夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

知念実希人著「白銀の逃亡者」〈光文社文庫〉

2024-03-31 19:23:44 | 本と雑誌

 

 

連続して夜勤を希望する医師の岬純也

彼には秘密があった

ある病気の後遺症の副作用でドラキュラもどきに 昼間は怠く動きづらい

外見の特徴は・・・瞳が・・・白銀色に輝く

だから彼は黒のコンタクトレンズを使用して ごく普通の人間のふりをして生きてきた

病気の後遺症で ドラキュラもどきの怪力を得た人間たちは・・・ヴァリアントと呼ばれ恐れられ 忌み嫌われている

ヴァリアントの青年の行為により 感染した娘が病死したから

この青年は捕らえられている

ヴァリアントとなった人々の隔離場所から ある目的をもって脱走した少女は 純也に同族の匂いをかぎつけ 囚われの身の兄を自由の身にするための協力を乞う

しかし娘を殺されている父親は彼らを追ってきて

 

ヴァリアントになりたい女性

政権を奪われた政治家たちの思惑も絡み 事は動いていく

いやいや巻き込まれたはずの純也もいつしか戦うはめに

 

 

読み始めた時に これはいやな暗い終わり方をしないかーと思いましたが

うんうん まあ いろいろ うまくいって良かったねーなどと

そんな割かし明るい終わり方をしてくれました

 

 

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庭から

2024-03-31 12:53:40 | 子供のこと身辺雑記

朝起きても 震えあがるような寒さは消えて いつのまにか暖房を入れなくてもよくなっています

春の花々も少しずつ咲き始めました

雪柳です

 

 

 

 

桃の花

 

葉が出てくると 桃っぽいけれど?

 

 

花海棠です

 

牡丹も蕾をつけていました

 

姫辛夷です

 

冬からずっと咲き続けてくれているガーデンシクラメン

一緒に植えているのはミニバラです

 

植えているのすら忘れていた球根たち

主にヒヤシンスかな

地味に咲いてくれていました

 

花が全然無くなるのが嫌で時期をずらして植えていた花の苗たち

春はいっせいに咲いてくれます

 

雑草抜いたり 伸びすぎた枝を切ったり

やらなきゃなーと思いつつ サボっていました

少しはきれいに 手を入れていきたいと〈花が咲き始めると〉思います^^;

 

 

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ほんのひとりごと

2024-03-31 12:37:55 | 子供のこと身辺雑記

春の高校野球決勝戦は 上々のお天気で青空が広がっております

そして随分暖かいです

健大高崎〈群馬県〉VS報徳学園〈兵庫県〉

無事に試合が始まりました

この大会はバットが変更されたらしく 随分ホームランが少ないです

 

雨天が続き 順延や雨の中の試合もありました

プロ野球も開幕 また一喜一憂する日々が始まります

 

そしてほんの数か月でパリ五輪も始まるのでした

怪我なく事故なく 無事にと祈るばかりです

世界のあちこちでは戦争も続いています

自分の言うことをきかないから 自分たちの言い分が通らないから

あの場所がとにかくほしいからー

いずれも「欲」からで起こされている戦い 

この醜悪な「欲」

 

巻き添えとなり殺される方々

己がこの国の指導者でいたいから その「欲」の為に 対抗する人物を殺す人間

その命令を実行する人間たち

後世 その卑劣さ 醜さを必ずや糾弾されることとなるでしょう

歴史に「悪」として刻まれるのです

永遠に

 

世の理不尽を悔しがっても・・・私には何の力もないのですけれど

罪なく殺される方々のことを思えば・・・どれほど無念であろうかと

 

失われてしまった平和な日々

変わらずあるはずだったいつもの明日

 

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食べ物〈タイトル考えるのすら さぼっております・笑〉

2024-03-31 12:21:51 | 子供のこと身辺雑記

作ったものーなどから

和風ピラフと 適当ごった煮

鶏肉3種 部位ごとに味付けを変えての下味つけ中

鶏むね肉は味醂・醤油・砂糖・酒 これに片栗粉をまぶして揚げる

鶏もも肉は大き目に切って 塩胡椒・カレー粉 小麦粉をまぶして揚げます

手羽元はニンニクだれに漬けこんでいて 残った片栗粉と小麦粉まぶして揚げる

 

