ニュースの中のJW

WEB上のニュースや新聞などで扱われたエホバの証人のニュースを取り上げます。シリアスな話題から笑えるニュースまで。

求む - エホバの証人の従業員

2010-04-26 19:32:29 | 励みとなるニュース
「求人 - エホバの証人を希望」 - ポーランド 2009年9月

Gazeta Wyborcza (写真は記事のお店ではありません)

ポーランド中心部、ウッチにある衣料品店が、特にエホバの証人を店員として探しているという求人があった。

「彼らは正直で、信頼でき勤勉に働く」とウッチにあるスーパーマーケットにあるチェーン店、オーシャンの人事部門のコンサルタントは述べた。「かつて我々はエホバの証人の店員を使っていましたが、彼はとても優秀な従業員でした。彼はどんな人にでも、我々の店から買い物をするようにと説得することが出来ました」

ある人は、宗教によって人を探したり判断したりするのは労働基準や他のポーランドの憲法の条項に違反していると述べている。

また人事部門パートナーのイザベラは「これは差別だ」と言った。

オーシャンの首脳部はこれを否定し、差別ではなく選択だと語っている。


※ エホバの証人が勤勉であるという評判が立つことはいいことですね。証人の皆さんは仕事まじめに頑張りましょう。


エホバの証人の逮捕がロシアで始まる

2010-04-21 20:14:06 | 迫害・反対
「エホバの証人の逮捕がロシアで始まる」 - ロシア 2010/3/12

digital journal

今年の2月から50人以上のエホバの証人が逮捕されたり留置所に入れられている。彼らは全国規模の公な抗議活動を行って、彼らの宗教の自由がどれほど抑圧されてきたかをパンフレットの配布によって訴えてきた。

1200万枚の「歴史は繰り返すのか?ロシアの人々への問いかけ」と題したパンフレットが2月26日から15万人のエホバの証人の奉仕者たちによって配られた。裁判所から過激主義のレッテルを貼られた宗教グループとして、迫害をされて来たことをロシアの人々に知ってもらおうとしてのことだった。

デジタルジャーナル誌がロシアのRostov-on-Don地方の最高裁判所がエホバの証人の活動を違法としたのを報じたのは去年の12月のことだった。証人たちの施設を差し押さえ、聖書物語と代表的な雑誌「ものみの塔」を含む34の彼らの出版物を過激として認定した。

大衆の意見を動かそうというエホバの証人側の努力は、彼らの出版物や活動を禁止し続けているいくつかの裁判所を意識してのものだった。

2月にロシア政府は、北モスクワを含むエホバの証人の建物を没収する方向で動いてきた。そして今や法執行側はTaganrog地方の町の王国会館を閉鎖させた。

ロシアのエホバの証人の広報担当であるグレゴリーは、裁判所の決定の後、禁止の前の段階で10回も全国で嫌がらせを受けてきたと述べた。

エホバの証人たちにとって、政府の行動は陰鬱なソビエト時代を思い出させる。

エホバの証人の行政センターの議長であるヴァシリは報道に対してこう述べた。「ソビエト体制で、始めにエホバの証人は社会生活から追い出され、地下に潜ることを余儀なくされた。それから、人々から隠れて暮らすことを選ぶ暗い宗派と言われた。それが今日またエホバの証人に当てはまろうとしている。過激主義者たちと戦おうという口実の元、彼らの資産が没収されている一方で、他の宗教から以前に取り上げた資産が返却されている」

アジアニュースによると、先月(2010年2月)に配布された4ページのパンレットは「彼らが迫害され、過激主義者たちと言われ、徴兵を拒むため犯罪者として扱われること」を非常に批判していた。

わずか15年前には、多くの経験あるエホバの証人たちが特別に「復権証明書」を受けた。しかし今やその同じ復権した人たちのポケットには過激主義者としての罪状がはいっており、宗教活動を地下で行うように強制されている。

※ 2月にはロシアのエホバの証人たちが大々的にキャンペーンを行いました。その時使われたパンフレットがこれです。

「歴史は繰り返すのか?ロシアの人々への問いかけ」

一部で王国会館の閉鎖や会衆の解体となったようですが、こうした判決が一部でとどまることを願っています。

もしあなたの上司がエホバの証人だったら?

2010-04-18 21:40:39 | ちょっと面白いニュース
「ユダヤ人、ゲイ、ジプシー、元精神障害者が上司に? 冗談でしょ」    ポーランド  Gazeta news 2007/11

Gazeta's new poll


ガゼッタニュースの投票。ポーランド人の不寛容にようこそ!

