夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

伊岡舜著「痣」 (徳間文庫)

2020-09-28 23:42:13 | 本と雑誌



一年目の結婚記念日 真壁の妻は刺殺された
彼が好きな春巻きを揚げ終えて 降り出した雨に気付き 傘を持って出ていなかった夫を迎えに行く途中・・・・・


それから真壁は被害者が妻であることから捜査に参加できず  また容疑者が目の前で事故死

愛する妻の死とその事件の決着が 得心できず

警察を辞めようともしていたが 一年ーと諭され比較的事件の少ない僻地(一応東京だが)で過ごしている
そんな真壁を慕う若い宮下

猟奇的殺人があり 真壁はその死体に妻との共通したものを見つける

同じ手口で殺された死体がまた見つかり そこにも真壁の妻との想い出に触れる品がある

これは偶然なのか


そして行方不明の息子のことで動いていた人間も行方不明に

真壁の妻と連続する殺人事件
これらは どこでつながるのか



一人の人間の歪んだ心

彼は殺したい人間であったのか

いかな分析 動機さがし 犯人の精神状態への理屈付けー
そんなものは どうでもいい
人殺しは人殺しだ
その罪がきちんと罰せられなくては
正義は何処にも無い事になる
被害者だって成仏はできやしない




解説は香山二三郎氏

白き月 玲瓏輝き 空に在り

2020-09-28 23:33:46 | 子供のこと身辺雑記
時節柄 (そう 中国武漢発正体不明の謎肺炎という悪病のせいで) 長男の母校の学園祭は模擬店中止 外部参加はオンラインで視聴のみ
ーとなった

なんでもチャンネルが四つで その中で観たいものを選択できるシステムなのだと


それでも長男は 視聴できるのを楽しみにしていて 当日 とても嬉しそうに眺めていた










姑の家の庭で とっても小さなカナヘビの赤ちゃんを見つけました








日々秋の深まりを感じつつ
少し前に わ三日月だ~~と思っていたら じき半月となり
もう満月が近付いてきています











堂場瞬一著「空白の家族  警視庁犯罪被害者支援課7」 (講談社文庫)

2020-09-25 20:15:35 | 本と雑誌



犯罪被害者をサポートすることを仕事としている課の中で中心的役割を果たしている村野

子役の少女が誘拐されたという情報が入る

父親は詐欺事件を起こし 母親は離婚して実家へ
少女は母親の両親と母親に育てられた


父親は娘が誘拐されたらしいと知り警察へ



別居中の妻が火事で死んでも 遺体確認すら断った別居中の夫

この夫婦の息子は自殺していた
詐欺にかかり 妻に離婚され ついにはー


息子の自殺から一つの家庭が壊れる
母親は復讐をずうっと考え 遂に実行



一見無関係に思えた幾つもの事件を結びつける一人の男の過去

男はその言動ゆえに恨まれ憎まれ

それが誘拐事件につながった




[7人の名探偵」(講談社文庫)

