とうとう保育の介護保険化が始まったか…

2015年02月05日 | 日記
現在子どもが通っている公立の保育所から来年度の「入所承諾書」と「支給認定証」が届きました。

これまでとは異なる入所申込み方法に戸惑っている保護者は多いと思いますが、新制度に移行したことで、これまでと何が変わるのか、どう変わるのかがこの時点で明確にわかっている保護者は少ないと思います。というか、ことの重大さが全く知られていないことが恐ろしくもあります…

情報公開に問題があるから知らないのか、知ろうとしないから情報公開がうやむやでも気づかないのか…

うちの娘は標準時間(11時間)で認定されていました。今年年長で、保育の必要ありなので2号認定です。

認定証の下のほうには、決定に不服があるときは、異議申し立てができることが書かれています。介護保険ではおなじみのこの文言ですが(介護保険の場合は都道府県への審査請求ですが)この意味がわかる保護者はどれだけいるでしょうか。また、施設は第3希望まで記入しますが、すでに通園している場合、第2、3はそれほど考えずに適当に書いたりしています。万が一第2、3希望の園に決まった場合は自分の希望ということで異議申し立ては認められないのだろうか…

幼保一元化はずいぶん前から議論されており、ようやく認定こども園制度をベースに新しい制度が始まったわけだが、「すべての子どもたちに質の高い幼児教育・保育を」の理念は風前の灯になっていないだろうか…

保育の介護保険化とはよく言ったもので、制度発足から15年経った今、介護保険がどのように変わったかを見れば、保育が「親の就労などに関係なく、みんなこども園に行けてハッピ~」というわけにはいかないことがわかります。

保育という現物給付から個人への現金給付になるところが大きな転換点です。これまでは、医療保険と違い、施設への自己負担金支払いもなかった(保育の実施運営義務は市町村にあり、委託されている私立保育所の場合も、保護者は市町村に保育料を支払い、一旦は市町村の歳入となり、そこから園に運営費が支払われていた)保育サービスですが、今後は施設への支払いとなります。

10年程前、保育所の運営費が用途が決まっている補助金から一般財源に変わったころ、公立の保育所で臨時保育士として半年ほど働いていました。地方公務員である正規職員を上回る数の非正規・臨時職員の多さに驚いたものです。あれから10年、ここまで保育界が根底から変わるとは予想もできなかったです。

今後、市町村によって、こどもたちの養育・教育環境が大きく変化するだろうと思います。介護難民ならぬ保育難民が出現するかもしれません。

国政選挙よりもさらに関心の低い地方選挙ですが、子どもの医療助成や保育・介護など、生活に深く密着した施策を担っていることを思うと、この関心の低さは致命傷です。地方の郡部においては名誉職・閑職となってしまっている地方議員ですが、これじゃあ、地方の消滅も幻想ではなくなる…

有事には逸材が出るというが、有事を平時と勘違いしていればでるものもでない…

今は平時なのか?
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