LOHASな感じ!

日頃、仕事やプライベートで感じた事をLOHASな感覚で書いています。

空間の行間

2007-04-24 | 建築と文化
点と点の間、あるいは、物と物の間に存在する間。
それはからっぽで静寂な無。
見ることも、聞くこともできないが、感じることはだけはできる。

そんなイメージなのだろう。

「空間と行間」磯崎新・福田和也著 筑摩書房

空間と行間、磯崎新らしいタイトルだ。
歴史的建造物から、建築・文化を紐解いている。

私は歴史というと決して得意とする分野ではないが、
小堀遠州の一節には多少なりとも興味を覚えた。

利休の茶室では、小間の囲いが、大名と家来、町人など人間関係が解除された中で一対一で話をするという演出があったが、遠州の場合は違っていた。
武士と公家好みを折衷し、ある程度の開放的な趣で茶を捉えているのが遠州だ。
遠州は衝突する側面を隠蔽していくのが生涯のテーマだったようだ。
そして、茶室は囲いから開放的になるにしたがって数寄の要素が強くなっていったのだ。

空間の行間では、東大寺南大門、伊勢神宮、厳島神社、安土城など歴史的建築物を切り口に様々な角度で捉えていた。

建築はまだまだ尽きない...。