2020-09-24 21:11:24 | 本と雑誌


新本格の作家たち7人が集まっての短編集
「新本格」の名前を冠する若い作家たちが文壇にデビューしてから30年
それを記念して企画されたアンソロジー

麻耶雄嵩「水曜日と金曜日が嫌い -大鏡家殺人事件ー」

山口雅也「毒饅頭怖い  推理の一問題」

我孫子武丸「プロジェクト:シャーロック」

有栖川有栖「船長が死んだ夜」

法月綸太郎「あべこべの遺書」

歌野晶午「天才少年の見る夢は」

綾辻行人「仮題・ぬえの密室」



解説は佳多山大地さん



そう30年の昔 綾辻行人著「十角館の殺人」を手に取ったのは その頃まだ読んだことがなかった島田荘司氏の推薦文の文体にひかれてのことだった

「十角館の殺人」を読了後 島田荘司氏の作品も買いに書店に走った

「新本格」の作家たちが続々と世に出てきたことと島田荘司氏との関わりを忘れてはいけないと思う

そして
あの喫茶店の厚切りトーストよりも ずっとずっと厚い「姑獲鳥の夏」で京極夏彦氏が出てくる


今や新本格を読んで育った作家が世に出てきている


様々な名探偵たち

日本のエラリー・クイーンやアガサ・クリスティ
もしくはコナン・ドイル ジョン・ディクスン・カーたらんと夢見た若者たち

名探偵 皆を集めて「さて」と言い・・・・・

どれほど科学が進歩しようと 
快刀乱麻 
颯爽たる名探偵が出現してくれることを期待して

わくわくと胸躍らせてくれる物語に出遭えることを期待して
頁をめくり続けています




昔からずうっと同じ名前です

2020-09-21 20:16:10 | 子供のこと身辺雑記
呼び鈴が鳴ったので(どなた?-と尋ねても返事は無い まあいいやと)玄関に出た

入ってきて 胸に国勢調査の封筒を抱えておられたので
(世話かけます」と 声をかけた

一人は年輩の男性 いま一人は私と ほぼ同年輩くらいの女性

すると男性の方が 私の苗字を読み間違えて「〇〇さんね」と言われたので
「紛らわしい字ですが ◇◇です」と訂正した
(どうでもいいが 娘時代からずうっとこの場所に住んでいる 夫が私の姓になったのだ)

女性の方が「名前変えたんですか」と

いや まさか芸名じゃあるまいし
(そっちが読み間違えただけじゃないかーと思いつつ)

と紙に正しい字を書いてみせた

すると女性の方が 今度は「何人家にいるんですか」と尋ねられる

そんなことまで訊くのかーとも思ったが 家族の数を答えたらメモしていた
で 提出方法もきいてくる
「郵送にします」と答えたら それもメモ


まあ そういうものなのか 些か こう探るような物言いの二人にイヤなものは感じたけれど


ところが翌日 姑の家にも国勢調査の封筒が届けられ その方は「お願いします」だけで帰っていかれた
ひどく あっさりと


ーなんだ この違いーと思った私(笑)







栗・銀杏 お米と糯米半々で炊いた秋ご飯

伊岡舜著「いつか、虹の向こうへ」 (角川文庫)

2020-09-20 22:44:55 | 本と雑誌



顔見知りの女に相談ごとを持ち掛けられ のこのこ家までついていったらー女の男が誤解して襲い掛かってきてー
もみ合いになり 相手の男は死んだ

刑事だった男は刑務所入り
妻は離婚届を送ってきた


出所した男は 別れた妻への慰謝料の為に持ち家を売らねばならない

どうにか仕事はしているが この男 何か人間拾いクセでもあるのか

職場で知り合った若い男

翻訳業の端正な男

夫と幼子を事故でうしない 身にも起きた不幸から 精神に失調をきたした女などを 家に同居させている

ひょんなことから若い娘も泊めることになり


その若い娘が殺人の重要参考人(犯人扱い)で警察に身柄を拘束され

ばかりか元刑事の男は 暴力団から 消されたくなければ真犯人を見つけろーと


酔いどれ男の心に眠る正義感か 理由なく虐げられた人間を救いたい癖があるのか

かつて何もしてやれずに死なせた息子へのつぐないの気持ちか


痛めつけられながら ぼろぼろになりながら
混み合った真相に到達する


横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞した著者のデビュー作なのだそうです

解説は西上心太さん


松嶋智左著「女副署長」 (新潮文庫)

2020-09-18 21:23:51 | 本と雑誌



著者は元警察官 
今回は経験豊富な警察官ー副署長を中心に描く台風の日の警察

小柄 美人ではないー

そんな田添杏美が過去にしたことが気に入らない花野警部

台風のさなか 署内で警察官が殺された
犯人も警察官らしい

逃げ場ない署内

誰が犯人なのか

捜査が始まる



台風の間 その被害にあった人々を救出し続けるパトカーの警官たち


留置場から逃げ出した女


次から次へと 問題が持ち上がる


やがて浮かびあがる犯人

そうして もう一人ー

警察官も大変なんです

猫に人間の都合など関係ない

2020-09-16 23:08:59 | ペット
帰宅して 取りあえず洗濯物を入れようと ちょいとカゴを置いたらー
麦丸が入っていた










そのカゴに入っていいのは洗濯物だけだから
他の椅子の上に強制移動

その様子をプリンターの上から眺めている瑠奈
「ここだと どかされないでいいのに バカなコ」と言いたげな表情で










洗濯物を取り入れて部屋に戻ったら













和気藹々と
同じ椅子の上に二匹仲良くいたけれど
その椅子は 私が座る椅子

いささか 迷惑である


しかし しかし 猫は猫で 人間の行動を迷惑に思っているのかもしれない










浅田次郎著「竜宮城と七夕さま」 (小学館文庫)