我々は投票による見えない偏見を探ってみた。直接は聞けない質問だが、ポーランド人の大半が上司として受け入れられるのはどんな上司だろうか。これはいわゆる投影法という方法である。人々は自分の見方を多くの人の見方に照らして判断するものだ。

他の人を受け入れられるか一般的な質問をするよりも、他の人たちが我々に何をするべきを話してくれるかを聞いてみることにした。深く大きな不寛容さが明らかになった。

女性が仕事で目に見えない障害に直面するとしても、女性が上司であることには90%の男性と女性が問題ないと考えた。上司が女性であるということは何の問題にもならないようだ。

しかし、もし上司が車椅子に乗っていたらどうかという質問では、31%の人が受け入れられないと答えた。もしその上司がエレベータで動けなくなったり、縁石にはまったりして助けを求めたりしたら、職場での威厳は崩れ落ちてしまい、会社にとって戸惑いとなる。

上司の宗教は個人的な問題のように思える。個人の自由にさせようではないか。しかし、ポーランドでは少し事情が違う。

回答者の75%は(これは2番目に最も受け入れられる上司となるが)、自分がカトリックであることを前面に出している上司(例えば仕事中にロザリオを祈っているとしても)を受け入れられるとしている一方で、41%の人のみがエホバの証人の上司を受け入れられると答えており、無神論者もそれほど高くはない。

たとえそれを前面に出して実践していても、カトリックの信者であることはいまだにポーランドでは、職場において大きな利点となる。

73%の回答者は、アメリカ系ポーランド人を上司として受け入れるそうだ。アフリカ生まれのポーランド人はどうだろうか。その場合は45%ほどが一緒にやっていけるに過ぎない。

ローマ人やアラブ人たちにとってはさらに状況が悪くなる。回答者の75%はそれを受け入れることはできないそうだ。

上司がアメリカ生まれの女性だったらどうだろうか。彼女が白人でカトリックだった場合に限って受け入れられる。しかし有色系だったり黒人だった場合は論外だ。

しかし、すべての白人が受け入れられるわけではない。もしわし鼻だったりするとすこし面白いことになる。我々の半数はユダヤ系のポーランド人は受け入れられない。受け入れられたとしても、その上司は我々ポーランド人と同じようにユダヤ人が忌避する食べ物でも特にこだわない、浅黒い肌の男だろう。我々はよく、ポーランドにおいての反ユダヤ主義は静まってきていると言う。Jedwabne(ポーランド人によるユダヤ人虐殺事件)以降は特にそうだが、しかし相変わらず偏見は存在している。ユダヤ人の上司は明らかにありえない。

同性愛者への割合は本当に低いものだ。わずか16%のポーランド人がゲイの男性と女性を上司として受け入れられるに過ぎない。

私たちは、同性愛者についての沈黙の掟をこれまで書いてきた。「あなたの頭を突き出させるな。そうすれば迷惑をかけることはしない」。これはフーリガンから「ホモをガス室に送り込め!!」などと罵倒されることを防いできた。大統領が述べたように、「同性愛者たちを公式に推奨することはない。しかし彼らが同性愛者としてではなく、一市民として自己を表現するのならばそれを禁じることはしない」

投票は単なる沈黙の掟以上のものが我々にはあることを示している。それは敵意と排他的な精神だ。当時教育大臣だったGiertych氏が、中央教育訓練施設の長を解任したときのことを覚えているだろうか。長は、学校が同性愛者の団体の代表者を学校に招いて、寛容についてスピーチしてもらうように提案した教科書の件で解任されたが、とくに抗議などはなかった。

また同氏がヘイデルバーグに国民を代表して反同性愛者運動の施設を立ち上げたときはどうだっただろうか。44%ものポーランド人は「同性愛者の宣伝はヨーロッパで勢いを増しており、すべての若者たちへと影響を及ばしている。これは家庭を弱くしている」というGazetaの投票に同意し、44%は「同性愛者は自然の法をゆがめている」と考えた。

男性が男性に惹きつけられるのが何が悪いのだろうか?女性が女性に恋に落ちることは?彼らが私たちの上司になることは出来ないことだろうか?最近まで閉ざされた伝統主義的な国だったアイスランドでは、いまではルーテル国教会が同性愛者の結婚を執り行っている。それでもその島は海に沈まずにやっていけているのだ。

では過去に精神病の治療を受けて今では回復した人は何か問題があるだろうか。

周りを見れば、あなたもきっとそのような人を知っていることだろう。私はかつて精神病棟で働いたことがあったが、患者としてきた成功者や有名人たちに会った。治療を終えて彼らは自分たちの仕事へと戻っていった。

