読売新聞夕刊は時々宝塚のスター・インタビューを記事にしてくれる
タカラヅカ新たなる100年へ
今回は宙組の男役スター 芹香斗亜さん
見出しはー感情のままを楽譜にー
今回ショー アクアヴィーテのトップスター真風涼帆さんとトップ娘役の星風まどかさんとのデュエットダンスの場面で「男が女を愛する時」を 芹香斗亜さんは歌っておられます
1月3日に宝塚大劇場で録画されたものがBSプレミアムにて放送されました
(しっかり録画もしています!)
では夕刊記事から芹香斗亜さんの言葉を抜粋
ー真風さんと星風まどかちゃんのデュエットダンスの場面では 「男が女を愛する時」という名曲を舞台上で歌っています
これは元々の楽譜にあまり音符が書かれていなくて びっくりしました
要するに「感情のまま高低をつける」部分が多いのだそうです
一つ一つ分析して自分なりの楽譜を作ってみたらとっても細かくなってしまって慣れるまで大変でしたが
今は気持ちよく歌っていますー
また別の場面では今回の公演で宝塚歌劇団を退団される実羚淳(みれい じゅん)さんをパートナーに踊っておりますが
その実羚淳さんについて
ー藤井先生は 男役が女役を演じる見せ場を作るのを得意としていて 今回もたくさんあります
私が野獣に扮し歌い踊る場面では 今回の公演で退団する男役の実羚淳ちゃんがトウシューズを履いて女役に挑戦しています
最後 片方の脚を上げてポーズをするのですが 長すぎて手を上げているみたいに見えるので 振付の先生にも
「スタイルがすごすぎて信じられない」
と驚かれていましたー
劇「エル ハポン イスパニアのサムライ」では謎の男アレハンドロ役で 大野拓史氏のマカロニウエスタンへの夢を芹香斗亜さんは一身に背負って具現化すべく
明るい舞台回しにもつとめておられます
飄々として掴みどころなくー
では芹香斗亜さんのお言葉を
ー東京宝塚劇場で2月16日まで上演中の宙組公演に出演しています
お芝居「エル ハポン イスパニアのサムライ」は大野拓史先生作・演出のオリジナル作品
スペイン南部の町に残る日本の侍伝説が基となっています
今も「サムライの伝説を自任する「ハポン(日本)」姓の人々がいるそうで 想像をかきたてられますね
私は伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節団の蒲田治道(演・真風涼帆)が窮地に立った時に現れる謎の剣士・アレハンドロを演じています
大野先生からは「マカロニウエスタンがやりたい」と お話があり 色んな映像作品を観て勉強しました
持っている銃に「キキちゃん」という名前がついていて それを紹介する場面が台本に書かれているのを見たときは驚きましたが
(芹香斗亜さんの愛称は「キキ」 サンリオのキキに似ていると 安蘭けいさんがトップスター時代につけました)
丁寧に稽古してきました
まじめなキャラクターばかりのなかで笑いをとったり どんでん返しの鍵を握っていたりする重要な役どころなので テンポを大事に演じていきたいですー
芹香斗亜さんを取材された<小間井藍子記者からの一言>
ースラッと長身のクールビューティー
ほほえみの奥深くに卓越したお笑いセンスが潜んでいるのを私は知っています
昨年の「オーシャンズ11」では日替わりのアドリブで客席を爆笑させ続けました
実は幼少時から吉本新喜劇や漫才の番組を録画して見ていたそうです
今後もキキちゃんならではのギャップに期待していますー
(この「エル ハポン イスパニアのサムライ」と ショー「アクアヴィーテ」のDVD発売は2月
車でも聴きたいとCDも予約しました)
ついでにオマケ
こちらは2019年12月2日の読売新聞夕刊の記事から
宝塚大劇場公演の頃に書かれたものです
「エル ハポン イスパニアのサムライ」について
史実アレンジ 壮大活劇ーとあります
芹香斗亜さんについては「芹香 ひげで風格」
ー宝塚には ひげを付けた男役スターがしばしば登場する
代表的なのは 榛名由梨や鳳蘭が演じたヒット作「風と共に去りぬ」のレッド・バトラーや「エリザベート 愛と死の輪舞」の暗殺者ルキーニ
近年では専科の轟悠が好演した「チェ・ゲバラ」などがある
大人の色気 立ち姿の美しさがないと ひげは決まらない
男役としての経験 技量が問われるアイテムでもある
今公演では 2番手スター芹香斗亜が カタリナらを助ける謎のガンマン役で登場する
体格の良さ 野性的な動作がひげと絶妙にマッチしており 独特の風格を醸し出しているー
何故スペインにハポン(日本)姓の人々が存在するのか
史実と想像(たとえ妄想でも)織り交ぜて
後味悪くないハッピーエンドに仕立てた物語
上演時間 トップスターを何よりひきたてて書かなくはいけない
宝塚歌劇団ゆえに 夢がなくてはいけないし
歌(歌詞)も入れなくてはー
オリジナルを書かれるのは大変だろうなあと思いながら
その中で登場人物の人生を考え 役を創っていかれるタカラジェンヌさん達
一つの公演が終われば もう次の公演のお稽古にかかられる