、「エホバの王国を告げ知らせる ものみの塔」)は、「ペンシルバニア州のものみの塔聖書冊子協会」によって発行されている。本部は、ニューヨーク州のイーストリバー沿いのブルックリンにある。同協会は姉妹紙である「目ざめよ」を始め、多くの書籍やブロシュアー、聖書も印刷している。

業務はすべて寄付によって賄われているが、ほとんどは、王国会館と呼ばれる集会場所での、証人たちの寄付から来る。証人たちの全体の収入は明らかではないが、Newsday誌(ニューヨーク・ロングアイランドの新聞)は、2001年に同協会を、ニューヨークのお金持ち企業トップ40の一つとしてリストアップしており、歳入は9億5000万ドル以上と言われている。

ものみの塔誌の使命は各号の裏表紙に印刷されている。--「ものみの塔」誌の目的は、宇宙の至高の支配者であるエホバ神をたたえることです。古代の物見の塔が遠くの様子を見るためのものであったと同様に、本誌は、聖書予言に照らして世界の出来事の意味を示します。天にある現実の政府である神の王国が間もなくすべての悪を終わらせて地をパラダイスに変える、という良いたよりによって人々を慰めます。--

ものみの塔と証人たちの歴史は1879年から始まった。執筆者であり説教師であったチャールズ・テイズ・ラッセルが「シオンのものみの塔およびキリストの臨在の告知者」を発行した時である。

元々ラッセルは、キリストの再臨派の雑誌である「朝の先触れ-Herald of the Morning」誌の編集助手だったが、1879年の数年前から宣教旅行や新聞のコラムで追随者を集めた。そして、再臨派が預言していた1878年に、世界の終わりが来なかったために、再臨派の教義から決別することになった。

彼は、1914年にキリストが地上に再臨して、キリストを信じない者を滅ぼし、証人たちが地上をパラダイスへと変えるようにされるという、新しい教義をスタートさせた。1930年代には、エホバの証人という名称を採択し、1914年にキリストは戻って来たが、目に見えない仕方で戻って来たと教えた。現在証人たちは、「世界の終わりについて特定した言及を控えるようになっている」と、マガジン・レビュー誌(コロンビア大学ジャーナリズム大学院出版)は述べている。

ものみの塔誌の各号は、本部にいる9人の執筆委員会のメンバーによって、一年前から前もって計画されており、中心となるテーマ、例えば育児や離婚などは、各月ごとに決められる。

執筆部門では70人が働いており、ブルックリン本部近くの5つの建物で、合わせて約1500人が働いている。