少しお高かったけれど・・・とても美味しかったイチゴ大福 みかん味とメロン味

お値段だけのことは・・・あったかな

一週間だけの期間限定発売でした

 

昭和ふうのミートスパゲティとポテトサラダ

昭和の女ですもん!と開き直り♪

パスタなんてね あとから出てきた言葉よ・爆

 

日曜日は主人が 姑の家から犬と遊びに来るので 主人にも持ち帰りおかず

カレーとミートスパゲティ

家庭料理です

 

 

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宙組の舞台を待っています!

2024-03-29 15:42:49 | ちょっとヒイキの引き倒し?!

どう考えても 思いかえしてみても

宝塚歌劇団は初手から失敗し続けている気がする

それは まず宙組の舞台を中止したこと

組の生徒さんが亡くなった

ならば せめて宝塚大劇場の公演中止くらいで良かったのだ

 

そしてこの「死」に対して 宙組の生徒たちの「思い」を発表する場所は 「歌劇」なり「GRAPH」なりあったのだし

何故 それをさせてやらなかったのか

一方的な批判の中に ただ置いて

時間さえたてば 人の噂も75日などと思っていたのか

上演できないまま どんどん時間は流れていく

何もできなくなっていく

 

私は宝塚歌劇団が どうしてくれるのか ずうっと待っていた

時間が経てばたつほど デマは流れ続ける

人の悪意は広まっていく

 

ただテレビが言っているから 嘘のはずがない

週刊誌が書いていることは正しいんだよ

 

だから悪い方には何を書いてもいいよね

なんてことになってしまっている

 

とてもとても残念でならない

この広まった悪意が「事実」とされて 悪く書かれている 名前を挙げられている方々は これからの人生 背負っていかなければならないのだ

 

良い舞台をつくりあげる為の不断の努力

誰よりも自分に厳しく

下級生には 活躍できる場所を願っていた・・・・・

組子の為にさらに良い力ある組にしようと

 

そうした人間たちが 舞台人として舞台に立てず 役者としては殺され続けている

歌劇団への脅迫もあるとか

被害者はどっちだーと私は思う

 

 

責められ続けていて 苦しかろう つらかろう

舞台に再び立つことは もはや恐怖かもしれない

それでも 舞台に立ってくれたなら そうした場所を与えられるならば

その勇気と精神力に 心からの拍手をおくりたい

届けたいと思う

 

宙組の組子たちの 舞台での姿をこそ信じているから

 

宙組の組子たちにも ご両親はいる 親戚だって

ずうっとね わが子の舞台姿も観られずにいる

いろんな思いがあるだろうに

耐えておられるのだ

宙組が悪く書かれ続けていることにも

 

 

 

頑張って生き続けていてほしい

これまでの人生を無駄にしないでほしい

 

きっと 「あの時は辛かったよね」

そう話せる時も来るはずだから

 

舞台人が悪評を跳ね返すのは 舞台での姿でしかない

舞台に立たせないのは 殺しているのと同じこと

 

 

 

 

できれば読んでいただきたい↓

正しさの証明と尊厳を守り寄り添うという事とは?|M∞SUN (note.com)

宝塚、わが本当の故郷 あさじのブログ (ameblo.jp)

 

真実相当性・・・集団圧力が怖い - ふぶきの部屋 (goo.ne.jp)

歌劇団の謝罪に - ふぶきの部屋 (goo.ne.jp)

 

 

 

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畠中恵〈はたけなか めぐみ〉著「わが殿」上・下巻 〈文春文庫〉

2024-03-28 14:01:06 | 本と雑誌

 

 

 

