子どもの声がうるさいからイライラするのではなく、イライラするからうるさく聞こえるのです

2014年12月01日 | 日記

子どもの声は「騒音」か

八戸工業大学大学院教授の橋本典久さんによると、保育園や公園などで子供が発する声をめぐるトラブルが相次いでいるそうです。

誰もがとうてい我慢できないような大音量はともかくとして、かつては「地域の音」として容認されていた程度のものが、今では騒音扱いされ、一部では裁判沙汰になっており、東京都では保育園などの建設中止の事例もあるということだ。

少子化によって地域で子どもと接する機会が減っていることを指摘する声があるなか、橋本さんは違う考えを持っています。

橋本さんの研究室が2006年度に全国の自治体に対して行ったアンケート調査では、騒音トラブルの1位は「犬の鳴き声」だったが、これは犬と地域社会の接点がなくなってきたからでも、犬の数が少なくなってきたからでもないとして、防音技術が格段に向上しているにもかかわらず、音についての苦情は増加の一途をたどっており、子どもの声は、そうした苦情対象の一つに過ぎず、特別視されるものではないとしています。

では何が原因なのか?

ちなみに、東京都の条例は子どもの声を騒音として規制しているが、橋本さんは、子どもの健全な発達や育成を考えれば、子どもの声が工場などと同じ騒音として規制されていることに違和感を覚えるとのことです。東京都もそう思っているのでしょう。規制から外すことを検討しているそうです。

子どもの声に対する苦情の根本的な原因は、日本人の騒音に対する感性が変わってきたことだと言います。これまで気にならなかったような音を騒音として気になるようになったということです。社会の様々な煩わしさに対する耐える力が低下しており、そのため、自分の耐える力の低下によるストレスを、他人からの不当な影響と勘違いして被害者意識を持ちやすくなっている…そうです。なるほど!

私のはこれだ!自分がイライラしているときは、「ママ、あのね」「ちょっとだけお話聞いて」「お耳で聞くだけでいいよ」と何度もアプローチをしかけてくる5歳の娘がうるさくて、「あ~うるさい!ちょっと待ってよ!一人にさせてよ!」とか言って、すっごく被害者面してるもの。

橋本さんの持論を続けます。

被害者意識は容易に相手への敵意へと変容する。音がうるさいから敵意を持つのではなく、敵意があるから音がうるさく聞こえる…わかる!

騒音問題は、技術的な問題が半分、心の問題が半分であるにもかかわらず、両者を区別することなく、音量を低減させる防音対策一辺倒だったところに限界があった…なるほど!

橋本さんはこれまで多くの騒音トラブルの事例を調べ、多くの人に孤独感が漂っていたと言います。近所づきあいが活発なところは、騒音トラブルも少ないそうだ。自分の心理状態や相手との人間関係などの要因によって煩わしく感じられる音を橋本さんは「煩音」と名付けている。

ご近所さんと適度なつながりを持ち、心理状態の改善を図ることが騒音トラブルの解決の鍵のようです。

ところで私は夫がたてる音に腹が立つことがよくあります。テレビの音、音楽、掃除機の音(よくかけてるんですよ~夜でも)などに。夫は娘がちょっと叫んだり、バタバタするとうるさがります。娘は私が機嫌悪く怒ったり、叱ったりすると耳をふさぎます。

心の問題でした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする