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後法は前法に勝る ー鈴木エイトは袴田巌さんを「人殺し」と呼ぶのか?

2024年10月09日 | 法律・海外法務
後法は前法に勝る。

法律の世界で使います。後からできた法律は、前にできた法律より、効力が勝る。

人類は間違えるんです。昔の法律には間違っているところがあるんです。昔の民法も、マニアックですが、「解除の請求を妨げず」みたいな、日本語として間違えた用語を使ったりしていた(解除はすぐ効力が発生するので「請求」するものではない)。

判例も同じ。昔の判例より、新しい判例の方が、解像度が高いんです。

有名なところでは、昭和27(1952)年ですから72年前、離婚で「踏んだり蹴ったり」判決というのがありました。有責配偶者からの離婚請求は認められない。それを許したら、離婚される人が「俗に言う踏んだり蹴ったり」だから。

でも、この判例は覆されて、今の世では、有責配偶者からの離婚請求は認められました。

法律の世界ってのは、こうやって「時の経過とともに解像度が上がる」社会です。

例えば。

地裁判決をもらった後の高裁判決。結論は同じでも、理由づけをくっつけます。地裁の判決の誤植とかを直します。地裁が見落とした点を付け加えます。

ほとんどの高裁判決が、地裁判決より「解像度が高い」んです。地裁判決よりも高裁判決の方が、詳しいんです。

これも、ある種の「後法は前法に勝る」なんです。

今話題の、袴田巌さんの無罪判決がいい例です。

58年前から、袴田巌さんには、有罪判決が何度も何度も下りました。でも、58年かけて、袴田巌さんは、無罪を勝ち取りました。冤罪だったんです。

この、一番最近の「後法」に敬意を払う、というのが我々の態度なんです。無罪を勝ち取った袴田さんに対して、いまだに「人殺し」と揶揄することは、58年の理不尽な冤罪と戦ってきた袴田巌さんと、最新の判断をした裁判所、いや、日本の司法システム全体への、冒涜なんです。

鈴木エイト氏がやっているのも、この「司法に対する冒涜」なんです。

たしかに、12年半監禁された後藤徹さんの事件は、刑事事件にならなかった。

しかし。

その後、後藤徹さんが、4年半の民事裁判を経て(高裁は15度も「違法」な監禁と評価しました)、2015年、最高裁で、「拉致監禁された被害者」だというお墨付きを得たんです。完全勝利したんです。

その後藤さんに対して、「引きこもり」と揶揄することは、袴田巌さんに対して「アイツは人殺し」と言い続けるような、非常識であり、司法への挑戦であり、民主政の破壊行為なんです。

ちなみにこの鈴木エイト氏は、後藤徹さんから名誉毀損で訴えられています。

その裁判で、エイト氏は、いまだに後藤さんを「引きこもり」だと言っています。でも、「地裁や高裁で否定された証拠」しか出していません。

これは、袴田巌さんを「人殺し」呼ばわりして、その証拠として、58年前の「間違った」判決の、今は否定された証拠を出しているようなものです。

長くなりました。

後法は前法に勝る。

後藤徹や袴田巌を揶揄することは許されない。許してはいけない。

こういう真っ当なことが認められるために、私は日々戦っています。

後藤徹さんを代理する、対鈴木エイト訴訟では全力を尽くしています。

皆様の応援をよろしくお願いします。
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1 コメント

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Unknown (ナカちゃん)
2024-10-09 10:43:09
安倍氏暗殺事件後、紀藤正樹氏の紹介でメディアに起用された鈴木エイトは調子に乗りすぎです。いまだにTBSは彼を起用している。エイトも後藤徹さんと同じ目に遭わないとわからないか?トイレは拉致された車中の中で。監禁部屋では、ろくに食事を与えられない。40度近い高熱が出ても病院にも行かせてもらえない。反論すると顔面に熱いお茶をかけられ、背中に氷水を流される。筆記用具も与えられない。12年以上同じ目にエイトが遭わされても、彼は「引きこもり」でし
た。と言うのだろうか?
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