明日、世界が終わるとしても (PHP文芸文庫) | |
太田 忠司 | |
PHP研究所 |
「虹を渡ること 1967年」
少年の頃に交通事故にあった史生は夢を見る 虹を渡ろうとして渡り終えた向こうは「死」
夢の中で史生は渡るのを止めた
「予言を知ること 1974年」
中学の時には「ノストラダムスの予言」を知り衝撃を受ける
世界は滅亡する・・・・・
心惹かれる級友は自殺を図りー転校生の男子には嫉妬めいたものを覚え
「夢を追うこと 1985年」
社会人となってからは自分という人間についても悩み また学生時代の級友の消息をそれとなく知ったりーその言動に今後の人生についての影響を受けたりもする
「家族を作ること 1996年」
そして結婚し子供もできてー
中学の時に気になっていた女性の苦境を知りー
「再会、そして 2011年」
半世紀をこえて生きてー「ノストラダムスの予言」の日時には地球は滅亡しなかった
級友たちとの再会
2011年3月6日
史生が妻子の暮らす東北の街に向かうところで この物語は終る
2011年3月11日に東北の大地震は起きた
史生は自分の死が間近いという意味の夢も見ている
ならば この後 史生は死ぬのだろうか
人はいつか死ぬ
災害により無慈悲に命を唐突に奪われることも
死ぬように生まれついているのではあるけれど
逞しく生き抜くそうした力も持っている
虹すら踏み台にして夢を実現する
そんな人間もいるかもしれない
太田忠司はだいぶ以前に一冊読んで、それがあまりにも合わなかったのでそれ以来敬遠する作家さんに。
これを機会にもう一回♪
チェックしとかなくっちゃ☆
作品により 少しクセのある部分もある作家さん
軽く読める「ミステリな二人」などのシリーズは 読みやすいかと思います
サラリーマン経由の作家さん、こういうキャリアも好感が持てます。
書きながら試行錯誤もしておられるのかなーそんなふうにも感じられる作家さんです
何何作家と読む側がカテゴリーを分けては狭めてはいけないのかしらとも 思う作家さん