インテグリティとか組織論とかコミュニケーションを研究していると、ラグビーっていいなと。
One Teamって標語が2019年のW杯で有名になりました。組織目標(One Goal)を達成するためのリーダーシップとかフォロワーシップの要素が、ラグビーに多く入っている。他のスポーツの野球とかサッカー以上に。
って思っていたので、クライアントのラガーマン(50歳を過ぎてもラグビー関連のボランティア等を続けている方)と会食して、ラグビーの組織論的エッセンスを聞いてきました。
■ レフリーへの対応
ラグビーでは、試合中、レフリーの判断の「クセ」に臨機応変に対応する。
例えば、このレフリーは今日は機嫌が悪いぞ、だから反則を多く取るぞ、だからこのプレーには気をつけよう… などの現場の臨機応変な判断をキャプテンが果断にする。監督ではなく。監督はスタンドにいる。現場の監督はキャプテン。
■ コミュニケーションの重要性
ラグビーは人数が多い(フィールドに30人)。ボールに密集する。だからレフリーが判断する量も、他のスポーツに比べて多い。だからラグビーでは、レフリーのジャッジが試合を左右する要素が多い。
そのため、試合中にキャプテンがレフリーの質・機嫌・傾向に応じて臨機応変にコミュニケーションする必要性が高い。現場のキャプテンシーとコミュニケーションの重要性が高い。
■ 役割分担
また、フォワードとバックスの役割分担も顕著。体格も性格も違う。多種多様な選手が、フィールドで、臨機応変に、コミュニケーション取りながら、トライを目指す。
この、「雑多な選手が、現場で、瞬時に、意思決定をして、意思統一する」のは、ラグビーならでは。
■ リーチングアウト
だから、組織論でも、普段の仕事でも、
できる時に
できることを
できる人がやろう
ってメンタリティになる。この標語は私のクライアント様のオリジナル。
この「できるときに、できることを、できる人がやろう」ってのは、まさに私がよく使う「リーチングアウト」だなあ。自分の仕事に隣接する領域まで「ちょっと手を伸ばす」。
■ コミュ力高くないとラグビーできない
歴史的には、本場英国では、ラグビーは上流階級のスポーツ。サッカーは下流階級のスポーツ。サッカーにフーリガンがいるが、ラグビーにフーリガンはいない。ラグビーはジェントルマンがやる。
なぜか。
上記のようなラグビーの高度なコミュニケーション能力は、人としてのレベルが高くないとできないから。下層階級の人は、コミュニケーション能力も低い。罵り合ったりする。だからラグビーに向いていない。
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ってなことを学びました。
早速、日本代表HCだったエディ・ジョーンズの本を読むと、
■ タグラグビー(タグを使った安全なラグビー)を社内研修に取り入れると、チーム(社内)のコミュニケーション全般が向上して、業績も爆上がりする
■ 就活でも、ラグビー強豪校出身の人は、「自分がどれだけ活躍したか」ではなく、「自分がチーム/勝利にどれだけ貢献したか」を語る傾向にある
などの、ラグビーのいい点が見つかりました。
私も、生まれ変わったらラグビーをやりたい。いや、今からでもラグビーやろうかな。。。