在宅の行く末は孤独死か…

2014年12月16日 | 日記

名古屋に住む80代の夫婦が死亡、足が悪く寝たきりの妻を夫が介護しており…というニュースを見て、夫が暗い声でつぶやきました。

在宅やとこうなってしまうんか…

私はそんなことないよ、みんながみんなこうなるわけじゃあないよ、と言いたかったです。在宅での老老介護=孤独死ではないはずですから。でも反論できなかったです。

先々週北陸地方に大雪が降りました。朝起きたら硬くなった雪の上にさらに重い雪が積もり、駐車場から車をだして、他の車の轍に乗せるのに恐ろしく時間がかかりました。私たちの住む町内に除雪車がやってきたのは、午後も遅い時間でした。

介護や医療は在宅がすごい勢いで進んでいますが、訪問介護や看護はそもそも効率が悪いものです。住み慣れた地域で自分らしく生きるという美名のもと、利用者負担の大きい在宅介護・医療が主流になれば、こんな大雪の時は、ヘルパーやナースがいないと生命が維持できない人たちはどうなるのでしょうか。

冷蔵庫の中が空っぽで、ヘルパーが買物に行ってくれないと食べるものがないというとき、大雪でヘルパーが来れなかったら…経管栄養や酸素吸入をしている人、インシュリン注射をしてもらわないといけない人、透析が必要な人、在宅において、誰かの手を借りないと生きていけない人は、死んでしまうじゃないですか。

デイサービスの車が動かない、雪で進行不可ってこともありますよ。地域によってはとんでもない山のてっぺんに住んでる人がいて、ヘルパーやナースが通ったり、デイサービスが送迎したりするわけですが、こういうところを優先して除雪しないといけません。

住み慣れた地域で馴染みの関係を保持しながら介護を受けるのはけっこうなことですが、緊急時(地震や津波だけじゃないですよ)にどうするのか、それぞれの事業所が考えればいいってもんじゃないですよ。

それにですね、在宅介護・医療では枕詞のように言われる、「住み慣れた地域、馴染みの関係」ですが、そんなものと無縁の人が多いと思います。向う三軒両隣でさえあやしい人がいると思いますよ。というか、圧倒的大多数かも…

女性の社会進出なんていってる場合じゃないです。男性の家事進出、地域社会進出のほうが喫緊の課題です。女性も最近は就労で地域に無頓着だったり、親子そろって孤独だったりしますが、それでもまだ男性よりはマシなはず…

今の在宅ビューティフォー!トレビアン!は危険です。別に施設を礼賛しているわけじゃあないんです。ただ、物事にはよい面も悪い面もあるのに、悪い面は言わないようにして、よい面ばかりを強調しているのは胡散臭すぎます。

孤独死ですが、自宅で一人で、あるいは夫婦二人っきりで死んだから「孤独死」ではないですよね。家族と同居している人の「孤独死」老人ホームやグループホームでの「孤独死」はニュースにならないだけで多いと思います。施設だと、職員が忙しくて死後かなり時間が経ってから発見することはあるだろうけど、さすがに数日後ってのはないから…

自宅で1人で亡くなって、数日後アカの他人に発見されたからって、それを「孤独死」と決めつけるのもなんかなぁとも思います。

「孤独死」したなどと言われたくない人は、面倒くさくても人付き合いをしましょうね。

 

 

 

 

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