2020-09-16 20:40:30 | 本と雑誌



テーマは旅のエッセイ集

「竜宮城と七夕さま」では浦島太郎について考えている著者が 竜宮城のごちそうとは何であったのかを考察する

そして全く関係なく突然に 七夕さまの年に一度しか会えない遠距離恋愛は続かないーとなるのだ
年に一度の逢瀬でしかも雨が降ると会えないからー
新鮮さを保てるのかもしれないが



「ヴェルサイユの奇跡」では著者の「王妃の館」が映画化された時の思いについて書いている
この小説は後に宝塚歌劇団にて朝夏まなとさんがトップスタ―時代に舞台化もされた
トップ娘役実咲凛音さんの退団公演でもあった


「壬生義士伝」を執筆中に 「王妃の館」の話が著者の頭の中に降臨したそうだ
そういう裏話も面白い

「壬生義士伝」は宝塚歌劇団の望海風斗をトップスターとする雪組で舞台化されている

各話は短く 40のエッセイが収録されている


高田郁著「あきない世傳 金と銀  九   淵泉(えんせん)篇」 (ハルキ文庫)

2020-09-16 20:13:45 | 本と雑誌



江戸で呉服の「五鈴屋」の主人として商売に工夫を凝らしてきた幸(さち)
しかし十二支を散らした柄の型紙を持って幸の妹の結ゆい)が居なくなる
「かんにん」の書置きを残して

必死に捜す五鈴屋の人々
だがー

かねてから結を後添えにと己の年齢も顧みず 望み 
しかも五鈴屋に何か魂胆ある本両替商の音羽屋忠兵衛 そこから使いの者が来る

結を連れ戻しに行く幸に 音羽屋は会わせようとしない


好きな賢輔の心が自分でなく姉の幸にあると気付き
商才あり賢い姉に対し 結の心には「僻み根性」が生まれていた
そこを老獪な音羽屋に取り込まれたのだ

結は評判間違いなしの型紙を持っていてー

音羽屋は五鈴屋潰しのような店を出し結に任せると


結には姉の幸の心は届かない


あれこれと音羽屋の企みがあり 五鈴屋は呉服の商いができないようにされる

結は姉の商売の工夫をそのまま自分の店で真似た


幸はあがく 苦しむ
自分の妹のせいで店が窮地に


けれど幸はくじけない

お客さん喜んでもらえる工夫を思い付く


かつて夫だった惣次も何かと五鈴屋を気にかけ 音羽屋に注意するようにと


次巻では懐かしい大坂の人々も江戸に出てくる






本にあった料理から

2020-09-13 20:02:42 | 子供のこと身辺雑記
牛すじ肉を適当に刻んで圧力鍋で下茹でし ざるで水気を切って
適当に小さく切ったジャガイモ・人参・蒟蒻・生姜と甘辛く 気長に煮る
味付けは砂糖・酒・味醂・醤油で





時間のある休日に作るおかずです

お好み焼の具にも使ったりします


先日 読了した高橋由太著「作ってあげたい小江戸ごはんーたぬき食堂はじめました!」 (角川文庫)に出てきたサツマイモご飯を真似して炊いてみました





洗ったサツマイモを皮ごと1cmくらいの大きさに切って 酒と塩をちびっと入れてお米と炊きます
ほくほくと 美味しいです

作品の中ではこの上に麩をのせる丼もありました

作中では車麩でしたが 家にスライス仙台麩があったので



これを ぬるま湯に漬けて20分ばかし それからじゅうぶんに水気を切って片栗粉をまぶします
ゴマ油で揚げ焼きして 醤油・味醂・蜂蜜・酒・生姜のうりおろしを煮立てた甘辛いタレにからめて

サツマイモご飯にのせる






三つ葉など散らしてもいいかなと思いました




何処にでもありそうで 売ってなかった

2020-09-12 20:37:35 | 子供のこと身辺雑記
ろうとと言うのかじょうごというのか どちらも漢字では「漏斗」だから同じもので呼び方が違うのだけれど
つまりは「ろうと」でも「じょうご」でもどっちでもいい

けど 長く使ったものがいたんで 新しいのを買おうと捜していた
が! これが無い

数軒捜して諦めて もうネットでもいいやーと思ってサイトを覗いてはみたけれど やっぱ
じかに見ないと大きさを実感できない
買い換えたいと思いながら まあ使えるしーと古いのを使い続けていた