しかし93%ものポーランド人が精神病はどこまでいっても精神病だと考えている。こうした人々は黒人やユダヤ人、ローマ人や同性愛者たちさえよりも上司としての立場には向いてないと考えられている。

同様の態度が元受刑者にも向けられている。わずか14%のポーランド人のみがこうした人が他の人の上に立ってもいいと考えている。

さらにもうひとつ耳の痛い話だが、4分の3の回答が、70才以上の人が上司になることを受け入れられないとした。

これはめったに語られない偏見かもしれない。年をとりすぎている。出来やしない。私はただこれらの投票の結果がレオ・ベーンハッカーへのあてつけにならなければいいのだがと願う。

/// ポーランド人が上司として受け入れられるかのアンケート ////

                     はい  いいえ

女性                    90    10
カトリックであること公言している人     75    25
アメリカ生まれのポーランド人        73    27
車椅子の人                 70    30
無神論者                  57    20
アフリカ系ポーランド人           53    47
ユダヤ系ポーランド人            52    48
エホバの証人                41    59
70才以上の人               28    72
ローマ系ポーランド人、ジプシー       27    73
アラブ系ポーランド人            23    77
ゲイ・レズビアン              16    84
元受刑者                  14    86
元精神病者                  7 93


※ まあどこも本音ではそうなんでしょうけど、人種が絡んだ差別意識は強いものがありますね。日本人などはどのくらいに位置するんでしょうか。あと数ある宗教の中でエホバの証人が入っているのが興味深いですね。それほど認知されているということなのかもしれません。

最重要指名手配犯 - 元奉仕の僕 その3 その他の訴訟

2010-04-14 19:20:41 | その他の話題
第3回目のこの記事では、同時期にものみの塔協会を対象にしたその他の訴訟が取り上げられます。内容は前回から続いています。


結局、16人の被害者と8人の小児わいせつ容疑者が関係した全部で9件の訴訟が起こされ、フレデリック・マクリーンを除いた(逃走中)全員が有罪判決を受けた。その中には、テレビの司会者や子供たち向けの娯楽を企画していたラリー・ケリー、カルフォルニアのウッドランドの会衆で若者との書籍研究を司会してたといわれるテモテ・シルバがいる。シルバの場合は、1987年には会衆は彼の問題を知っていたと思われる。しかし、引き続き彼は子供たちと共に働くことが許されていた。

元エホバの証人で、現在はこの問題に関して組織の批判活動をしているバーバラ・アンダーソンは「エホバの証人の方針は、子供たちを守るよりも小児性愛者を守っている」と熱く語る。アンダーソンは近頃、「アメリカの宗教において隠された小児性愛」というタイトルで訴訟の書類をCDにまとめた。

アンダーソンは、1990年代にものみの塔の世界本部で働いており、会衆から送られてくる小児への性的虐待についての苦情の手紙を扱う仕事をしていた。その中で彼女は矛盾に思いが向き始めた。独自で調査を行っていくうちに、彼女は性的虐待をした者に対しての内部処理の書類を発見したのだが、そこで協会は聖書に基づく「二人の証人」のルールを適用していた。協会は、性的虐待をした者に対してもう一人の証人が必要であるとしていたのだ。「それは(ひそかに性的に虐待されている状況でもう一人の証人を出せというのが)不可能なことだ」と彼女は言う。

アンダーソンはまた、協会の本部が性的虐待の報告を秘密のファイルにまとめてしまっていたとも述べている。

最近の訴訟の中で、協会本部が地元の会衆から報告された性的虐待に関する内部記録を保管していたという証拠が明らかになっている。

裁判の書類の中には「幼児虐待の電話メモ」といわれる書式が含まれている。「考えても見て下さい。彼らは、幼児虐待の電話メモと名前の付いたメモを作って印刷しているんですよ。そういった事例をたくさん扱ってきたんでしょうね。でなければそんな書式を作る必要がどこにあるのでしょうか」

この電話メモは、協会本部の電話担当者が地元の長老たちから電話がかかってきた時に、質問形式で使えるようになっている。そのメモにはチェックするためのボックスがあり、問題が起きた会衆が、法律により警察に容疑者を通報する州にあるか、報告を必要としない州にあるかがチェックできるようになっている。もし報告の必要な州である場合、電話担当者は、地元の長老たちに「番号が探知されないような所から、例えば公衆電話などから匿名で通報をする」ようにとアドバイスを行うとのことだ。