幕末 小さな大野藩も借財にあえいでいた

15歳の若殿の利忠が目をつけたのは・・・まだ19歳の内山七郎右衛門

後年 利忠は七郎右衛門のことを「打出の小槌」と呼ぶことになる

あまりにも多額すぎる借財返済の為に 七郎右衛門が手をつけたのは銅山だったが

「誰かに」背中を押され負傷する

江戸から明治へ世の中は大きく変わり 最後まで利忠との約束を果たし 大野藩の為に生きた七郎右衛門

75歳で没するまでの奮闘ぶりを十章に分けて描かれている

 

 

「しゃばけ」で世に出てシリーズ化し 他にも「まんまこと」など人気シリーズを抱える著者が これは初めて書いた歴史小説

実在の人物をとても魅力的に書いておられます

 

解説は文芸評論家の細谷正充さん

 

 

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マイクル・コナリー著「正義の弧」上・下巻 〈講談社文庫〉

2024-03-23 10:22:05 | 本と雑誌

 

 

 

長年 警察官を続けてきたが 私立探偵として生きようとするハリー・ボッシュを かつて同じ事件で組んだレネイ・バラードが立ち上げた未解決事件班に参加してくれと話しをもちかける

ボッシュが現役時代に犯人を逮捕できなかった事件を捜査しなおしてくれていいからーという条件で

ボッシュが気がかりだった事件とは 一家四人が行方不明となり その死体が埋められた砂漠で発見されたというもの

 

そしてレネイが新しく未解決事件を捜査する班を立ち上げる条件は 市会議員のジェイク・バールマンの若くして殺された妹・・・・・彼女を殺した犯人を見つけてほしい・・・・・

長年警察官として生きてきたボッシュには それなりの人脈もある

何よりも刑事としての勘

殺された 被害にあった人たちへの真摯な思い

だが・・・もうボッシュの体はぼろぼろだ

若い時とは違う

それでも不屈の精神で事件に 犯人に立ち向かう

今回もボッシュは幾度も危機にあう

銃口を向けられ 負傷もする

それでも・・・怯まない

 

一つの大きな事件が解決した後 ボッシュは姿を消す

一家四人殺しの犯人の逃亡先の手がかりを得て・・・単身そこへ向かう

当初 ボッシュには別な目的もあったが・・・・・

一方 連絡がとれなくなったボッシュを案じるレネイとボッシュの娘は 二人してボッシュの家に行き・・・・・そこでなんとも心配な薬を見つけてしまった

 

人の生命は永遠ではない

死ぬが運命 此の世に生まれてきた限り

消える時は やってくる

 

そうした寂しさ 或る種の苦さも

いつかマイクル・コナリーの作品からボッシュの名が消えてしまう日も訪れるかもしれません

 

 

古沢嘉通さん「訳者あとがき」では いつもマイクル・コナリーの作品や今後の翻訳予定についても書いて下さっています

 

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染井為人著「海神〈わたつみ〉」 〈光文社文庫〉

2024-03-22 06:44:02 | 本と雑誌

 

 

著者によるあとがきのタイトルは「3.11を死なせてはならない」だ

著者は東日本震災の被害者ではないが 震災後しばらく無気力状態が続いたという

そんな著者の耳に飛び込んできたのが 歌手の泉谷しげる氏が震災後の復興支援活動をしている際に 飛び交う揶揄に対して発した造語「一日一偽善」

著者はこれをいい言葉だなと思ったとか

当時イベンターだった著者は 〈この言葉に背中を押されたのかわからないけれど〉復興支援のビジネスに能動的に関わるようになったが

あくまでビジネスとしてであり ボランティアではないので 無償で復興に貢献していた方々とは一線を画すのだと

しかも震災時の現地の混乱に乗じて 詐欺横領 窃盗 性暴力など人ならざる行為を働く者たちも少なからずいたようだ

 

この小説「海神」を執筆しながら それらの悪をもれなくつめこんだが 書いていて自分の心に澱みのようなものがたまり書けなくなった

それを完成させるべく再起させてくれた一冊の本

それが読売新聞社・著「記者は何を見たのか」

記者たちが心血を注いで紡ぎあげたルポルタージュ

記者たちの矜持と覚悟

自分たちが見たものを 人々に後世の人々にも伝えるのだという

 

