障がい者雇用が理解できない。それが問題なのです。

2014年12月06日 | 日記

株式会社ダンウェイ(障がい者の就労支援などを行う)の代表取締役・高橋陽子さんがビジネスガイド12月号で、障がい者の雇用について書いています。

高橋さんは、障がい者雇用がうまくいかない理由の一つに「障がい者に慣れていない」ことがあると言います。

障害児と健常児が別々に教育を受けるという時代に育った人たちが、障がい者雇用を理解できないことこそが問題であるとしています。

障害のある人とない人がお互いに「慣れる」しか解決法はなく、これができなければ未来の若者と交わることもできず、労働人口の減少に耐えることができなくなってしまうだろう、とのこと。

慣れていないと言われても…家族や知人・友人など身近な人に障がい者がいないのだからしょうがない、と思うかもしれませんが、「ちょっと支援が必要な人」と考えるといいかもしれません。

文科省の調査では、普通学級の中に支援を必要とする児童が6.5%存在するらしいです。障がい者というと重度の人を想像しがちですが、一見すると普通の人に見えるが何かで苦労している人というのは多いと思います。発達障害もずいぶん認識され理解が進んだようですが、「発達障害」という一つのレッテルを貼るよりも、「何で困っているんだろう?」と考える方がお近づきになりやすいです。私も障害があります。おそろしく近眼です。障害年金がもらえるくらいです。たぶん。視力を補完するものがあるのでなんとか生活できていますが…

高橋さんは障がい者雇用をきっかけに「品質・納期の遵守」「段取りを組むことの大切さ」を学んだそうです。

そんなもの障がい者雇用と関係なく、大事なことではないかと思われた方もいるでしょう。

でもこれらができていない個人・会社はとても多いのではないでしょうか。大事なこと、当たり前のことなのに、です。

品質の悪さを別のものでごまかす、期限を守らない、段取り無しで進めるので間に合わない、効率が悪い…他人事ですか?

担当する業務の内容にかかわらず仕事をするうえで基本となることだが、実は自分はその基本ができていないこと、自分だけではなく組織全体が同じ問題を抱えているという実態に、障がい者雇用を通じて気づいたと高橋さんは言います。

障がいのある人を雇用したことで組織の弱点がはっきりとわかったという企業は多いと思います。

弱点について、なんとなくわかっていても、真正面から取り組むには至らない。目の前の仕事に忙殺されて抜本的なことに手が回らない、ということはありがちなことです。

仕事がある程度できる人や、なんとかできている人だけだと、なんとなく回ってしまうので、知恵もしぼれません。ここはひとつ「なんでこんなことができないんだーーーーーー」ってな人といっしょに働いてみるのもいいかもしれないです。

高橋さんは最後にこう言っています。

障がい者雇用に取り組むことで、想像もつかない、素晴らしい方々と出会えることになるかもしれません。

出会いがない~と嘆く人、ぜひ取り組んでみてください。

 

 

 

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