協会は一貫して性的虐待をした疑いのあるものを通報」する法律に従うようにと勧めている。これらの法律は複雑だ。アメリカ保健社会福祉省によると25の州では、聖職にあるものは虐待の容疑がある者を通報しなければならない。しかし、そのなかの21の州では教会内部での通信は除外されるとしている。また他の16の州では包括的な通報の法律があり「だれでも」と言われるなかに聖職者も入っているものと解釈されている。その中の7つの州ではそれに加えて教会内部の通信を特別に保護している。

NBCが受け取った声明によると、エホバの証人は「小児性愛者を大目に見たり匿ったりはしない。長老たちはこうした犯罪を犯して悔い改めない犯罪者は追放します」と述べている。協会によると、エホバの証人の中でこうした犯罪はまれであるという。また声明では「組織は被害者たちを黙らせるということは無く、会衆の成員たちは誰でも、恐ろしい犯罪について当局に通報する権利を当然のごとく持っている」と述べられている。協会はこれまで小児への性的虐待に関する記事をいくつも発行してきた。10月号の目ざめよ誌でも表紙の記事でそれが扱われている。「それらの記事では、子供たちを性的虐待から守ることを我々が気にかけていることが明らかにされています」と声明では述べられている。

引き続き、フレデリック・マクリーンは逃走中である。アメリカ連邦執行局によると、彼は武装していると考えられており危険である。自暴自棄になっている恐れがある、とのことである。


※ エホバの証人はそれぞれの会衆内である程度深い人間関係を持つことになると思います。その深さの割りに全体的にはこの事件のようなケースは多くはないと思いますが、何か起きた際のその処理の仕方などやはり未熟な点があったのかもしれません。今では長老団への手紙の中でも明確な指示が出ています。犯罪者が会衆に紛れ込んだとしても、未然に被害を防ぐことができればいいのですが。幼年期につらい経験をする子供がいなくなるように願っています。

最重要指名手配犯 - 元奉仕の僕 その2 和解金の内訳

2010-04-13 22:43:31 | その他の話題
前回の記事でアメリカで最重要手配犯の一人として追われている元エホバの証人の奉仕の僕のことを取り上げましたが、今日はその続報というか、前回の記事より2年前の2007年の新聞から関連したニュースを取り上げます。ちょうどこの頃はエホバの証人の内部での子供たちへの性的虐待が話題になっていた頃で協会は9件の裁判を抱えていました。協会からの和解金が具体的に書かれています。


「エホバの証人に対する訴えの新たな証拠」 - 2007年11月 NBC NEWS

フレデリック・マクレーンはアメリカの最重要指名手配犯の一人で、カルフォルニア州で17の小児性犯罪の罪に問われている。刑執行側の筋によると、被害者の家族が2004年に問い詰めたところ、自分のやったことを告白したそうだ。しかし逮捕される前に彼は逃走した。

当局によると、彼は10年以上に渡って少なくとも8件の被害者が確定している。一人の被害者は100回以上に渡って性的いたずらをされたと連邦執政局は述べている。副局長のトーマス・マランダはこの56才になる逃亡者を追い続けているが、マクリーンが地元のサンディエゴに近い会衆で、責任ある立場(奉仕の僕)から得られる信頼を利用して犯行に及んでいたと語った。さらに、「彼の会衆内での役割は大きなものであり、それが会衆で彼を被害者に近づけるものとなってしまった」とも述べている。

彼の会衆内での役割はまた法的争いの重要なポイントともなっている。去年、ある被害者の家族たちはエホバの証人に対して裁判を起こした。マクリーンの地元の会衆とものみの塔協会の本部に対してである。ものみの塔協会はマクリーンが小児愛者であることを知っていた、あるいは知るべきだったとの主張である。

最近になってエホバの証人はこの訴訟とその他8件の同様のケースにおいて、自分たちの過失は認めないながらも和解金の支払いに合意した。いずれのケースにおいても子供たちに性的いたずらをしていた男性たちのことを教会側は知っていたと言われている。これらの事件の和解金は秘密とされている。

しかしながら、NBCニュースはマクリーンの裁判での和解金のコピーのひとつを入手した。それは協会側の支払いが潜在的に多額のものであることを我々に教えてくれるだろう。裁判所の記録によると、原告者に対してものみの塔協会は $781,250 (約7000万円)を支払ったとのことだ。原告者は3才から9才になるまでマクリーンに性的な虐待を受けてきたとされている。(裁判費用などを支払った後、原告者が実際に手にしたのは$530,000(約5000万円)と見られている)

被告側の弁護士はコメントを拒否している。

エホバの証人はどの裁判についても特にコメントはしていない。しかし、NBCに寄せられた判決文によると、「これらのケースの被害者のため、我々は喜んで和解に応じます。私たちは、被害者たちが性的虐待のために被った苦しみを心から受け止めております。世界のエホバの証人たちは嫌悪すべきこの犯罪と罪の下に一致して当たっていきます」