著者は「死」は二度訪れると記します

肉体が滅びた時

人々の記憶から忘れ去られた時

 

であるならば 3.11に二度目の死を与えてはなりません

この物語が3.11の生に貢献できることを願って

 

ー書かれた物語・・・なのだそうです

 

 

さて「海神」は 震災の被災地に「何かできることはないだろうか」と身一つで駆け付けた女子大生の椎名姫乃が 天ノ島で献身的に働いている様子

その彼女が島で金儲けを企む男を知らずに騙され やがてその悪事を知り

知ってしまったことで その肉体まで汚されてしまう

 

また島を大切に思う 震災で両親を失った記者

島の助産婦を長く続け孤児たちの世話もしている女性

震災の日に生まれた少女

島の救世主と信じた男が詐欺師に過ぎず 騙されたことに責任を感じ 切腹自殺した村長

島の人々をあくどく騙し 巨額を奪った男の行状 言動

この男により ぼろぼろの人でなしの人生を歩まされた青年

この青年に「何か」を取り戻させることができたような姫乃

 

救いは震災の日に生まれた少女の無邪気な言葉と笑顔

 

 

2024年 1月1日

石川県 能登

大きな地震がありました

多くの方が亡くなられ 家は壊れ 道路も・・・・・

もうどうしよう 明日からどうすればいい

これからどこで生きていけばいいんだ

うずくまりたくなるような もう動けない・・・

そういう方々をリフォーム詐欺とか早々に食い物にしようとする輩もそうそうに出現

ビニールシートを高額で売りつける

困っている方々をさらにカモにしようとする輩たち

親切ごかしに近づいて

こういう輩たちに 相応の天罰がありますように

 

 

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染井為人〈そめい ためひと〉著「悪い夏」〈角川文庫〉

2024-03-21 14:39:16 | 本と雑誌

 

 

26歳の佐々木守は公務員だ

生活福祉課・保護担当課に籍を置いている

親切で心優しく真面目な人間・・・・・のはずだった

それなのにー

 

生活保護の受給者にも様々な人間がいる

ずうっと貰い続けて当然・・と開き直ったり

佐々木の仕事は人間の嫌な面を見なければいけない仕事ではあった

あったのだが 女性経験が無い まともな恋愛経験がない佐々木は・・・ある女に出逢ってしまった

生活保護の不正受給者を増やし そのピンハネで金を荒稼ぎ

かつてはばをきかせた街へ戻ろうとする金本

金本の情婦でレディース上がりの暴力女

生活保護受給者で金本から仕事をもらって麻薬販売にいそしむ山田

生活保護受給者なのに水商売している弱みにつけこみ その女の肉体で己の欲望処理している公務員の高野

その高野と不倫していた宮田

 

このぐずぐずの人間関係が 一番まともに見えた佐々木をも転落させる

惚れたと思っていた女に騙されヤク中にされて どんどん壊れていく

壊れた佐々木が生活保護申請に来たある母子〈この人間こそ 一番まっとうに生活保護を受けさせてあげるべきであった〉に わけわからない言葉を投げかけ

この母子は命を絶つ

刃物振り回して・・・乱闘・・・・・

それから 数年後

職も失った佐々木は・・・・・生活保護受給者になっていた

 

「悲劇と喜劇」と題して 著者のあとがきがあります

 

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遠田潤子著「紅蓮の雪」〈集英社文庫〉

2024-03-20 15:35:52 | 本と雑誌

 

両親から愛されず育った男女の双子

結婚が決まっていた姉の朱里は・・・婚約破棄し 二十歳の誕生日に死んだ

弟の伊吹に「ごめん」とだけ書き残して

姉の遺品を整理していて伊吹は 旅芝居の一座の半券があることに気づく

姉からこうしたものが好きだ 趣味だとは聞いたことがなかった

姉の突然の自殺の真相があるのかと この一座の舞台を観劇に出向く

そこで目を奪われたのは一人の女形 鉢木慈丹

伊吹より僅かに年上に思うが 彼には妻も舞台で子役として出る娘もいた

何故か幼少より母から剣道と日舞を習いにいかされていた伊吹

観客として来ていた伊吹に慈丹は 一座に加わらないかと熱心に誘ってきた

姉と一座との接点は見つからないまま 伊吹は一座に入る

 

