ニュースの中のJW

WEB上のニュースや新聞などで扱われたエホバの証人のニュースを取り上げます。シリアスな話題から笑えるニュースまで。

韓国における良心的兵役拒否 1

2011-10-10 21:05:46 | 迫害・反対
2回に渡り、協会のメディアサイトに掲載された記事を含めて韓国のニュースを取り上げてみたいと思います。韓国のニュースと言えばやはり良心的兵役拒否によって刑務所に入れられた若い兄弟たちのことを思い浮かべます。

兵役拒否で刑務所を経験した方たちを個人的に何人か知っています。みな明るい若者ですが、当時は暴力を受けたりして、つらい思い出があるようでした。今年の2月に記事にした時点では、(韓国の兵役拒否者 - 1000人近くが刑務所に) 903人が刑務所に入っているとのことでした。

さて今回は、協会のメディアサイト(広報室)のトップページにあるビデオを翻訳しました。是非、この日本語訳を見ながらビデオをご覧になって下さい。内容が良く分かります。このビデオ自体は2008年に作られたものですが、現在まで状況は変わっていないように思えます。しかしあるいは、内部でなにか変化が起きているのかもしれません。

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スポットライト- 韓国における良心的兵役拒否


<<日本語訳>>

世界中で、エホバの証人は平和的で法を守る市民として知られています。
隣人を愛するようにというイエスキリストの命令と調和して、エホバの証人は兵役に付きません。
彼らひとりひとりが下す個人的な決定は、聖書によって訓練された良心に基づいています。

その結果として、過去70年間で13,000人以上の韓国のエホバの証人が刑務所に送られてきました。
この70年間で彼らは、合計で25,000年もの間、刑務所に閉じ込められて来たのです。多くの人が拷問にかけられ、その中のある人たちは亡くなりました。
現在、韓国の600人以上のエホバの証人の良心兵役拒否者が刑務所に入れられています。
それは、世界中で刑務所に入っている良心的兵役拒否者たちの85%に当たります。

-- コメント-- Willy Fautre
「不幸にも、民主主義の国である韓国が、人権を破壊する国のワーストのトップになっているのです」

韓国で良心的兵役拒否が最初に問題となったのは、1939年のことでした。
それは、韓国が日本に占領されていた時のことです。
約40人の韓国のエホバの証人が、日本の戦争行為を支持しなかったと言う事で刑務所に入れられました。その結果、4人が亡くなりました。

1945年に、韓国は日本から解放されたも関わらず、エホバの証人への不当な扱いは韓国政府によって続けられました。

-- インタビュー -- Chan Choi
私たちが徴兵センターで経験した痛みと苦しみは言葉にすることが出来ません。
例えば、トッコチャン というものがあります。
それは、一人用の独房という意味です。
小さすぎて、座ることが出来ません。
立っているしか出来ないのです。
彼らは、こうした小さな独房に人を入れて、17日間もの間苦しませるのです。

これらの刑罰はもはや使われなくなったとはいえ、韓国は引き続き良心的兵役拒否者を迫害し投獄しています。

-- 地下鉄の映像 --
2001年にメディアが明るみに出すまで、人々はエホバの証人が不当に扱われていることを知りませんでした。

-- コメント -- Hong Koo Han
「2001年2月に 1,600人ものエホバの証人が刑務所に入れられていることが報道されて、人々はみな驚きました」

メディアは大きくこの問題を扱い始めました。
裁判の判決が下りました。
様々な会議や聴聞会がこの問題を扱いました。
そして2005年、人権に関する最も上位の機関が、良心的兵役拒否者に対する前例を見ないほどの政府への声明と共に、一気に国民の注目を集めました。

-- ニュース --
「本日、国家人権委員会は、宗教的な理由で兵役を拒否する者に代替サービスを提供するべきであると勧告しました」

その年の内に、韓国の良心的兵役拒否者の問題は、増し加わった国際的な調査を引き起こしました。最も注目すべきものは国際連合のものです。
2006年11月、国際連合は、韓国が国際条約の公約に違反しているとの決定をしました。

-- コメント -- Jung Hee Lee
「国際連合人権理事会は良心的兵役拒否者の権利について、重要な決定を下しました。国家の政党は兵役から免除されるという良心的兵役拒否者の権利を認めるためあらゆる手段をとらなければならない、というものです」

韓国はまだこの命令を履行していませんが、これらやほかの展開は、韓国政府の一部の態度が著しく変化することに貢献しました。
そして今度は、重大な発表が2007年9月18日に行われました。韓国の歴史上初めて、国防省は兵役拒否者に対して代替サービスを提供する意図があると発表したのです。

-- ニュース --
「宗教的信条のために兵役を拒否する人たちのために、2009年の始めには、代替サービスが採用されるでしょう」

法律の専門家カーマンは 国防省の意図に関する最近の発表を知りました。
これは良心的兵役拒否者たちにどんな意味を持つのでしょうか。

-- コメント --
「最近の発表では、韓国政府は、実行可能で具体的な代替サービスの解決策を施行することを約束しました。それは、韓国に関しての歴史の最後のページが開かれたかのようです。もちろん、楽観的であることには注意深くなければなりませんが、代替サービスは、過度な長さであってはならず、文官の監督下におかれるべきで、軍の監督下には置かれてはなりません。またもちろん、人道的に行われなければなりません」

-- コメント -- Jaeseung Lee
「これは、歓迎されるべき、非常の大きな前進だと思います。最近、韓国人が国連事務総長になりました。国際社会からの信頼が関係しているという事実からすると、人権は国際的に当たり前な基準でありますから、代替サービスがうまく施行されて人権と調和することを願っています」

韓国政府が国防省の発表に従うならば、良心的兵役拒否者に対する敬意と思いやりをもった新しい時代が来るでしょう。

600人以上のエホバの証人たちが現在刑務所に入っており、さらに多くが裁判を待っています。彼らは一日も早く韓国政府が公約を守って代替サービスを施行することを願っています。

韓国が、最終的に国際社会の良心的兵役拒否者の人権に対する認識を受け入れる時、彼らは、生産的な市民として人生を再び始めることが出来るのです。