(全文も掲載されています。読みたい方がいれば訳したいと思います)

こうした裁判によって明らかにされた内部記録は、なぜ協会側が事件の和解に応じたかのヒントを与えている。記録によると、協会は立場ある成員たちが子供たちを性的に虐待していた事実を知っていたがほとんど何もしてこなかったと述べている。協会は、内部での審理過程(告白を受けて罰を与える)を通して、地元の会衆の長老たちが問題になっているいくつものケースを把握していたと言われている。

一例として、ヘンダーソンはカルフォルニアのレッドブラフで長年に渡って長老だった。そして、連続した性犯罪者でもあった。1994年の手紙を含んだ最近明らかになった記録によると、1970年代にカルフォルニアの別な町でヘンダーソンは教会からの懲罰を受けて責任ある立場を解かれていた。しかし、彼はやがてその立場に復帰した。1980年代には別の教会の内部記録によると彼は少年を性的に虐待していた。しかしそれが「事実であるとは思えなかったので忘れたことに」されていた。

1994年10月までに彼は会衆の主催監督になっていた。会衆内でトップの地位にいたのである。会衆の記録によると、会衆のある被害者の父親から問い詰められ、ヘンダーソンは他の長老たちに自らそのことを告白した。しかし彼は3年前以上前にその少年への性的いたずらをやめていたと言った。この3年という期間は大きな意味を持つことだった。なぜなら、当時協会は、罪を犯したものが三年以上悔い改めれば懲らしめを解除するという方針を明らかに持っていたからだ。

ヘンダーソンの告白にもかかわらず、長老たちはカルフォルニアの当局に通報をしなかった。(1994年の段階で、カルフォルニアの法律では教会関係者が虐待していると疑われる場合の通報が強制ではなかった。1997年にこの法律は修正された)その代わりに、長老団は独自に調査を行った。ヘンダーソンとその妻が休暇で出かけている時である。数週間後、長老たちはヘンダーソンの話におかしな点があることに気付いた。そしてもう一度ヘンダーソンを問い詰めた。ヘンダーソンは被害者を虐待していたのは2年半前であること、また1970年代に犯した同じような犯罪で賠償金をいまだ支払っていることを認めたのである。

長老団はヘンダーソンを主催の立場から解き、会衆で彼が罪を犯したことを発表し公に戒められるようにした。しかし詳細は明らかにされなかった。また当局に通報することもしなかった。

しかし被害者の家族が当局についに通報した。警察が調査を進める中、長老たちはヘンダーソンに再び問い尋ねた。彼は、彼自身の息子も含め、他の子供たちにも性的いたずらをしていたことを告白した。この時点において、ついにヘンダーソンは排斥された。その間、捜査当局は地元の長老たちと連絡をとった。彼らは捜査に協力的だった。

1994年12月、ヘンダーソンは逮捕された。1995年、彼は3件の性的虐待の容疑で起訴され、4年4ヶ月の懲役が言い渡された。1998年には仮釈放されて、他の土地のエホバの証人の集会に出席するようになった。

ヘンダーソンと同様に、カルフォルニアのレッドブラフのエホバの証人の一人だったアルビン・ハードもまた排斥された。ハードの場合、記録によると1981年に会衆は初めて性的虐待の事実を知った。その時地元の会衆はものみの当協会に手紙を送った。5才、9才、11才の3人の子供に性的いたずらを行ったので排斥となったと説明した。

最近の訴訟記録によると、1980年代後半に、ハードは長老たちに対してさらに4人の子供たちに性的虐待を行っていたと告白していたことを認めた。彼のそのとき受けた懲らしめは「個人的な戒め」だった。言い換えれば、会衆の長老たちは彼を口頭で厳重注意しただけだった。そして他の会衆の成員には決して彼の性向については話さなかった。明らかに、会衆は警察や児童福祉当局に情報を伝えていなかった。

1990年代、ハードはサウスダコタに引っ越した。彼は自分の性向と過去の小児虐待の過去を長老に話した。しかしそれは当然のように秘密にされた

2003年にハードはオレゴン州に引っ越した。そこで彼は再び小児虐待へと走ったのである。2004年1月、彼は5才の少年に対する性的いたずらの罪で起訴された。彼は有罪とされ、現在、懲役6年3ヶ月で服役している。彼は刑務所でのインタビューを拒否した。


※ 記事が長いのでここで一区切りとします。続きの記事は 「最重要指名手配犯 - 元奉仕の僕 その3」で取り上げますので、そちらをご覧下さい。