父親からは冷たい心が凍り付くような言葉しかかけられなかった伊吹

自分は汚いのだ そう思い 人から触れられることも耐えられず

姉の朱里と二人寄り添い守りあってきた

しかし 姉はもう居ない

馴れぬ舞台に立つうちに・・・一座の人々とも打ち解けることが少しずつできてくる

 

かつて一方的に伊吹にしつこいほどの思いを寄せ 叶わぬとなると 逆恨みもした幼馴染の娘の和香が 自分をこんなにしたのは伊吹だと刃物持ち傷つけようとし 慈丹の顔が傷つけられる

いくら告白しようが 拒否され続けているのだから 自分には脈がないーと素直に諦める賢さもなかった娘

また娘の母親も逆恨み体質で・・・まず自分の娘が悪いのだと反省とかそういうこともできない人間

娘がこうなったのは相手のせいだと 他人が悪いと文句を言いにいく

恥をかくのは自分だと思うのだが

まずそういう娘に育てたのは自分なのだと そこが反省できない

まず他人を傷つけたなら まして刃物まで振り回しているのだから 謝罪あってしかるべきだが

というかね この物語の母子は人柄 性格的にもそっくりで

まさしくこの母にしてこの子あり

でも現実にもこういう親子は多い

なるほど この親なら ああいう子も育つよねーと

 

自分の出生の秘密を知り 両親と一座の深い関わりも知って・・・・・一座を抜け出し 母親と向き合う伊吹

父親も苦しんでいた そして 首を吊って死んだのだ

 

朱里もどうして自分たちが生まれたのか どうして両親から愛されないのか知ってしまった

この秘密から伊吹を護ろうとして 独りで死んだ

秘密を知った朱里が向き合った母親は・・・・・朱里を救う言葉などかける女ではなかった

同じ地獄へと・・・・・・

どこか狂いながら生きてきた人間なのかもしれない

 

伊吹は慈丹によって死の淵から引き戻された

これからは両親の子供としてではなく 慈丹の従弟として 舞台に立ち続けるのだろう

 

 

解説は書評家の三宅香帆さん

 

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中山七里著「テロリストの家」〈双葉文庫〉

2024-03-19 19:59:44 | 本と雑誌

 

真面目に真剣につとめてきた公安での仕事

ある日 取り組んでいた仕事から外され 怪訝に思ううち 就職活動中であった長男の秀樹が テロに関わる容疑で公安にひっぱられる

警察官ではあるが公安に所属することは家族にも言ってなかった幣原

取り調べの公安のやりかたは勿論熟知している

 

何故息子がそういう思想に染まってしまったのか

テロリストの家族ということで世間から攻撃を受け 家族からも責められ 職場では疑われる幣原

 

マスコミの取材攻勢 自分たちが正義 鉄槌を下すという上から目線の言葉たち

娘は妻の母親が騒ぎが落ち着くまで預かってくれることになる

幣原という珍しい姓から 連行された秀樹の身内と知られ 娘の可奈絵は学校ではいじめにあっていた

ところが公安が泳がすために自宅へ返した秀樹は 幣原の目を盗み 自室のベランダから脱出

死体となって見つかる

誰が秀樹を殺したのか

 

事件を捜査する刑事たちからは容疑者扱いされ 公安の仲間からは監視される幣原

息子を喪って混乱し悲しみのなか 精神崩壊すら心配される幣原の妻は ある行動に出る

家族を護り 息子を殺した犯人を見つけようと動く幣原

そして幣原は ある人物の言葉から「犯人」を見つけた

 

騒動もおさまりはじめ 娘の可奈絵が帰ってくる

けれど 幣原は娘のことを案じてかけてきてくれた娘の友人からの電話で気づいてしまった

誰がテロリスト志願であったのか

 

妹を庇いまもろうとして身代わりとなった兄

気づいてやれなかった幣原

 

