夢見るババアの雑談室

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中山七里著「テロリストの家」〈双葉文庫〉

2024-03-19 19:59:44 | 本と雑誌

 

真面目に真剣につとめてきた公安での仕事

ある日 取り組んでいた仕事から外され 怪訝に思ううち 就職活動中であった長男の秀樹が テロに関わる容疑で公安にひっぱられる

警察官ではあるが公安に所属することは家族にも言ってなかった幣原

取り調べの公安のやりかたは勿論熟知している

 

何故息子がそういう思想に染まってしまったのか

テロリストの家族ということで世間から攻撃を受け 家族からも責められ 職場では疑われる幣原

 

マスコミの取材攻勢 自分たちが正義 鉄槌を下すという上から目線の言葉たち

娘は妻の母親が騒ぎが落ち着くまで預かってくれることになる

幣原という珍しい姓から 連行された秀樹の身内と知られ 娘の可奈絵は学校ではいじめにあっていた

ところが公安が泳がすために自宅へ返した秀樹は 幣原の目を盗み 自室のベランダから脱出

死体となって見つかる

誰が秀樹を殺したのか

 

事件を捜査する刑事たちからは容疑者扱いされ 公安の仲間からは監視される幣原

息子を喪って混乱し悲しみのなか 精神崩壊すら心配される幣原の妻は ある行動に出る

家族を護り 息子を殺した犯人を見つけようと動く幣原

そして幣原は ある人物の言葉から「犯人」を見つけた

 

騒動もおさまりはじめ 娘の可奈絵が帰ってくる

けれど 幣原は娘のことを案じてかけてきてくれた娘の友人からの電話で気づいてしまった

誰がテロリスト志願であったのか

 

妹を庇いまもろうとして身代わりとなった兄

気づいてやれなかった幣原

 

 

どんでん返しを仕掛けるのが得意な作家さん

素直には終わってくれませぬ

 

解説は書評家の細谷正充さん

 

 

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