礎石群は、火災の高熱で赤黒く焼け爛れており、亀裂の入ったものもあります。
また、高熱で赤く変色した瓦や、
高熱で化学変化を起して敷土や壁土と一塊になった瓦も見られ、火災の凄まじさを物語っています。
焼け跡の整理の際に遺棄されたと見られる小札(こざね)や佩楯(はいだて)などの甲冑の部品、槍の石突(いしづき)などの武具が出土しました。
甲冑は天守に納められていた歴代藩主のものである可能性が考えられます。
さらに、釘や鎹(かすがい)、蝶番(ちょうつがい)、用具掛けなど建築に関する遺物も出土し、天守の様相の一部も判明しました。
特に大量に発見された蝶番(ちょうつがい)から、天守の窓が突上戸(つきあげど)であったことが判明しました。