 

どんでん返しを仕掛けるのが得意な作家さん

素直には終わってくれませぬ

 

解説は書評家の細谷正充さん

 

 

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「アンコール!!」〈2012年 イギリス映画〉

2024-03-18 19:48:45 | 映画

 

老夫婦 妻は車椅子を使い介護が必要な状態

物語が進むと 妻はかつて重病にかかり・・・・・だからこそ人生を大切に生きているのだとわかる

前向きな妻のマリオン〈ヴァネッサ・レッドグレイブ〉の楽しみは 若い女性エリザベス〈ジェマ・アータートン〉が指導してくれる高齢者ばかりが参加する合唱団その名も年金ズに通うこと

夫のアーサー〈テレンス・スタンプ〉は送り迎えはしてくれるけれど練習場には入ってこない

いつも外で待っている

息子のジェームズ〈クリストファー・エクルストン〉とも アーサーはうまくいっていないようだ

孫娘のことは可愛がっているのだが

不器用で頑固なアーサー それゆえに人から誤解され 息子からも理解されない

アーサーがその優しさ 人間的な温かさを素直に見せるのは 妻に対してだけ

同じベッドで眠りにつく前 マリオンはアーサーに言う

毎夜のしきたりのように 「これが最後のキスになるかもしれないから キスして」

重い病気を患ったことがあるマリオン

そう言って彼女は夫に甘え 夫は妻の願いにこたえてキスする

 

おそれていたことが起きる

マリオンの病気が再発してしまったのだ

高齢ゆえに・・・積極的な治療はできない

マリオンを心配してくれている年金ズの人々にすら 怒鳴ってしまうアーサー

けれどマリオンが願ったから アーサーは謝罪する

マリオンはソロも与えられて 集まりの中で歌う

その歌はアーサーに向けた愛の言葉

息子と孫娘も聴いている

それから間もなく マリオンは眠るように息を引き取り

アーサーの悲しみは深く 深すぎて

息子も悲しんでいることに気づけない

 

自分みたいな人間からは離れているほうが息子の幸せなのではないか

自分の性格ゆえに息子を今以上に傷つけることをおそれる

 

明るいマリオンが自分の妻となり幸福を与えてくれたことは奇跡のようなことだった

だけど もうマリオンはいない

話し相手もなく日々マリオンの墓に向かって これが今日自分のやることだーなどと話しかける

マリオンは自分にとっての太陽 天使のような存在だったから

マリオンの死後 アーサーはベッドで眠れず ソファーでやすんでいる

 

気にかけるエリザベスはアーサーの様子を見にきてくれるが

そんなエリザベスが恋人にふられたとき 夜に訪ねたのはアーサー

かつてマリオンが言ってくれた言葉を教えるアーサー・・・エリザベスは笑顔を取り戻す

エリザベスは アーサーが歌えることも知るのだ

マリオンには歌っていたと

それからエリザベスの働きかけもあり アーサーは年金ズに参加するようになる

ジェームズにも最悪の父親であっただろうと反省する言葉も

ジェームズは父親に認めてほしくて どんなに頑張ってもダメだった

 

アーサーは他人には自慢の息子だと話していたと

ジェームズは直接ほめてほしかったのだ

「よくやった」の一言がほしかった

 

合唱団のコンクール会場で年金ズは規格外・・・だから出場できないと言われてしまった

帰りのバスに乗ったけど みんながっかり 張り切っていたのに

エリザベスもしょんぼり 

そこでアーサーは バスのドアを開けろ 降りるぞ

会場で歌うのだと

年金ズのみんなも揃って舞台へ

追い出すのは無理と見た進行側が 司会者に「紹介して」

そこで年金ズは歌い始め

アーサーもソロで歌う

現在〈いま〉はここにいない亡き妻マリオンに捧げるような 語りかけるような曲を

会場では息子も孫娘も聴いている

 

帰り道 アーサーはみんなと一緒にバスには乗らず 息子の車で 息子や孫娘たちと話しながらの帰宅

年金ズのみんなはバスの中で 3位入賞をトロフィーを抱えて歓びに湧いている

 