この瓶に差し込む先がひび割れてきてね 


今日 父の月命日だったので姑の家に行く前に お墓に寄ってきた
それからホームセンターで犬さん猫さん用のフードやおやつトイレ砂などカートに積み上げて
この前も無かったし たぶん無いだろうなと台所用品コーナーを覗いたら

あったんだな これが





もしやこれは墓掃除に行った御利益(笑)でしょうか♪

サイズ違いで二つ買ってきました

漏斗 作ったお出汁を鍋から壜に移すのに便利なんです


父は愛煙家でしたので お墓に行く時は煙草を買っていって 一本だけ火をつけて置いてきます
残りは仏壇に箱ごとお供え




煙草のパッケージには表裏とも こんな言葉があります
「たばこの煙は、あなただけでなく、周りの人が肺がん、心筋梗塞など虚血性心疾患、脳卒中になる危険性も高めます」
「20歳未満の者の喫煙は、法律で禁じられています。
喫煙は、動脈硬化や血栓形成傾向を強め、あなたが心筋梗塞など虚血性心疾患や脳卒中になる危険性を高めます」

買って喫む人を「それでも買うの 買って喫むの」と 買う人を責めるようなー

健康は大切だけれど 煙草の文化が消えるのも どうかと思ってしまうのだけれど


高橋由太著「作ってあげたい小江戸ごはんーたぬき食堂はじめました!」 (角川文庫)

2020-09-11 20:18:08 | 本と雑誌



第一話 霜降月の泡雪 つんつん玉子
第二話 六出花の朝  つるつる豆腐
第三話 探梅行    ほっこり山おやつ
第四話 梅擬き    じゃない尽くし
第五話 寒卵     おもいで厚焼き玉子


銀座の洋食店で修業していたけれど その店が弁当も売り出すことになり
トラウマから厚焼き玉子が苦手な信楽大地( しがらき だいち)は店を辞めて実家に帰り 仕事探しをしていたが
信楽食堂 人呼んで「たぬき食堂」を営む父親が倒れて入院

なら自分の好きなようにやれると 店をあけてはみたが 客は来ない
常連には出す料理に文句をつけられる


客が来ないと食べてはいけない

「店が繁盛しますように」
「父が元気になりますように 食事をするようになりますように」

大地は的場たぬき山公園のたぬきの置物に手を合わせる
この時 大地が持っていたゆで卵ふたつが消えた

店へ戻るとここで働きたいという不思議な娘がおしかけてくる

住むところもないという娘を たまきと呼ぶことにして

すぐに「実食」という食いしん坊の娘
けれど彼女は客を呼んだ

こけたりすると時々ふさふさ尻尾が出て来るかわいいたまき

事情があるのだろうと その身の上を尋ねない大地



寺のとっても真面目な美男僧の学 とちゃらい弟の朋也

娘を溺愛する築山
その娘の美少女の凜


信楽食堂の隣の豆腐店で世話好きの森福
そこの跡取り息子


少しずつ乗り越えて 新しい料理も 思い出の料理も


そして最後に美味しくできたと思ったのに 母に食べてもらえてなかったと大地が思い込んでいた辛い記憶
入院していた母が退院してきたけど寝付いたまま
おかあさんに元気になってほしくて自分のお小遣いで買った卵
一所懸命に焼いたのに
駄目だった 母は食べてはくれないままに死んだ

そう思っていた


だけど それは実はー


息子に自分が作った厚焼き玉子を食べたから 母が死んだ
そんな傷をおわせたくなかった不器用な父親

本当は母は「とても美味しかった」と喜んで食べてくれていた




各話ごとに とっても美味しそうな料理が出てまいります


巻末には大地の父親が炊くサツマイモご飯

大地の作った車麩の角煮のレシピもあります


ふわふわ温かな続きがあれば読みたくなる物語

たぬき食堂に幸多かれ

たまきさんが ずっとずっと信楽食堂にいられますように
いてくれますように

大地が気になる凜

たまきが気になる堅物の学

恋模様(-かな)もね どう展開していくのかしらと



長い試合 でも勝てて良かったじゃんよ

2020-09-11 20:10:29 | 子供のこと身辺雑記
ホークスを応援している長男
よくホワイトボードに応援の言葉や試合の感想などを書いている
















昨夜は途中幾度か雨で中断
試合終了は午後11時過ぎという長い試合

「名探偵コナン」の大好きなキャラに ふきだしつけて
5時間は長すぎるーと

ホークスの監督は工藤氏

名探偵コナンの正体(というか元の姿というか)は工藤新一

工藤かけしてあるようだ