自宅で穏やかな表情で眠るアーサー

おやじはもう寝てるだろうけどーと 嬉しそうな声でジェームズからの電話が留守電に録音されている

帰りの車の中でいっぱい話せて嬉しかったよーと

 

孫娘さんも素直な性格で愛らしかったです

どっか おしゃまさんで

 

 

老夫婦メインの物語 少し若い頃なら見向きもしなかったかもしれません

テレンス・スタンプさん

「血と怒りの河」のブルー〈ならず者に育てられ それでも守る側になり命を落とす〉

「コレクター」異常な殺す人

「スーパーマン」の悪役

なんかね 印象的な役柄を多くこなしてきたお方

詳しく知りたい方はこちらへ↓

テレンス・スタンプ - Wikipedia

 

お若い頃は二枚目っぽい役もなさっていたお方

こういう普通のおじいさんを演じるようにもなられたのだわと

エキセントリックな役柄が印象に強いからでしょうか

 

 

そして妻のマリオンを演じたヴァネッサ・レッドグレイブさんはこちらも名女優

勿論 若く美しい時代もありました

そうそうたる俳優さんと浮名を流したことも

女優としての情報はこちらで↓

ヴァネッサ・レッドグレイヴ - Wikipedia

 

女優 続けておられたのだなあと

 

映画でね 年金ズのメンバーが みんな陽気で

圧倒されるようなパワー

 

派手さはないかもしれません

観る世代や その人の性格でも評価はわかれるでしょう

家族の介護や 家族を看取った経験ある人なら・・・こう胸に来るものがあるのではないでしょうか

 

 

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日明恩〈たちもり めぐみ〉著「濁り水」 〈双葉文庫〉

2024-03-17 09:34:55 | 本と雑誌

 

 

 

 

 

 

 

 

成りたくてなったわけではない

続けたくて続けているわけでもないーそんなふうにぼやきながら やるべきことは必要以上にしている大山雄大

職業は消防士

彼を主人公とするシリーズ

今回は 母親が車の下に・・・・・そして水がたまっている

早く助けてくれー

駆け付けた消防士が奮戦するも 車の下から出された母親は既に死んでおり・・・・・

それでも必死に救助にあたった隊員に遺族から投げつけられた言葉は・・・

「どうして もっと早く来てくれなかったの」

 

間に合わなければ・・・それが不可抗力のことであっても 助けようとしている人間だって傷つく

消防隊員だって 救急車の乗員だって「おたすけまん」でも「便利屋」でもないのだ

出来ることとできないことがある

 

まして この場合は・・・・・

 

大山は 台風の時に守った老人とこの死んだ母親の葬儀の日の家の前で再会

するとこの老人は謎の言葉を呟く「助けようはなかったよ」

この言葉の意味を探るべく老人を捜す大山

 

災害にあって 家の安全性を心配する人々をカモろうとリフォーム詐欺をする人間もいる

この住居改悪により火事が起きる危険性もおおいにある

大山はある事に気づき 頼れる友人や守さんの力もおおいに借りて 解決すべくのぞむのだ

 

泥棒して生きてきた老人の決意

それは 孤独な人生のなかで 「ある優しさ」に打たれ その人物の為に力になろうとすること

いいことをしておきたいーそんな気持ちもあったのかもしれない

「いいんだ これでいいんだ」

 

性格の違いから親を恨み憎み殺す娘もいる

人は相手次第で鬼にも菩薩にもなれる生き物

自分の苦しみばかりに目がいき 周囲が見えなくなることもあるだろう

不満ばかりで「感謝する」ことを忘れてはいないだろうか

誰かに「有難う」といえただろうか

心の中でもいいから

 

同じ著者の作品で「それでも警官は微笑う」「そして、警官は奔る」「やがて、警官は微睡る」「ゆえに警官は、見護る」ー武本と潮崎シリーズも

 

 

 

 

 

 

 

 

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あさのあつこ著「渦の中へ」 〈PHP〉

2024-03-16 18:35:31 | 本と雑誌

 

 

医師の藍野松庵の娘として育てられたおいち

彼女は女ながら医師を志すようになる

そして腕のいい飾り職人の新吉と所帯を持つこととなった

 

裕福な商家の妻である母の姉おうたも何かにつけておいちを気にかけてくれている

このおうたと松庵の歯にきぬきせぬやりとりも面白いシリーズ 第6作目になります

 

婚礼の席から治療に出向いたおいちに おうたは婚礼のやり直しをするよーと言ってくる

おいちは同じ長屋から出ていった男のことが案じられて

女性ながら医師を志す娘たちも増える

江戸時代

女ができない なれないと思われた道は多くて・・・・・

女房に死なれて 新しい女性と知り合い家族になろうと 再び生き直そうとしていた男

その気の良さを利用された男

これが偽の犯人と仕立てられ そのお仕置きも迫る中

彼を救おうと 岡っ引きの仙五郎とその配下 それぞれが動くと・・・・・

己の悪事が発覚しないようにと店の主人殺しを企んだ男

彼は罠にかかり正体を現す

 

おいちには 生きていない人を視〈み〉ることがあります

現〈うつつ〉でも夢の中でも 何かをおいちに訴えたいなどと思うモノが姿を見せることも

ゆえに「おいち不思議がたり」

 

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高田郁〈たかだ かおる〉著「幾世の鈴」 〈ハルキ文庫〉

2024-03-15 19:21:59 | 本と雑誌

 

 

BSNHKでドラマ化もされた小説です

 

あきない世傳シリーズ 特別巻の下

学者だった父 そして兄の死後 大坂の商家「五鈴屋」で働くこととなった少女・幸〈さち〉が その聡明さを見込まれ

五鈴屋の三兄弟の嫁に次から次へとなることになった

相思相愛でもあった三人目の夫の死後 大坂では女は店主にはなれないことから

江戸へ出ることを決意

艱難辛苦の末に・・・江戸店も大きくすることができて

店を支え続けてくれた賢輔〈けんすけ〉と夫婦になり 大坂へ戻ることとなった

などというのが本筋

 

第一話「暖簾」

大坂で長く「五鈴屋」の為に尽くしてくれた周助

しかし彼には 最初の店の「桔梗屋」の暖簾を再びかかげたいという宿願があった

もとの桔梗屋の主人 親旦那の孫六が生きている間にぜひとも

ただ店の商いの方法は・・・己の裁量でやってみたいこともあったのだ

そしてどうカタをつけるべくか

ある難問にも頭を悩ませる

 

 

第二話「菊日和」

五鈴屋の店主の妻でいる間から幸を可愛がってくれていた菊栄

五鈴屋の店主と離縁しても 幸のことは何かと心にかけていてくれた

菊栄自身もなみなみならぬ商才があり 常に新しい商品を心がけている

本両替商の主人となった かつての五鈴屋三兄弟の次男だった男は 五鈴屋につながる者をそれとなく気にかけている

 

第三話「行合〈ゆきあい〉の空」

その犯した罪ゆえに夫と共に江戸を追われた結〈ゆい〉

姉の幸と自分を比べ 妬み羨み どういう手段を使っても姉に勝とう

陥れようとした結果・・・・・

どうにか夫と旅籠を切り盛りし 二人の娘を育て

なのに姉の幸を思わせる姉娘の言動が・・・気に障る

夫への不満 かつての栄耀栄華が忘れられず

二人の娘が病気で死にかけて初めて 自分がしようとしていたこと

そのあさましさ みにくさに気づく

母や姉が自分へむけてくれた真心・愛にも・・・ようやくようやく遅ればせながら

それなのにただ迷惑ばかりかけてきた自分

それでも気づかないよりはまし なのかもしれない

 

 

第四話「幾世の鈴」

江戸から大坂へ戻ってからの幸と夫の暮しが描かれる

五鈴屋に幸の人生に関わってきた人々 彼らの様子も

 

次の百年に向けて 五鈴屋が続いていくようにと

書かれ始めるものがある

それこそが「あきない世傳」

 

 

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